【医療情報】新型コロナウイルス関連情報(4月28日現在)

●報道によれば,アルゼンチン国内では4127名(昨日から124名増の累計感染者数,うち207名の累計死亡者数が報告されています。

●当国に居住,または短期的に滞在している方を対象とした,全国強制隔離措置(以下「強制隔離と記載」)(DNU408/2020)が5月10日まで継続中です。同時に,非居住者の方々の入国の禁止も同日まで継続中です。

●地方におられる非居住者の方々が,強制隔離期間中にご帰国のために首都へ移動される際には,所在地を出発される最低48時間前までに当国政府に申請を行う必要がありますので,時間的余裕を持ち,事前に当館領事班までお知らせください。

●短期渡航者やご帰国予定がある皆様におかれましては,強制隔離およびそれに伴う国内移動制限の長期化,国際便の減少を念頭に,出国を希望する場合には各交通機関の運行状況等について,最新の情報の収集に努めてください。

1 報道によれば,アルゼンチン国内では4127名(昨日から124名増の累計感染者数,うち207名の累計死亡者数が報告されています。

2 強制隔離関連

(1) ブエノスアイレス州,及びブエノスアイレス市での感染者数増加に対する懸念(報道)

 ア 報道によると,ブエノスアイレス州及びブエノスアイレス市での直近1週間の感染者増加率は,ブエノスアイレス州では,これまでの累計感染者数の約35%,ブエノスアレイレス市では同28%に上っていると報じられています。これらの要因としては,人の移動が増えたことや,感染が人口密集地において増加傾向にあることが影響していると考えられており,両地域に対する懸念が高まっています。

 イ こうした中で,ブエノスアイレス市政府は,防疫対策の強化として,6月までの厳格な隔離実施を検討しており,少なくとも感染のピークが過ぎるまでは,現在,新たな例外措置として準備中であるレストラン等での持ち帰り販売を除いて例外を認めない方針であるとのことです。同市のキロス保健大臣は,28日にラジオ番組に出演し,感染カーブが変化してきているとして,今は市民の移動と接触を増やす時ではないと述べています。また,「パンデミックが進行するかどうかは,70%は人々の行動によるものであり政府の措置によるものではない。我々は皆さんが外に出たいという気持ちは分かるし経済の再開の必要性も理解している。バランスのとれた適切な着地点を見つけなければならない。」と明らかにしています。

(2) フェルナンデス大統領による一般犯罪受刑者の自宅拘禁の承認(報道)

 フェルナンデス大統領は,現在刑務所で服役中である一般犯罪受刑者が,新型コロナウイルスに感染し易い環境にある可能性があることから,これら受刑者を自宅拘禁とすることを承認すると述べています。これに関連して,司法省では,事件をより迅速に解決し,傷害又は暴力的でない犯罪においては自宅拘禁を可能にするように裁判官に求めています。

(3) 商用便運航への規制強化に対する反対の動き

 ア 27日付の民間航空管理庁(ANAC)規定による商用便運航への規制強化(許可されていない旅客航空輸送サービスの販売禁止(ANAC規定143/2020),及び定期便運航の再編及び非定期便の許可申請の認可は9月1日以降に可能とするもの(ANAC規定144/ 2020) )に関し,同日,国際航空運送協会(IATA)は,アルゼンチン政府の運輸大臣等に書簡を送り,本件規制は,現在の関係国との二国間協定に反するとし,同両規定の再考を要請しました。

また,国内の各航空各社にも不安が広がっており,国内の航空輸送サービスの継続性が危険にさらされていること,航空業界の存続の可能性の確保,及び7万人以上の直接雇用と32万9千人の間接雇用の継続の必要牲から,今時決定の見直しを要請しつつ,経済回復が遅れると警告し,強制隔離が解除された際には,必要な対応策を講ずると要求しています。

 イ なお,当館より関係機関等に照会したところ,今後の状況を予断することはできないものの,ANAC規定143/2020に基づき,各国政府等が関与する自国民帰還便等(特別便)の運航はANACの許可を得ることができれば,引き続き認められる見込みとのことです。

3 地方に滞在されている皆様が首都へ移動される際の注意事項

 地方におられる非居住者の方々が,強制隔離期間中にご帰国のために,車両(バスやレミ ース)で首都へ移動される際には,所在地を出発される最低48時間前までに申請を行う必要がありますので,ご帰国のために移動のご予定のある方は,時間的余裕を持ち,事前に当館領事班 conbsas@bn.mofa.go.jp までお知らせください。細部は「地方に滞在されている皆様が首都へ移動される際の注意事項」をご参照ください。 https://www.ar.emb-japan.go.jp/files/100043069.pdf

4 強制隔離およびそれに伴う国内移動制限

の長期化が見込まれ,見通しも不透明であるとともに,国際航空会社の多くが減便をしている現状から,短期渡航者やご帰国予定がある皆様におかれましては,マスクの着用, 手洗いやうがいの励行などの感染予防に努めるとともに,出国を希望する場合には,各交通機関の運行状況等について,最新の情報の収集に努めてください。(以上)