タクシーにおけるスリ被害の注意喚起

●タンソンニャット空港から乗車したタクシーの中で、運転手から財布の中の現金をすり取られる被害の報告が当館に対して複数件ありました。

●出張や観光で当地を訪れる方が増加する中、このような手口の犯罪が発生していることをご承知いただき、ご自身が被害に遭わないように注意することが大切です。また、本邦等から出張者を予定されている企業等関係者におかれては、出張者に予め注意喚起をしていただけますようお願いします。

1.被害の手口

 最近当館に対して報告がなされた被害手口の例は次の通りです。

(1)タンソンニャット空港の到着口を出たところで、「タクシー」と声を掛けられ、半ば強引にスーツケースを後部座席に入れられ、助手席を指定されて乗車したところ、空港出口付近で空港を出るための料金が必要(※)と言われ、財布を出したところ、運転手に財布を取られ、中から小額紙幣を取り出すタイミングで、他の高額紙幣も抜き取られていた。

(※)タンソンニャット空港では、車両の空港使用料として一般的には1万ドンを出口で支払う必要はあります。

(2)タンソンニャット空港の到着口を出て、配車アプリで手配していた車両を探していたところ、「グラブ?」と声を掛けられ、「イエス」と答えると停車していた車両に案内されたため、車両確認せずに乗車したところ、目的地とは異なる場所に連れて行かれ、法外な料金を請求され、ベトナム語で怒鳴られたために財布を渡してしまい、その際に運賃以外にも現金を抜き取られていた。

 上記手口における特徴は、「助手席に座らされる」「財布を運転手に渡してしまう」「配車した車両と異なる車に乗ってしてしまう」などです。

2.被害に遭わないための予防法

 上記のような被害は一度発生してしまうと解決は難しいため、事前に被害を回避することが大切です。

(1)空港では、声を掛けてくるような個人タクシーには乗車せず、タクシー待機所で配車担当者が案内をしている大手タクシーや、空港内のタクシーカウンターを利用する。また、それらのタクシーに乗車する場合でも、その後のトラブル対策のため、車両ナンバーなどを乗車前に確認しておく。

(2)タクシーを配車する際は、できる限りアプリを使い、車両や運転手の情報、料金などについて事前に把握をしておく。

(3)アプリで配車した車両に乗り込む場合には、手配した車両情報等と一致することを必ず確認してから乗車する。

(4)車内では、財布の中身を運転手に見せたり、財布を渡したりしない。

 なお、これまで当館が発出しましたタクシー被害に関する注意喚起は以下のとおりですので、こちらも参考にしてください。

○タクシーに関する被害・トラブルの注意喚起(6月30日付)

https://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00666.html

○タクシー及びバーやカラオケなどでの金銭トラブルの注意喚起(7月30日付)

https://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00685.html

 また、総領事館では、日本人の方の犯罪被害の発生状況を踏まえて、安全対策に関する注意喚起等を行っております。万が一被害に遭われた際には、総領事館にもご連絡を頂きますよう、ご協力をお願いします。

○当館ホームページ(犯罪被害に遭ってしまったら)

https://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00310.html