1 カタール国内の状況
(1)保健省は8日,1,311名の感染が確認され,これまでに確認された感染者数が20,201名になったと発表しました。また84名が治癒し,これにより国内における治癒者の合計は2,370名になったと発表しました。死亡者数は変わらず12名です。
(2)保健省は先週,国内の2,500名を対象とした感染状況の調査を実施したと発表し,今後もこの調査を継続するので,協力するように呼びかけました。
2 保健省の記者会見
7日,保健省はコロナウイルス関連の会見を開催し,参加者が以下の発表をしました。
(1)ハマド医療機構感染症局Khal局長
・先週は,1日に報告される感染確認数に増減があったが,これは国内の感染がピークを迎えているためだと思われる。
・毎日の感染確認数の増減を過度に気にするのではなく,一定の期間継続している一般的な傾向に注目するべきである。
・完全に治癒した感染者数は引き続き増加しており,総数は2,000名を超えた。
・カタールのコロナウイルス感染者の大半は軽症,または無症状である。
・感染拡大後,集中治療室に収容された感染者は328名で,その内208名が治癒し,12名が死亡し,現在も治療を受けているのは109名である。
・感染者数は増加しているが,カタールには感染者のレベルに応じた隔離,又は治療を施す能力があり,必要になれば追加的な対応も可能である。
・引き続きカタールにおける感染者の死亡率は世界的に低いレベルである。これは,以下の点が要因と考えられる。
1 カタールの平均年齢は若い
2 積極的な検査実施と感染の早期発見
3 集中治療を含む治療が高度なこと
4 感染に最も脆弱な人々の保護措置
・今は,脆弱な人々に感染しないように,各種予防策に従うことが重要
(2)ハマド医療機構集中治療局Mohammed局長代行
・感染拡大の初期からハマド医療機構(HMC)全体で対応力を拡大さている。
・HMCは以下の5施設をコロナウイルス対処の施設に指定。
1 Communicable Disease Center
2 Hazm Mebaireek General Hospital
3 The Cuban Hospital
4 Mesaeed Hospital
5 Ras Lafan hospital
・HMCの計画では現在2,250床の病床数を,要すれば最大4,860床に拡大可能。
・コロナウイルス対処病院を指定することで,限られた施設で感染者により良い治療が可能になっているだけでなく,他病院では安心して非感染者への治療が可能になっている。
・集中治療機能の拡充も予定しており,要すれば現在の3倍の対応能力を持つことが可能。
・医療従事者はコロナウイルス感染予防に休みなく対処している一方で,がん,救急,心臓,救急車部門等の重要部門は通常体制を維持しており,連日何千もの患者に対応している。
3 保健相のインタビュー
報道によればクワリ保健相は7日,インタビューで以下の発言をしました。
・カタールの感染率は高いわけではなく,現実を表しており,これは強固な検査方針の結果。
・カタールでは100万人中,約4万人に検査しており,世界で最も検査率の高い国の1つ。
・カタールにおける感染者の93%は軽症で,病院に収容されるのは5%,集中治療室に収容されるのは1%に過ぎない。
・カタールは感染者,感染経路,接触者の発見に極めて積極的であり,関係者を隔離することによって状況は良くなっている。
・カタールの感染確認者は約19,000名で,アラブ世界で2番目に感染者が多い国であるが,人口で比較するとスペイン,イタリア,ドイツを抜いてしまう。しかし人口が大きい国ではカタール同様の検査実施は困難であり,これらの国はカタールの検査状況に追いついていない。
・カタール同様,ルクセンブルクやアイスランドのように,人口が小さい国では人口比での感染者率が高い状況になっているが,これは人口が少なく,検査数が多いことが原因である。
4 感染予防方策等
(1)保健省は,感染予防のため以下を推奨しています。
・ 定期的に石けんと流水で最低20秒間手洗い,又はアルコール消毒液で洗浄する。
・ 咳,くしゃみは鼻と口を袖やティッシュで覆い,ティッシュは蓋付きゴミ箱へ。
・ 手洗い前は,眼,鼻,口を手で触らない。外出から帰宅時は特に。
・ 他者,呼吸器疾患がある人との接触は特に避ける。距離は最低1メートル保つ。
(2)保健省は,コロナウイルス関連の無料ホットラインを設置しています。
【直通番号:16000】
(3)保健省ホームページには専用ページが立ち上げられ,随時アップデートされています。
http://www.moph.gov.qa/english/Pages/Coronavirus2019.aspx
また同省は,自宅における隔離に関する内容を下記ページで情報提供しています。
https://www.moph.gov.qa/english/Pages/home-quarantine.aspx
5 その他の生活に関わる措置
※これら措置は事前予告なく,突然変更される可能性もあります。十分ご注意ください。
※措置が突然変更されることもあり,各所で混乱が生じています。十分ご注意ください。
● カタール航空の日本就航便は現在成田便のみ運航中です。運航状況は常に最新情報をご確認ください。
※カタール航空運航状況確認サイト
https://fs.qatarairways.com/flightstatus/search
※ハマド国際空港離発着フライト確認サイト
https://dohahamadairport.com/airlines/flight-status?type=arrivals&day=today&airline=all&locate=all
● 我が国の水際対策強化により,カタールから我が国に入国する場合は,空港検疫所にて、質問票記入、体温測定、症状確認などが求められ、PCR検査が実施され、自宅等、空港内のスペース又は検疫所長が指定した施設等で、結果が判明するまでの間待機が必要となります。(4月29日午前0時から)。
※水際対策に関する詳細は下記の厚生労働省ホームページに掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html
● 映画館、劇場、プレイエリア、ジム、結婚式場の閉鎖(ホテル内も含む。3月13日)。
● 全公共交通機関の停止(3月15日)。
● レストラン・カフェは配達のみ(4月12日)。
● カタール居住許可所持者を含む外国籍者の,入国を停止(4月1日に期限未定で延長)。
※カタール人は14日間の隔離措置後に入国が可能
● カタール出国には現在規制なし(規制継続中は再入国できない点に留意)。
● カタール入国を伴わないトランジット利用への規制は現在なし。
● インダストリアル・エリア地区では,人の往来を規制中。
● 当面の間,国内モスクの1日5回の礼拝と,金曜日の集団礼拝を停止。
● カタール帰国者で,無症状・初期検査通過者は,定められた手順遵守を誓約後は,自宅隔離が可能。違反の場合は法的措置が取られる(3月19日)。
● 政府公共部門職員8割に在宅勤務を承認(3月19日)。
● 公共の場における,集会を禁止。警察が取締り,違反者を拘束すると発表(3月21日)。
● 現状不必要な店舗は3月27日から閉鎖。ただし食料品販売店、薬局、デリバリーサービス(レストランを含む)等は例外(3月26日)。
● 金,土曜日は,以下業種以外の商業活動は停止。食料品関連(スーパーマーケット,食料品店),青果店,レストラン(配達のみ),パン販売店,薬局,通信関連店舗(商業施設内のもの),電気・配管・エレクトロニクス関連のメンテナンス,ガソリンスタンド, 工場,診療所,国家プロジェクト従事の企業,ホテル事業,流通・貨物企業・海空港で営業する企業・通関関連(4月10日)
● 行政開発労働社会省は,在宅勤務で労働者賃金,福利厚生は変更されるべきでないとし,公共・民間の労働者数を20%に削減するとの閣僚評議会決定に基づき,在宅勤務に関するガイドラインを発表。
https://www.adlsa.gov.qa/en/news/Pages/News21402020.aspx
● 買い物客は,食料品販売店で買い物時にマスクの着用が義務化(4月23日)
● カタールの感染症危険情報レベルが「レベル3 (渡航中止勧告)」に引き上げられました。最新情報を入手の上,感染予防に努めてください。
(PC) https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2020T088.html
(携帯) http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbhazardinfo_2020T088.html
● 内務省が,家族連れを除き,車に2名を超えて乗車しないよう呼びかけ(4月24日)。
● 保健省が,必要な場合を除き外出せず,職場,公共の場で他者との間隔を保ち,マスクを着用し,友人訪問等は避けるよう呼びかけ(4月24日)。
(お問い合わせ先)
在カタール日本国大使館 領事班
電話: (+974)4440 9000
FAX:(+974)4029 3655
メール: eojqatar@dh.mofa.go.jp
現在,来館には事前予約が必要です。
詳細は当館ホームページをご確認ください。
○本メールは,在留届に登録されたアドレスに自動配信されております。
○3か月以上滞在する方は,必ず在留届を提出してください。
○3か月未満の旅行や出張などの際には,「たびレジ」に登録してください。
どちらも下記URLからオンラインで簡単に手続きできます。 https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html
※「たびレジ」簡易登録のメール配信停止(下記URLで手続きできます) https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete