新型コロナウイルス感染のルーマニアにおける現状等について(その57)

ルーマニアでは,6月15日13時までに,感染者累積22,165名,死亡者合計1,427名が確認されています。前日同時刻からの増加は,感染者数が166名,死亡者数が17名。

 新規感染者が過去数日間むしろ増加傾向にあり、政府当局からは,感染予防のための措置の徹底の呼びかけが,引き続き行われています。十分な注意を継続して下さい。

●先週発令されていた15日からの緩和措置に続いて、そこで言及されている入国者への自主隔離措置が免除される国のリストが、13日夜に発令されました。以下で掲載します。

 これらの国との間では、商用航空便の運航停止も解除されます。

●現行の警戒事態期間(6月16日まで)の終了後の全般的な態勢については、なお関係者による協議、検討が行われている模様です。

●衛生環境や治安情勢等の変動の可能性にも引き続き御注意下さい。

●上記の他,当大使館からお知らせする内容を含めて,関係の措置や情報が頻繁に更新されています。最新の状況の把握に引き続きお努めいただきますよう,お願いします。

1.(1)内務省傘下の戦略コミュニケーション・グループの発表によれば,6月15日13時時点でのルーマニア国内での新型コロナウイルス感染者数は,累積22,165名,前日同時刻からの増加166名。また死亡者数は,合計1,427名,増加17名です。感染者全体のうち,集中治療を受けている患者が175名,他方15,817名が治癒しました。

 前回のこのお伝え以降の増加(6月12日13時から15日同時刻までの三日間の増加)は、感染者累積が761名、死亡者は47名となっており(新規感染者が、12日から13日にかけて275名,13日から14日にかけて320名,14日から15日にかけては166名。)、その前の期間と比較してもむしろ増加傾向にあります。感染防止に、引き続き十分ご注意願います。

 以上の統計は,ルーマニア保健省国立公衆衛生研究所の以下のウェブサイトから最新情報が確認できます。

https://instnsp.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/5eced796595b4ee585bcdba03e30c127

(2)なお、戦略コミュニケーション・グループ等も,マスク着用,手洗い,社会的距離の維持等の感染予防措置の履行の呼びかけを,引き続き行っています。この点も引き続き御留意下さい。

2.(1)前回お伝えの政府決定に含まれていた、入国者についての自主隔離措置が免除となる国として、以下の欧州の17か国が発表されました。また、同じくこれらの国との間での商用航空便の運航停止が解除され、既に販売が再開されているものが見られます。

これらについて規定した国家緊急事態委員会決定(第29号)の当館邦訳を以下(2)に掲載します。またこれも受けた航空便の運航の動向については、以下5をご覧下さい。

なお、このリストは、「グリーンリスト」と称され、毎週月曜日の午後16時時点で見直しが行われるとされています。

(6月15日以降、感染症の症状のない入国者が隔離を免除される国のリスト)

オーストリアブルガリアチェコキプロスクロアチア,スイス,ドイツ,ギリシアアイスランドラトビアリヒテンシュタインリトアニア

マルタ,ノルウェースロバキアスロベニアハンガリー

(2)上記の国家緊急事態委員会決定第29号(6月13日夜に国家緊急事態委員会が発表した「現在のエピデミックを反映した必要な緩和措置」決定29号)は、内務省のHPに掲載されています。

ルーマニア語の全文

https://www.mai.gov.ro/wp-content/uploads/2020/06/Hotarare-CNSU-nr.29-din-13.06.2020.pdf

内容の要点、以下のとおりです。

第1条 保健省の提言に基づき,6月15日午前00時00分より,以下の国からのルーマニアへの入国者で症状がない者は,隔離を免除する。

オーストリアブルガリアチェコキプロスクロアチア,スイス,ドイツ,ギリシアアイスランドラトビアリヒテンシュタインリトアニア

マルタ,ノルウェースロバキアスロベニアハンガリー

(当大使館注:このリストは、以下のルーマニア保健省国立公衆衛生研究所の以下のウェブサイトから確認でき、今後更新が行われる場合にも同様かと見られます。

http://cnscbt.ro/index.php/liste-zone-afectate-covid-19/1798-lista-zonelor-afectate-valabila-de-la-15-06-2020/file )

第2条 政府決定第394号の条件が改正され,上記の国との商用航空便が再開される。

第3条 上記の隔離措置の例外は,保健省により、毎週月曜午後16時に見直される。右は、国家緊急事態委員会が許可した24時間後に発効する。

第4条 状況の悪化が確認された場合には,上記リストから削除され得る。

3.上記を含みます、先週お伝えしました15日以降の緩和措置等の全体(国家緊急事態委員会決定第28号「現在の伝染病の下で2020年6月15日以降実施可能な緩和措置の提案に関する2020年6月11日決定第28号」)は、政府決定第465号(「警戒事態宣言と警戒事態中に実施されるCOVID−19のパンデミック対策措置に関する394号の添付2及び添付3の改正に関する465号政府決定」)として承認され,これが12日付けの官報に掲載されました。

ルーマニア語の全文

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/226749

これの内容全体は、追って改めてお伝えします(要点は、前回お伝えのとおりです。追って、これまでの政府決定の所要の箇所に内容を加えてまとめたものを、リンク先とします。)。

4.また,現行の警戒事態終了以降の取扱い等、6月17日以降の態勢の全般については、現在までなお,政党間等で協議、検討中の模様です。

上記2の国家緊急事態委員会決定第29号、さらにそれに先立つ政府決定第465号により、一部既に改正が加えられつつあるところがありますが、それ以前の段階での基本的な法令等を、以下で引き続き掲載します(いずれの法令等についても,正確な内容が必要な場合には,各規定そのものの御確認や各当局への御照会を,お願いします。)。

今後、上記の最新の政府決定を加味することを予定し、さらに、警戒事態の取扱いの如何にも基づいて、更新します。

(1)法律

法律第55号(「COVID−19感染症の予防とその影響との闘いのための2020年5月15日法律第55号」。5月18日発効。)

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00096.html

(2)政府決定

ア 政府決定第394号(「COVID−19パンデミックの影響を防止しこれに対抗するための経過措置の宣言及びその期間中に適用する措置に関するルーマニア政府決定2020年5月18日第394号」。政府案に議会が以下の修正(以下イ)を付した上で,5月20日に議会承認。)に,これの一部を改正した政府決定第434号(5月28日発令)の規定を加えてまとめたものを,以下で掲載してあります。今般の政府決定第465号以前の規制全般の内容として、御理解下さい。

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00116.html

 

イ なお,それぞれの文書自体も,以下の各リンクから参照できます。

政府決定第394号

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00105.html

上記政府決定第394号の議会承認の際の議会による決定(政府決定第394号の議会承認に関する議会決定第5号)

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/225943

政府決定第434号(「COVID−19パンデミックの影響を防止しこれに対抗するための宣言及びその期間中に適用する措置に関する2020年政府決定第394号添付3の改正及び補足に関する2020年5月28日政府決定第434号」)

政府決定第434号の全文のリンク先

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/226173

政府決定第434号の当大使館作成要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100061923.pdf

政府決定第434号の基となった「国家緊急事態委員会決定第26号」

全文のリンク先

https://stirioficiale.ro/hotarari/hotarare-nr-26-din-28-05-2020

(3)大臣令以下

大臣令以下の命令その他の発出文書で,皆様の生活や行動等に影響大と見られる点の,現時点での一覧としてまとめたものは,以下のリンク先に掲示してあります(この種の文書等については,今後も,参考となり得る点大のものにつき,引き続きお伝えに努めます。)。

「警戒事態の下での大臣令以下の発表文書による規制等の主な措置」(6月4日版)

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00118.html

このリンク先の現時点での一覧に含めてあります点は,項目のみ,以下のとおりです。

ア 内務省移民局発行の証明書類の有効期限の延長等(5月14日付け緊急政令第70号)

イ 運転免許証等の有効期間の延長(5月15日付け内務省運転免許・車両登録局発表)

ウ 交通機関の運行・利用の態様等(5月15日付け運輸インフラ通信相・保健相合同令)

エ 職場の衛生措置(5月15日付け労働相・保健相合同令)

オ マスク/トリアージュ(5月22日付け内相・保健相合同令874/81/2020)

カ レストラン等の野外席(テラス席)の使用(5月29日付け保健相・経済・エネルギー・ビジネス環境相・国立獣医衛生食品安全局長合同令966/1.809/105/2020)

5.(1)商用航空便につきまして,現時点では、合計12か国(オーストリア,ベルギー,スイス,仏,独,イラン,伊,英,オランダ,スペイン,米,トルコ)との間での運航について,現在も運航停止が継続されています。

(2)また、当国のタロム航空は、イタリア,スペイン,ドイツ,フランス,オーストリア,ベルギー,英国,オランダ,トルコとの間の商用便が6月16日23時59分まで運航停止なる旨,以下の同社HPで周知してきています。

https://www.tarom.ro/stiri/informare-pasageri-28-mai-2020

(同航空は、現時点でも一部で航空便を運航していますが,現在運航しているのは,主として、ルーマニアからの国外での労働に赴く人や居住国に戻る人等のための便の模様ですので,御注意下さい(同社の説明によれば,運航先の国籍を持つ者やルーマニア人に限定して搭乗させており,その他の外国人は利用不可,とされています。)。

 この点の詳細については、同航空の以下のフェイスブックからご覧いただけます。

https://www.facebook.com/tarom.ro

(3)他方で,KLM航空のHPで,6月17日以降のブカレスト発の便の航空券が販売されていますため,御参考にお伝えします。但し,利用を検討される際には,十分慎重に確認等を行って下さい(例えば、オランダは、上記2の15日以降に商用航空便の運航が許可される対象国(入国者の隔離措置が免除される国)には、含まれていません。)。

ア 運航予定日:6月17,19,21,22,24,26,28,29日

ブカレスト発(KL1374 13:25発15:25着)

アムステルダム乗継ぎ成田行き(KL861 16:30発翌日10:35着)

イ 運航予定日:6月17,20,23,27日

ブカレスト発(KL1374 13:25発15:25着)

アムステルダム乗継ぎ関空行き(KL867 16:35発翌日10:50着)

KLM航空HP

https://www.klm.com/home/nl/en

(4)さらに、ルフトハンザ航空も,18日以降のブカレスト発の便の航空券を発券しています。

但し,これについても、少なくとも当初段階では、照会等を十分に行われることをお勧めします。ドイツは、上記2の15日以降の商用航空便の運航が許可される対象国(入国者の隔離措置が免除される国)に含まれていますが、警戒事態全体の取扱い等もなお流動的であり、やはり最新状況の確認を強くお勧めします。

運航予定日:6月18,20,23,25,27,30日

ブカレスト発(LH1419 10:30発12:00着)

フランクフルト経由羽田行き(NH204 13:35発翌日8:00着)

ルフトハンザ航空HP

https://www.lufthansa.com/jp/ja/homepage

(5)その他の運航や特に帰国のために利用可能な航空便の経路等についても、引き続きの御注意をお願いします。

なお,ブカレスト・オトペニ空港の本日の運航状況は,以下の同ウェブサイトから確認できます。

http://www.bucharestairports.ro/en/

(6)また,航空便を利用する場合には,空港内の待機場所や航空機内は,密閉空間,密集場所,密接場面となりやすいため,マスク着用など,この面での感染防止対策もお忘れ無きよう,御注意下さい。

(7)さらに,帰国される方は,日本入国時には,新型コロナウイルス感染拡大防止のため,引き続きPCR検査,結果判明までの指定施設での待機,空港からの公共交通機関(国内便を含む。)の不使用,指定場所(自宅又は自ら確保した宿泊施設等)での14日間の待機等の措置の対象となりますので,これらにもご留意ください。

「水際対策の抜本的強化に関するQ&A」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

6.陸路の国境地点の現状は,ルーマニア国境警察のウェブサイトとともに,以下で参照できます。

なお,国境通過の人数が,6月15日には出入国いずれも各2.3万人の計4.6万人に増大しています。こうした事態による感染や治安の状況への影響にも,十分な警戒が必要と思われます。

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00103.html

https://www.politiadefrontiera.ro/ro/main/n-date-deschise-17/

7.新型コロナウイルスの感染状況の進展に付随する各種情勢の変化,直近では,警戒事態の取扱い,規制措置の緩和傾向,それらに伴う入国者や外出の増加,経済・社会活動の再開等により,衛生・防疫環境や治安情勢にも日々変化が生じている可能性があります。

上述の諸点との重複も大ですが,全般的に,引き続き十分御注意下さい。

8.本件に関し,上記の諸点を含めまして,御照会事項がおありの場合には,末尾のお問い合わせ先に,電子メール等でご照会ください。

【参考情報】

1.ルーマニア保健省は,新型コロナウイルス相談専用無料電話回線(Telverde Line。番号0800800358)を設置しています。休日を含めて24時間受け付けています。

従来から運用している112番緊急電話サービスについては,感染の疑いがある場合や緊急事態電話への対応としている由です。

2.保健省を始めとするルーマニア政府当局は,当国における感染拡大防止の各種対策を上記以外にも実施しています。

各種の具体的な詳細については,以下のルーマニア内務省,外務省及び保健省の各ウェブサイトを御参照下さい。

ルーマニア内務省HP

https://www.mai.gov.ro/

ルーマニア外務省渡航情報

https://www.mae.ro/travel-alerts/

ルーマニア保健省HP(中央下にあるList zone afectate COVID-19で,入国後施設での隔離の対象となる国が確認できます。)

http://www.ms.ro/

3.(1)新型コロナウイルスの予防については,日本の厚生労働省は,以下の三点を奨励しています。

ア 人混みを避ける(飛沫感染の防止)

イ こまめに手洗いをする(石けんを使って30秒程度洗う)

ウ 咳エチケット(マスク,ティッシュ,袖の内側を使う。手を使った場合には,すぐに手を洗う。)

 換気を行うこともよいとされています。

(2)また,日本の新型コロナウイルス感染症対策本部によれば,これまでの集団感染発生の場の共通点から,特に以下の三つの条件が同時に重なる場(「三密」)では,感染を拡大させるリスクが高いと考えられる,とされており,日本では緊急事態の解除後にも引き続き,「新しい生活様式」の一部として,実践が強く推奨されています。こうした局面を出来るだけ避けるように,御注意ください。

ア 密閉空間(換気の悪い密閉空間である)

イ 密集場所(多くの人が密集している)

ウ 密接場面(互いに手を伸ばせば届く距離での会話や発声が行われる)

(3)さらに,以下の五つの項目から構成される「新しい生活様式」の詳細については,厚生労働省の以下のリンク先を御参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

ア 一人一人の基本的感染対策

イ 移動に関する感染対策

ウ 日常生活を営む上での基本的生活様式

エ 日常生活の各場面別の生活様式

オ 働き方の新しいスタイル

4.その他,本件について参考となり得るリンク先は,以下のとおりです。

・外務省の海外安全情報(世界各国への渡航に関する参考情報)

https://www.anzen.mofa.go.jp/

厚生労働省の関連ウェブサイト

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

厚生労働省新型コロナウイルスに関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q1

厚生労働省検疫所ウェブサイト

https://www.forth.go.jp/index.html

国立感染症研究所 ヒトに感染するコロナウイルスhttps://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html

・WHOの関連ウェブサイト

https://www.who.int/china

【問い合わせ先】

ルーマニア日本国大使館領事部

電話:+40-21-319-1890(大使館が閉館している時間は,業務委託先へ転送されます)

メール:consular@bu.mofa.go.jp

領事メールの受信希望の方は,以下のリンク先から手続きをお願いします。

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https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

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