【ポイント】
※ウクライナにおける新型コロナウイルス対策は，当館ＨＰにまとめて掲載しています。
当館HP ： https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html
・発熱，咳，倦怠感，息切れなどの症状がある場合は，かかりつけの医療機関（外国人向けクリニックなど），もしくは救急番号（103）に電話で連絡し，指示に従ってください。
・保健省の検査手順では，新型コロナウイルスのPCR検査は，一定の条件（＊）を満たした「疑い例」に限り公立の指定医療機関で実施することとなっています。
●ご自身でできる新型コロナウイルス対策
・アルコール手指消毒液やマスクの購入が困難になっています。石鹸や液体ハンドソープで手洗いを励行し，手で顔を触らないようにするなど，引き続き感染予防に努めてください。手で触るものの消毒殺菌には，台所用中性洗剤や家庭用漂白剤が使えます。
【本文】
在留邦人の皆様へ
たびレジ登録者の皆様へ
邦人の皆様で，発熱，倦怠感，咳，痰，鼻汁，下痢などの症状があり，新型コロナウイルス感染を心配する方がおられるかと思われます。どのようにしたら新型コロナウイルスの検査を受けることが出来るのか，現行の検査体制についてご説明します。なお，迅速診断キットの導入などで保健省が検査手順を見直す可能性がありますのでご注意ください。
（１）発熱，咳，倦怠感，息切れなどの症状がある場合は，かかりつけの医療機関（外国人向けクリニックなど）に電話で連絡し指示に従ってください。新型コロナウイルス感染の疑いがある場合に病院に行くと他の患者への感染の危険があるため，事前連絡なしで直接受診しないようにします。かかりつけの医療機関が無い場合は，以下に相談してください。
（連絡先）※原則としてウクライナ語とロシア語で対応
○全国共通の救急番号：電話103
○ウクライナ国家衛生局：電話1677
○キエフ市（ホットライン）：電話1583及び044-2350101
（２）患者がコロナウイルス感染の「疑い例」に該当すると判断した医療機関は，搬送チームに連絡をとり，専用車両で指定病院に搬送されます。収容されてから，問診や諸検査が実施されます。PCR検査の結果が出るのには半日以上かかります。指定医療機関は，キエフ市には7施設（総合病院３，小児病院3，産婦人科病院１）あり，地方では各州の感染症病院か拠点中核病院が指定されています。
（キエフ市の指定医療機関：アレクサンダー臨床病院，キエフ市臨床病院No.4，キエフ市臨床病院No.9，キエフ市小児病院No.1，キエフ市小児病院No.2，キエフ市小児感染症病院，キエフ市生殖医療周産期病院）
＊一定の条件を満たした「疑い例」とは
○急性で重症の呼吸器感染症（発熱と咳があり入院が必要な状態）で，新型コロナウイルス以外に症状を全て説明できる原因が無い。かつ，発症する14日以内にコロナウイルス感染者が報告されている国に滞在した。
○発症前14日以内にコロナウイルスの感染者と接触したか，その患者が利用した医療機関で勤務あるいは付添いをし，なんらかの呼吸器症状がある。
なお，かかりつけ医療機関の医師が，右条件を満たさないと判断した場合は，引き続きその医療機関で診療を受けることが出来ます。キエフ市には，迅速診断キット（ラピッドテスト）を使って新型コロナウイルスの血液検査を有料で実施している私立クリニックがあります。今のところその血液検査の信頼性は不明ですが，検査を希望する場合は担当医と相談してください。
２ ご自身でできる新型コロナウイルス対策
（１）ウクライナ国内では，手指消毒用のアルコール消毒液の購入が難しくなっています。石鹸を使った手洗いを励行してください。
○正しい手洗い方法 ： https://www.youtube.com/watch?v=z1OV4gLt14c
（２）ドアノブなど手がよく触れるところの消毒・除菌には，台所用洗剤や漂白剤が使えます。台所用洗剤は，おおむね１リットルのぬるま湯に対して5〜10cc程度以上の台所用合成洗剤を加えたもので二度拭きすると良いとされています。
○SARSに関する消毒（三訂版）： http://idsc.nih.go.jp/disease/sars/sars03w/index.html
（３）家庭用漂白剤は，濃度4.5〜5％の製品が市販されています（例：ACE，Domestos）。水で100倍ほどに薄めて使い，その後水拭きします。どちらも子供さんの誤飲に注意し，作業の際は手袋を着用してください。なお，ウオッカ等蒸留酒を消毒用アルコールとして使用することはできません。
○消毒用アルコールがない場合の消毒・除菌について：https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/health/kansen/nCorV_3.html
３ 最後に
新型コロナウイルスの影響で，ウクライナでも様々な措置が発表，実施されています。新興感染症でまだ分からないことが多いのですが，それでもこの数か月で診断方法が進歩し，有望と思われる治療薬も見つかってきています。石鹸を使った手洗いなど日々の予防対策を継続して参りましょう。当館の「安全の手引き」も改めてご一読ください。
○安全の手引き： https://www.ua.emb-japan.go.jp/files/100021462.pdf
【問い合わせ先】
在ウクライナ日本国大使館領事部
電話：+38(044)490-5500
FAX：+38(044)490-5502
ＨＰ： https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html
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