【外国人に対する入国制限措置に関する変更】ブラジルにおける新型コロナウイルスに関する注意喚起

<ポイント>

◎10月5日、ブラジル政府は、ブラジルへの外国人の入国を制限する措置(政令第658号)を公布しました(同日付で施行)。

これまでの政令からの主な変更点は以下のとおりです。

1 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)、 南アフリカ及びインドを出発・経由する空路のブラジルへの入国に関する各種制限が撤廃された。

2 ブラジル人、外国人を問わず、クルーズ船等による乗客の輸送に関する規則が修正され、11月1日からブラジル領海内でのその輸送が可能となる。

3 ブラジル入国に際する要件として、RT-PCR検査(搭乗前72時間以内に実施)だけでなく、抗原検査(搭乗前24時間以内に実施)についても有効となった。

日本国政府は、ブラジルの感染症危険レベルについてレベル3「渡航はやめてください(渡航中止勧告)」を発出しています。

以下、政令第658号の要旨です。

https://www.in.gov.br/en/web/dou/-/portaria-n-658-de-5-de-outubro-de-2021-350608125

※なお、本記事においては、できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが、ご自身に関係する、ブラジル政府の措置・規制については、ブラジル政府当局(在東京ブラジル総領事館等)が提供する情報に依拠するようにしてください。

在東京ブラジル総領事館HP:http://cgtoquio.itamaraty.gov.br/ja/Main.xml

1 空路:

海外からの渡航者であるブラジル人又は外国人渡航者は、以下の要件を満たすことを条件に、空路による入国が認められる。(第3条)

(1)搭乗前に、SARS-CoV-2コロナウイルス(covid-19)の感染の有無に関する検査を行い、結果が陰性または検出されなかったことを証明する書類をフライトを担当する航空会社に提示しなければならない。当該検査は、搭乗前24時間以内に実施された抗原検査、又は搭乗前72時間以内に実施されたRT-PCR検査で、附属Iに記載の制限及び以下の基準を遵守したものである必要がある。

ア 旅行者が空港の制限区域に留まるような乗り継ぎまたは途中降機のある航空便の場合、本条第1項で言及されている期限は、旅程の最初の区間の搭乗について考慮される。

イ 旅行者が空港の制限区域に留まらない移動を伴う乗り継ぎ又は途中降機を伴うフライトの場合、RT-PCR検査の実施から72時間又は抗原検査の実施から24時間を超えた際、旅行者はブラジル行き便のチェックイン時に、SARS-CoV-2コロナウイルス(covid-19)のRT-PCR検査または抗原検査を新たに実施し、陰性または不検出であったことを証明する書類を提示しなければならない。

(2)ブラジル国内での滞在期間中に遵守しなければならない衛生措置について同意するとともに、ブラジルへの出発前の24時間以内に、渡航者健康状態申告書(DSV)が記入済みであることを証明する印刷物または電子ファイルを担当航空会社に提示すること。

2 陸路:

国籍を問わず、外国人が道路やその他の陸上手段で入国することは、禁止される。(第4条)

(1) 例外的に、陸の国境で接する国に滞在している外国人が、居住国に戻るフライトに搭乗するために国境を越える必要がある場合には、以下の要件を満たすとき、連邦警察の許可を得てブラジルに入国することができる。

(1)当該外国人は、空港に直接向かわなければならない。

(2)居住国の大使館又は領事館の公式の要請が必要である。

(3)当該航空券を提示しなければならない。

(2) 本条の制限は、以下には適用されない。

ア ブラジルとパラグアイ間を陸路で入国すること。ただし、ブラジルの法律が求める場合には、入国ビザの携帯を含め、各自の事情に即した入国要件に従うことを条件とする。

イ 現地衛生当局により事前に承認された、国境を越える人道的行動の実施

ウ 市街地に国境線を有する都市間の住民(国境地域に住む証明書、あるいはその他の証拠文書を示すことが必要)の交通。但し、当該隣接国がブラジル人に対して相互主義に基づく対応を保障する場合に限る。

エ 貨物輸送、又は貨物道路輸送車両のドライバーと助手。

オ ※人道的な移民に対する措置

カ ブラジル人の配偶者、パートナー、子供、親、後見人。

キ 公益または人道上の観点から、ブラジル政府によって特別に入国が認められた者

ク 国家移住登録証を保有する外国人(当館注:国家移住登録証(CRNM: Carteira de Registro Nacional Migratorio) 、又は有効な外国人登録証(CIE :Cedula de Identidade de Estrangeiro、通称「RNE(CIE記載の外国人登録番号)」)

ケ ブラジル政府に接受された外国政府職員

3 海路:

2021年11月1日から、ブラジル人、外国人を問わず、ブラジル領海内でのみクルーズ船による旅客の水上運送が許可される。(第5条)

(中略:船舶に対する規制)

SARS-CoV-2コロナウイルス(covid-19)の感染の有無を検査するため、到着前24時間以内に実施された抗原検査、又は到着前72時間以内に実施されたRT-PCR検査関する検査を行い、結果が陰性または検出されなかったことを証明する書類を提示しなければならない。

(中略:その他本政令の取り扱い、前回の政令の失効等の項目)

4 この政令は、公布日より施行する。(第14条)

5 付属1

(1)SARS-CoV-2コロナウイルス(covid-19)の感染の有無に関する検査を実施し、陰性又は不検出の結果を証明する書類をポルトガル語スペイン語又は英語で提出する必要がある。

(2)RT-PCR検査又は抗原検査は、搭乗国の保健当局に認められた検査機関で実施される必要がある。

(3)同伴する12 歳未満の子供については、全ての同伴者が、SARS-CoV-2 (covid-19) 感染の有無に関する搭乗前72時間以内に実施されたRT-PCR検査又は搭乗前24時間以内に実施された抗原検査において、陰性又は不検出の結果が得られたことを示す証明書を提示することを条件に、陰性証明書の提示が免除される。

(4)同伴者なしで渡航する 2歳以上12 歳未満の子供については、搭乗前72時間以内に実施されたRT-PCR又は搭乗前24時間以内に実施された抗原検査の陰性又は不検出の結果が記載された証明書を提示しなければならない。

(5)2歳未満の子供は、ブラジルへの渡航のための陰性証明書の提示が免除される。

(6)症状が出た日から数えて直近 90日の間にCovid-19 を発症したものの、現時点では無症状でありながら RT-PCR検査でSARS-CoV-2(Covid-19)が検出可能な状態が続いている者(※1)のブラジルへの入国を、次の文書を提示することを条件に許可する。

ア 最低14日間の間隔をあけた2回のRT-PCR 検査で陽性となった結果の提示。そのうち直近の検査は搭乗前72時間以内に実施したもの。

イ 直近で陽性反応となった RT-PCR 検査の実施日以降に取得した抗原検査における陰性又は不検出の結果の提示。

ウ 当該個人が無症状であり、渡航することが適切であること(出発の日時も 記載)を宣言する医師の診断書(※2)。診断書は、ポルトガル語スペイン語又は英語で発行され、担当医師の情報(identificacao)と署名が必要である。

※1:当館注:ブラジル政府によると、新型コロナウイルス感染症を発症後、回復した者が対象。

※2:当館注:ブラジル政府によると、「担当医師の情報」について、病院名、 医師の氏名、医師のサインがあれば有効と見なされます。また、医師免許番号の記載は不要。

● 現在、在ブラジル日本国大使館は、感染防止の観点から、業務体制を縮小しております。領事サービスには、可能な限り対応を行っていますが、お問い合わせ等への対応に通常よりも遅れが生じる場合がございますところ、皆様のご理解とご協力をお願い致します。

●万が一、医療機関等に隔離され、援護が必要な場合は下記公館までご連絡ください。

・在ブラジル大使館(https://www.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(連邦区、ゴイアス州トカンチンス州

・在サンパウロ総領事館https://www.sp.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

サンパウロ州、マト・グロッソ州、マト・グロッソ・ド・スール州、三角ミナス地域)

・在クリチバ総領事館https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

パラナ州サンタ・カタリーナ州

・在ベレン領事事務所(https://www.belem.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(パラ州、マラニョン州アマパ州ピアウイ州

・在リオデジャネイロ総領事館https://www.rio.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )

リオデジャネイロ州エスピリト・サント州ミナス・ジェライス州

・在ポルトアレグレ領事事務所(https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000040.html

リオ・グランデ・ド・スール州

・在マナウス総領事館https://www.manaus.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

アマゾナス州ロンドニア州ロライマ州アクレ州

・在レシフェ総領事館https://www.recife.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

セアラー州リオ・グランデ・ド・ノルテ州セルジッペ州ペルナンブコ州アラゴアス州、バイア州、パライバ州

【参考】

新型コロナウイルス関連情報

在ブラジル日本大使館のウェブサイトに「新型コロナウイルス関連情報」のページを作成し、これまでに発出した新型コロナウイルス関連の領事メールなどを掲載しておりますので、情報収集にご利用ください。

https://www.br.emb-japan.go.jp/itpr_ja/coronavirus.html

●また、運航している便についても、経由地において乗客に対する措置等が課されている場合がありますので、その関連情報については下記サイトをご参照ください。

新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)【外務省】

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

●なお、日本到着時には必ず検疫が実施されますので、検疫等の措置については、以下の厚生労働省のホームページをご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

●ブラジル保健省新型コロナウイルス感染症関連情報

http://plataforma.saude.gov.br/novocoronavirus/#COVID-19-brazil

●さらに昨今の新型コロナウイルスの拡大を受け、各国は出入国管理や検疫を厳格化しているとされ、渡航先における情報を迅速に入手するためには、「たびレジ」が大変便利です。第三国へ渡航の際は、下記のリンクから訪問先の「たびレジ」登録をよろしくお願いいたします。

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

【問い合わせ先】

在ブラジル日本国大使館

電話:(55−61)3442−4200 FAX:(55−61)3242ー0738

https://www.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

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