●8月12日、パラオ保健福祉省は、新型コロナウイルス対策のための隔離・検疫・入国制限措置に関する新たな保健福祉省令を発出。同日から施行。
●6月17日付保健省令からの主な変更点は、「指定地域(Authorized Jurisdiction)」の居住者(当館注:現時点で「指定地域」は台湾のみ)は特別な条件の下で、ワクチン未接種でもパラオ入国を認められるようになったこと。
●以下の点については変更なし。
・パラオへの渡航には、ワクチン接種証明書及びPCR検査陰性証明書を航空会社に提出することが必要。パラオ政府による事前承認は不要。
・ワクチン接種完了者のパラオ到着後の検疫措置は、5日間の行動制限と5日目のコロナ検査のみ。
1 パラオ入国に際するワクチン及び検査要件
(1)新型コロナウイルス安全対策
すべての渡航者は、パラオ渡航前の14日間、ソーシャルディスタンスを実施すること、6フィート以内に他人がいる場合は鼻と口を覆うマスクを着用すること、屋内で行われる大規模な集会への参加を避けることが求められる。
(2)ワクチン未接種の12歳未満の渡航者
ワクチン未接種の12歳未満の渡航者は、パラオへの渡航が認められ、この項に記載されているその他すべての要件に従わなければならない。
(3)3歳未満の子供
3歳未満の子供は、パラオ渡航前の新型コロナウイルス検査の受検が免除される。
A.通過・入国手続
(1)ワクチン接種
渡航者は、パラオに出発する14日前までに最終接種が行われた新型コロナワクチン完全接種証明書を提出しなければならない。接種したワクチンは、米国食品医薬品局または世界保健機構のいずれかが緊急使用許可を承認または認可したものでなければならない。
(2)新型コロナウイルスPCR検査の陰性結果または回復証明書類
すべての渡航者は、以下のいずれかの証明書を提出しなければならない。
・パラオへの出発前3日以内に受検した新型コロナウイルスPCR検査の陰性結果(NAAT、RT−PCR、qPCR、RT−LAMP、TMA、分子検査、等温増幅、ddPCR、CRISPRを含むいかなる種類のPCR検査)(当館注:有効な検体は鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal)、咽頭ぬぐい液(Oropharyngeal)、鼻腔ぬぐい液(Nasal swab)、中鼻甲介ぬぐい液(Mid-turbinate)のみであり、口腔ぬぐい液(Oral)は含まれません。)
・直近のウイルス検査の陽性証明及び医療サービス提供者または公的な医療関係者が当人は回復しており渡航しても問題ないと記載した書簡を含む新型コロナウイルスからの回復証明書類一式(注:商用機を利用した渡航の場合、渡航者は航空会社に証明書を提出しなければならない。)
(3)到着後の検査及び感染回避命令
すべての渡航者は、パラオ到着後5日目に新型コロナウイルスの検査を受検し、到着後から感染回避命令(mitigation order)に従わなければならない。
(当館注:パラオ入国後5日間は滞在先から銀行、食料品店、医療機関等への必要不可欠な移動のみが認められ、大規模集会や公共行事への参加、公共の場への訪問は制限されます。また、同期間中は、屋内公共施設内にいるか、屋外で人が密集する環境にいる場合並びにワクチン未接種者及び免疫力が低下している者と濃厚接触する際にはマスクを着用しなければなりません。違反者は、500ドルの罰金及び(または)1年以下の禁固の対象となります。)
B.ワクチン未接種者の通過(当館注:今回新たに追加された項目です。)
ワクチン未接種者が搭乗している航空機・船舶は、個別の事情に応じて、特別な指示及び公衆衛生局長の書面による許可の下、(パラオ入国の)承認が検討される。
C.指定地域の居住者の特別な条件の下での入国(当館注:今回追加された項目)
指定地域とは、パラオへの渡航を特別な条件の下で成立させるために、パラオ大統領が承認した地域である。指定地域の居住者は、以下の条件の下で、上記1A.の適用を免除され、パラオへ渡航できる。
(1)新型コロナウイルスPCR検査の陰性結果(NAAT、RT−PCR、qPCR、RT−LAMP、TMA、分子検査、等温増幅、ddPCR、CRISPRを含むいかなる種類のPCR検査)を提出し、当該検査は、指定地域を出発する5時間前以内に、空港で行われなければならない。
(2)指定地域を出発する14日前以内に、指定地域外への渡航歴がない。
(3)新型コロナウイルスの感染歴がないこと、新型コロナウイルスの感染検査を受けている者との濃厚接触をしていないこと、新型コロナウイルスに感染していることが確認されている者との濃厚接触をしていないこと及び過去2ヶ月以内に自主隔離、自宅検疫及び自主観察命令に服していない者であること。
(4)到着後の検査:入国後5日目にパラオに滞在しているすべての渡航者は、パラオ到着後5日目に新型コロナウイルス検査を受けなければならない。
D.航空機・船舶乗員のガイドライン
(1)パラオに入国する航空機・船舶の乗員は、新型コロナウイルスPCR検査の陰性結果(NAAT、RT−PCR、qPCR、RT−LAMP、TMA、分子検査、等温増幅、ddPCR、CRISPRを含むいかなる種類のPCR検査)、及び(または)、航空機・船舶の運航にあたっての感染予防対策の実施及び乗員への健康管理手順に関する公的書類を提出しなければならない。
(2)パラオに上陸する航空機・船舶の乗員は、これら規制の対象となるが、パラオ領域内で機材の予期せぬ故障に見舞われた場合の上陸は対象外となる。そのような場合、上陸した乗員は、適当な期間または航空機・船舶が修理されパラオ出国の準備が整うまで検疫措置の対象となり、乗員は検疫期間中に当該航空機・船舶への再搭乗または再乗船を認められる可能性がある。故障した航空機・船舶の乗員は、公式な検疫施設との間を厳重な管理の下で行き来し、適当な期間の強制検疫期間を完了しない限りは、一般市民との接触は許可されない。
2 隔離措置
(1)新型コロナウイルスの感染が確認された者、または強く疑われる者は、公衆衛生局長の判断により、隔離施設または自宅における最大14日間の隔離措置の対象となる。
(2)感染の確認または感染が強く疑われるとの判断は、推定検査の結果、及び(または)新型コロナウイルスの核酸または抗原を検出するものを含むウイルス検査のための承認された分析評価を利用した確認検査の結果に基づいて行われる。
(3)隔離施設:コロールのミューンズにあるカラウ・ジムの仮設診療所は、重症ではない感染者の初期の隔離及び診療のための施設となる。ベラウ国立病院の隔離室は、救急診療を必要とする感染者に割り当てられる。保健福祉省は、必要に応じて、官民の施設の中から、他の適当な施設を特定し、新型コロナウイルス感染者のための隔離施設として指定する。
3 検疫措置
(1)新型コロナウイルスにさらされたことが確実な者は、最大14日間の検疫措置が義務づけられる。その他の検疫措置対象者の要件は以下のとおり。
(2)新型コロナウイルス感染者と直接的に接触した者は、新型コロナウイルスにさらされた者とみなされ、最大14日間の検疫措置の対象となる。
(3)汚染されている可能性のある物への接触など、新型コロナウイルスに間接的に接触した者は、新型コロナウイルスにさらされた者とみなされ、適切な期間の検疫措置の対象となる可能性がある。
(4)新型コロナウイルスにさらされた者と間接的に接触した者は、新型コロナウイルスにさらされた者とみなされ、適切な期間の検疫措置の対象となる可能性がある。
(5)保健福祉省は、官民の施設の中から、適当な施設を特定し、新型コロナウイルスにさらされた者及びさらされた可能性のある者のための検疫施設として指定する。
(6)検疫対象者の中で感染が確認された者は、直ちに適切な隔離施設に移送される。公衆衛生局長が適切と認めた場合、当人の自宅が適切な隔離施設に含まれる可能性がある。
本保健福祉省令は、商用または自家用の航空機・船舶で入国する者を含むすべてのパラオへの渡航者を対象とする。
5 権限の委任
パラオ国内において、または、海路もしくはパラオ国際空港を利用してパラオに到着した際に、新型コロナウイルスに感染していること、または同ウイルスにさらされたことが確認された者に対して、隔離・検疫措置の指示を出す権限は、公衆衛生局長に委任される。
6 免除
公衆衛生局長が書面により行う場合を除いて、本保健福祉省令の隔離・検疫要請についてのいかなる免除も認められない。公衆衛生局長は、個別の事例に応じて、明確な医学的理由にのみ基づいて、免除を行うことができる。
7 期間
本保健福祉省令は、2021年6月17日に施行された保健福祉省令第20−21に取って代わるものである。本保健福祉省令は発出日に施行され、停止、取消または再発出がない限り、同日から90日間有効である。
【参考】隔離・検疫・入国制限措置に関する新たなパラオ保健福祉省令(8月12日付)
https://www.palau.emb-japan.go.jp/files/100223942.pdf
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【問い合わせ先】
在パラオ日本国大使館領事班
電話:(+680)488-6455/6456
メール: jpembassy.palau@kx.mofa.go.jp
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