新型コロナウイルス対策に関するマダガスカル政府発表（５月３１日分）

●５月３１日（日）、マダガスカル政府が、新型コロナウイルス対策に関する発表を行いました。発表の時点での感染確認件数は累計７７１件です。

●事態は刻々と変わりますので、最新情報の入手に努めてください。

　５月３１日（日）の新型コロナウイルス対策に関するマダガスカル政府発表の主要点は以下のとおりです。

１　ＣＣＯ（新型コロナウイルス対策オペレーション司令センター）による発表（１３時）

（１）３１日（日）、１３人の新規感染者が確認され、累計感染者数は７７１人となった。新規快復者は３人で、累計快復者数は１６８人となった。現在の入院者数は５９７人であり、そのうち重症者は８人（昨日から増減なし）である。新たな死亡者はなく、累計死亡者数は６人で変化なし。

（２）３１日（日）発表された新規感染確認１３件のうち、１０件はアンタナナリボ (Beravina Itaosy、 Alakamisy Fenoarivo、 Ambatomaro、 Ampitatafika、 Vontovorona、 Antsahavory Alakamisy、 Manjakaray)、２件はトアマシナである。残り１件は、HJRA病院で検査された事案であるが、場所は発表されていない。

２ラジョリナ大統領による発表（２０時）

（１）新型コロナウイルス感染者数は増加しているが、これまでのところ、マダガスカルは感染状況をコントロール出来ているといえる。マダガスカルにおいては、アチナナナ（トアマシナがある地域）、オートマチアーチャ（フィアナランツァがある地域）、アナラマンガ（首都アンタナナリボがある地域）、アロチャ・マングル（ムラマンガを含む地域）の４つの地域が最も新型コロナウイルスに感染した。しかし、オートマチアーチャでは感染者は全員快復したため、現在は感染者は確認されていない状態である。この結果には「Covid-Organics」（CVO）による治療も大きく貢献した。

（２）国家保健緊急事態の延長に伴う今後の措置に関しては、アチナナナ（特にトアマシナ）では、措置が強化される。アチナナナ地方は閉鎖され、また、６月２日より、トアマシナにおける学校の授業は中止となる。

一方、アナラマンガでは、隔離措置の遵守の徹底の下で、措置は緩和される。今まで１３時までであった商業活動は１５時までとなる。夜間外出規制は、２１時から翌朝４時まで、今までと同様に実施される。

アロチャ・マングルでは、前回の延長の際にとられた措置が継続される。

オートマチアーチャでは、通常の生活に戻すことが決定された。ただし、５０人以上の集会は禁止である。

（３）マダガスカルでは、３つの新型コロナウイルス治療方法が行われている。すなわち、ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシン、改良された伝統治療薬であるCovid Organics、そして既存の２種類の薬剤を組み合わせた注射治療薬である。３つ目の注射治療に関する臨床試験は、マダガスカルだけでなく他のアフリカ諸国でも実施される。なお、臨床試験に関する最初の結果は１５日以内に発表される予定である。

（４）アンタナナリボに新たに設置される研究所（laboratoire d'analyses）は来週、落成する予定。

（５）経済的措置に関し、大統領は、分野別緊急計画(Plan multisectoriel d’urgence)の作成に向けた議論を行うため、マダガスカルの経済事業者との会談を近いうちに実施する予定。

３ＣＣＯ・サバ（Sava）地方支部による発表

ＣＣＯ・サバ（Sava）地方（マダガスカル北部）支部より、同地方外部からの全ての人が同地方に入ることは、当局による特別許可がないかぎり、禁止されている旨発表した。

　事態は刻々と変わりますので、引き続き政府から最新情報の入手に努めるとともに、手洗い、うがい、マスク着用などの通常の感染症対策を行い、体調に異常がある方は早めの医療機関受診を心がけてください。

【参考：関連する日本のウェブサイト】

新型コロナウイルス感染症（外務省　安全海外ホームページ）

https://www.anzen.mofa.go.jp/

新型コロナウイルス感染症について（厚生労働省ウェブサイト）

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

日本国国立感染症研究所（コロナウイルスに関して）

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html