カタールにおけるコロナウイルスの対策(5月28日の段階)在カタール日本国大使館

1 カタール国内の状況

(1)保健省は28日,1,967名の感染が確認され,これまでに確認された感染者数が50,914名になったと発表しました。また2,116名が治癒し,これにより国内における治癒者の合計は15,399名になったと発表しました。

(2)保健省は28日,感染者3名の死亡を発表しました。死亡したのは81歳,50歳,25歳で,複数の持病を抱え,集中治療室において治療を受けていたとの事です。これにより国内の死亡した感染者数は33名となりました。

(3)保健省は28日,新たに23名の感染者が集中治療室に収容され,これにより現在214名が集中治療室にて治療中と発表しました。

2 新しい感染者対処方針

(1)新方針

 ハマド医療機構(HMC)は27日,新しいコロナウイルス感染者の対処方針を以下のとおり発表しました。

・感染者の大半は,陽性結果が出た最初の検査日から14日後に医療施設から退院

・医療施設又は隔離施設から退院の際は,医療専門家の指示に従い,アプリケーション「Ehteraz」をダウンロードし利用可能な状態とすることが必要。

・退院後1週間は,いかなる理由でも外出は出来ず,自宅隔離が求められ,この期間はEhterazのステータスは「黄色」となる。

・これらの措置に違反した場合は法的措置を受けることとなる。

・従前は2回のPCR検査が陰性でなければ退院できず,入院者の多くが14日間以上施設内にとどまっていた。

・新方針により,感染者は早く帰宅し,通常の生活に戻れるという利点がある。

(2)新方針に関する医療関係者の説明

●HMCの細菌研究者Naema Al Molawi医師

・新方針は励みになる。WHO勧告に沿った内容で,陽性結果が出た最初の検査から10日後には,大半の感染者は伝染性がなくなることを示す最新の科学的証拠にも沿ったもの。

・これまでの手順では,感染者は退院するために2回の陰性結果が必要であったが,体内にウイルスの痕跡が残る場合もあり,陰性結果まで数週間要する場合もある。

・他方WHOや英,米,独等の国々のガイダンスでは,10日後には感染者の伝染力は消失すると示されている。

・我々は一歩進ませ,最初の陽性結果が出てから退院するまでの日数を14日間とする。

・新方針は,治療を必要としない感染者にのみ適用され,継続的治療が必要な感染者については症状がなくなるまで医療施設での措置が続けられる。

●Hazm Mebaireek General Hospital感染管理部Nasser Al Ansari部長

・新方針により,無症状の感染者は,最初の感染確認から14日後に退院となる。

・軽症の場合は,感染確認から14日間か,症状がなくなってから最短で5日の,いずれか長い期間の隔離を中止できる。

・ここ数週間,完全回復する感染者が増加している。

・この兆候は非常に励みになるもので,今後も回復者の増加が予想される。

重篤になる感染者もいるが,大多数は完全回復し,軽い症状しか現れない。

・陽性結果が出てから10日間で,他者には伝染しないという明確な証拠が世界中から得られている。このため自宅に帰れ,平常の生活に戻ることができる。

●HMC伝染病センターMuna Al Maslamani医療局長

・保健省が承認したこの新方針は,ウイルスの動態に関する最新の科学的知識と,欧州と米国の疾病管理予防センター,ならびにWHOのガイドラインに基づいている。

・新方針は,感染者の大多数に適用されることとなる。

・ただし60歳以上の家族が1人以上いる家に戻る場合は例外で,必要であれば退院前に追加のウイルス検査が行われる。

・この検査で陽性であれば,患者はさらに7日間入院または隔離施設に収容され,その後,再検査なしで退院することになる。

・入院患者で,特にコロナウイルス重篤な症状で早期治療が必要な高齢患者および慢性疾患を有する患者は,隔離の中止前に,主治医が個別に判断することとなる。

3 感染予防方策等

(1)保健省は,感染予防のため以下を推奨しています。

 ・ 定期的に石けんと流水で最低20秒間手洗い,又はアルコール消毒液で洗浄する。

 ・ 咳,くしゃみは鼻と口を袖やティッシュで覆い,ティッシュは蓋付きゴミ箱へ。

 ・ 手洗い前は,眼,鼻,口を手で触らない。外出から帰宅時は特に。

 ・ 他者,呼吸器疾患がある人との接触は特に避ける。距離は最低1メートル保つ。

(2)保健省は,コロナウイルス関連の無料ホットラインを設置しています。

   【直通番号:16000】

(3)保健省ホームページには専用ページが立ち上げられ,随時アップデートされています。 http://www.moph.gov.qa/english/Pages/Coronavirus2019.aspx

  また同省は,自宅における隔離に関する内容を下記ページで情報提供しています。

https://www.moph.gov.qa/english/Pages/home-quarantine.aspx 

4 その他の生活に関わる規制等

※これら措置は事前予告なく,突然変更される可能性もあります。十分ご注意ください。

※措置が突然変更されることもあり,各所で混乱が生じています。十分ご注意ください。

● カタール航空の日本就航便は現在成田便のみ運航中です。運航状況は常に最新情報をご確認ください。

 ※カタール航空運航状況確認サイト

https://fs.qatarairways.com/flightstatus/search

 ※ハマド国際空港離発着フライト確認サイト

https://dohahamadairport.com/airlines/flight-status?type=arrivals&day=today&airline=all&locate=all

● 我が国の水際対策強化により,カタールから我が国に入国する場合は,空港検疫所にて、質問票記入、体温測定、症状確認などが求められ、PCR検査が実施され、自宅等、空港内のスペース又は検疫所長が指定した施設等で、結果が判明するまでの間待機が必要となります。(4月29日午前0時から)。

※水際対策に関する詳細は下記の厚生労働省ホームページに掲載されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

● 映画館、劇場、プレイエリア、ジム、結婚式場の閉鎖(ホテル内も含む。3月13日)。

● 全公共交通機関の停止(3月15日)。

● カタール居住許可所持者を含む外国籍者の,入国を停止(4月1日に期限未定で延長)。

カタール人は14日間の隔離措置後に入国が可能

● カタール出国には現在規制なし(規制継続中は再入国できない点に留意)。

● カタール入国を伴わないトランジット利用への規制は現在なし。

● 当面の間,国内モスクの1日5回の礼拝と,金曜日の集団礼拝を停止。

● カタール帰国者で,無症状・初期検査通過者は,定められた手順遵守を誓約後は,自宅隔離が可能。違反の場合は法的措置が取られる(3月19日)。

● 政府公共部門職員8割に在宅勤務を承認(3月19日)。

● 公共の場における,集会を禁止。警察が取締り,違反者を拘束すると発表(3月21日)。

● 現状不必要な店舗は3月27日から閉鎖。ただし食料品販売店、薬局、デリバリーサービス(レストランを含む)等は例外(3月26日)。

● 金,土曜日は,以下業種以外の商業活動は停止。食料品関連(スーパーマーケット,食料品店),青果店,レストラン(配達のみ),パン販売店,薬局,通信関連店舗(商業施設内のもの),電気・配管・エレクトロニクス関連のメンテナンス,ガソリンスタンド, 工場,診療所,国家プロジェクト従事の企業,ホテル事業,流通・貨物企業・海空港で営業する企業・通関関連(4月10日)

● 行政開発労働社会省は,在宅勤務で労働者賃金,福利厚生は変更されるべきでないとし,公共・民間の労働者数を20%に削減するとの閣僚評議会決定に基づき,在宅勤務に関するガイドラインを発表。https://www.adlsa.gov.qa/en/news/Pages/News21402020.aspx

● 買い物客は,食料品販売店で買い物時にマスクの着用が義務化(4月23日)

● カタール感染症危険情報レベルが「レベル3 (渡航中止勧告)」に引き上げられました。最新情報を入手の上,感染予防に努めてください。

(PC) https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2020T088.html

(携帯) http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbhazardinfo_2020T088.html

● 如何なる理由でも外出時のマスク着用が義務化(5月17日)。単独で車を運転している場合は対象外。

● 如何なる理由の外出であろうとも,アプリケーション「EHTERAZ」をインストールしたスマートフォンを所持すること(5月22日から)。

● 車には2名を超えて乗車させない(5月19日)

ただし,タクシー,リムジンでの移動,家族が運転する私用車で移動の場合は3名まで乗車可。救急車,保健省の車両,軍・治安当局の車両は例外。バスは乗車人員を半減。

● 5月20日から5月30日までの間,食料品販売店,ケータリング店,薬局,デリバリーを提供しているレストランを除く店舗の閉鎖と全商業活動を停止。本決定から除外される他活動は,商業工業省はツィッターで確認( https://twitter.com/mociqatar

5 一部規制が緩和された措置

※これら措置は事前予告なく,突然変更される可能性もあります。十分ご注意ください。

● 国内の両替所の営業を再開(5月12日)。

● レストラン・カフェにおける持ち帰り注文受付を再開(5月12日)。

  ただしショッピングモール内の店舗は引き続き配達のみ。

  (お問い合わせ先)

  在カタール日本国大使館 領事班

  電話: (+974)4440 9000

  FAX:(+974)4029 3655

  メール: eojqatar@dh.mofa.go.jp

  現在,来館には事前予約が必要です。

  詳細は当館ホームページをご確認ください。

○本メールは,在留届に登録されたアドレスに自動配信されております。

○3か月以上滞在する方は,必ず在留届を提出してください。

○3か月未満の旅行や出張などの際には,「たびレジ」に登録してください。

どちらも下記URLからオンラインで簡単に手続きできます。   https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html 

※「たびレジ」簡易登録のメール配信停止(下記URLで手続きできます)   https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete