【ポイント】
○バーシル保健相は「日常生活に戻るための計画」の第３段階への移行に関し，「規制緩和は、新型コロナウイルス感染の収束を意味しておらず、あくまでコロナウイルスと共存する新たな生活に段階的に移行するための措置の一環に過ぎない。」と述べています。
○クウェート人感染者の増加に警鐘を鳴らしています。
○クウェート入国時には、PCR検査陰性証明の取得及び１４日間の検疫が課せられます。
【本文】
１．バーシル保健相発言概要（２３日閣議後の発表）
(1)「日常生活に戻るための計画」の第３段階への移行が決定されたが、規制緩和は、新型コロナウイルス感染の収束を意味しておらず、あくまでコロナウイルスと共存する新たな生活に段階的に移行するための措置の一環に過ぎない。
(2)クウェートにおける感染は継続している。第２段階では（第１段階と比べて）１０%の感染者増加が確認された。また、クウェート人感染者が多く確認されており、１日の新規感染者数のうち、クウェート人感染者が７０%を占める日もある。感染者との接触により感染が継続しており、保健省の指示に従わず予防措置等を十分に講じることなく外出し感染した人を通じて、家庭内にウイルスが持ち込まれた結果、多くの高齢者が感染している。
(3)世界各地でワクチンや治療薬の開発が進められているが、ワクチンが完成し、治療方法が確立されるまでは、不要不急の外出を控えること、ソーシャル・ディスタンスを確保すること、外出時は鼻と口を覆うこと、手指消毒を徹底すること、高齢者、持病を患っている人や妊婦を守る等保健省の指導に従うこと以外に予防策はない。
(4) 第３段階への移行、外出禁止継続の背景について
ランダムＰＣＲ検査等を通じて得られたデータも踏まえ、クウェート国内の感染状況を測る各種指標に改善が見られたことが挙げられる。（当初の発表によれば第３段階で外出禁止措置が解除されるとのことだったが、なぜ同措置は継続されるのか、との記者からの質問に対し、）当地の社会的慣習として夜間に結婚式や家族・親戚の集まりが開催されることが多く、更なる感染拡大防止の観点から夜間及び早朝の外出禁止措置を継続することとした。
全てのクウェート入国者には、出発国政府から認証を受けた医療機関が発行したＰＣＲ検査陰性証明を取得した上で、入国後１４日間の自宅検疫が義務付けられる。ＰＣＲ検査結果が陰性でも検査日から１０日ー１４日後に再検査を行い陽性が確認された症例もあるためである。また、最新の研究結果によれば、国・地域によってウイルスの型が異なるため、異なる型のウイルスがクウェートに持ち込まれないようにする必要がある。更なる感染拡大による医療崩壊を防ぐために感染者数を安定させる必要がある。
２．第３段階概要ー７月２８日（火）から開始。
(1)午後９時から翌午前３時まで外出禁止。
(2)保健省の指導に基づく要件を満たすことで、以下の活動が許可される。
○政府機関及び民間部門の事務所での業務（一度に職場に出勤する職員数は、全職員数の５０％以下）
○ソーシャル・ケアのための訪問
○ホテル、リゾート、アパート・ホテルの営業
○タクシーの操業（乗客は１名のみ）
３．クウェートの感染状況（２４日付）
累計感染者数:６２，６２５人（前日比：＋７５３人）
現感染者数:９，２８５人（前日比：＋８１人）
ＩＣＵ（重症者数）：１２９人（前日比：＋５人）
累計死者数：４２５人（前日比：＋４人）
累計回復者数：５２，９１５人（前日比：＋６６８人）
４．今後、特に犠牲祭休暇中は、ショッピングモール等、街中の人出が増加すると考えられますので、引き続き「３つの密（密閉空間、密集場所、密接場面）」を避け、外出時にはマスクを着用（公共の場所でのマスク着用は義務づけられています）し、うがい手洗いをこまめに行うなどの一般的な感染予防対策を行うなど、感染予防（うつらない・うつさない）には細心の注意を払って下さい。
●現在、当館の領事業務は、事前予約制で行っております。各種申請（旅券、証明書等）をご希望される方は、来館前に大使館領事班までメール（consular@kw.mofa.go.jp）でお問合せ下さい。
●通院、常時服用薬の入手などでお困りの方、健康上の問題で困っている方やその他ご質問等ある方は、当館檀上医務官（9972−6597）にご相談下さい。特に、発熱（３７．５℃以上の体温）や咳・痰等の呼吸器に関する症状や新型コロナウイルス感染が懸念される場合には、保健省ホットライン（１５１）や医療機関で受診する前に、ご相談下さい。医務官から適切な助言を行います。
（お問い合わせ先）
在クウェート日本国大使館 領事班
電話（代表）：（＋９６５）２５３０−９４００
メール：consular@kw.mofa.go.jp （了）
