ルサカ州におけるコレラ症例確認のお知らせ

●１０月１５日にルサカ郡のカニャマ地区で今年初めてのコレラ症例を確認。

●感染拡大防止のため、衛生習慣の徹底、安全な飲水習慣、衛生対策、食の安全、症状の早期報告、水分補給、葬儀の管理に関し、適切な対応をとるようお願いしたい。

１　ザンビア保健省は、ルサカ州ルサカ郡で２０２３年に最初のコレラ症例を確認したことから、１０月１８日に緊急記者会見を実施しました。同会見の概要は以下のとおりです。（詳細については保健省Facebookを参照ください：https://www.facebook.com/watch/?v=886182259787982）

（１）例年、ザンビアでは集中豪雨が続く１０月から６月にかけて人口密集地でコレラが流行しており、ルサカ州やコッパーベルト州始め、北部州、ルアプラ州、南部州、中央州がホットスポットとして知られている。また、２０２３年１月からの東部州、北部州、ルアプラ州でのコレラ発生に関しては感染制御できていたが、１０月１５日にルサカ郡のカニャマ地区で今年初めてのコレラ症例が確認された。

この症例（２１歳女性）は、１０月１４日に急性発症の水様性下痢と嘔吐を主訴にカニャマ病院を受診し、１０月１５日にコレラであることが確認された。本件に関する緊急対応チームが彼女の発症原因を調査したところ、今回の発症に関連するであろう地域住民の死亡を確認している。

（２）コレラの感染拡大防止のために、次のような行動をとるようお願いしたい。

ア　衛生習慣の徹底：特にトイレの後と食事の前後での手指衛生を徹底する。

イ　安全な飲水習慣：沸騰した水、塩素処理された水のみを摂取する（未処理の水は飲まない。）。

ウ　衛生対策：排泄物を適切に処理し、屋外での排泄を避ける（トイレを使用する。）。

エ　食の安全：適切に保存されたものでも食べる時に再加熱されない限り食べ残しを食べない。路上で売られているものは食べない。果物や野菜は清潔で安全な水で洗う。

オ　症状の早期報告：自分自身や知人にひどい下痢、嘔吐、脱水などの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診する。保健省のコールセンターに相談をすることも可能（0974493553, 0964638726, 0953889894、フリーダイアル９０９）。

カ　水分補給：急性の水のような下痢が始まったら、すぐに経口補水液(ORS)を投与する。

キ　葬儀の管理：コレラの感染者が確認された地域での葬儀は公衆衛生対策に沿って行われるべきである。また、大規模な葬儀の集まりは避けること。

２　その他の参考情報

　（１）ザンビア公衆衛生研究所（ＺＮＰＨＩ）も本件に関してデータを公表しており、今回のコレラ確定例は、便の培養検査から０１型（血清：小川型）によるものであることが発表されております。詳細は下記のウェブサイトを参照ください。

https://thp.znphi.co.zm/index.php/thehealthpress/issue/view/8/161

　（２）コレラは、典型的には発熱を伴わずに急性発症の大量の水様性下痢（米のとぎ汁様）と嘔吐で発症します。潜伏期間は数時間〜５日程度とされており、発症しても多くは軽症又は中等症の症状であり、基本的には対症療法で治療可能です。ただ、子供や、高齢者、栄養状態の悪い方、併存疾患のある方などの場合は、入院の上での適切な管理がなされないと死に至る場合もあります。

詳細は下記の厚生労働省のウェブサイト等を参照ください。

　https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2018/01111338.html

【過去のザンビアにおけるコレラについてのステートメント】

○ザンビアにおける国内でのコレラ流行に関するステートメント（2023年1月26日付）

https://www.facebook.com/mohzambia/posts/pfbid02aRFYXk5Sp22SjyPxtd38xWo3arUWQymuFWSV8kRbCPpZsBMTC3K3m8PPoWJgFeh5l

○ザンビアにおける国内でのコレラ流行に関するステートメント（その２）（2023年2月8日付）

https://www.facebook.com/mohzambia/posts/pfbid02oVVoLsCgUoJvRoaBqUmEt75Ln8aZLic24HdpYrQGayKiZkGNCJXmsqPz5HSRMPCil

【参考】

■ザンビア保健省コールセンター

○連絡先：909（無料）、+260-974-493553、+260-964-493553、+260-964-638726、

+260-953-889894（有料）

○Eメール：ps@moh.gov.zm