新型コロナウイルス感染症関連情報(ヨルダン政府の措置とヨルダン国内感染者数等:4月16日)

●ヨルダン政府は,17日(金)と18日(土)の二日間は厳格な外出禁止措置を実施する旨発表しているので,金土は外出しないよう,注意願います。

●4月16日(木),ラザーズ首相は,記者会見において,ヨルダンがコロナ危機との闘いにおいて新たな段階に入ったとして,ヨルダン政府としての今後のコロナ危機対策の方針を示しました。

●その上で,ラザーズ首相は,これからの「適応の段階」では,生産速度を回復することが優先事項であり,来週からアカバ県での経済活動再開の措置を執ること,また,その他各種社会保障措置を発表しました。

●16日(木),ヨルダン政府は,アンマンでこれまでに封鎖した,マルカブ地区,マルカ地区,北ハーシミーのビル,タバルブールの2地点,ラシード地区の2地点,ナスル・キャンプ全域を引き続き封鎖することを発表しました。

●16日(木),ヨルダン政府は,新たに1名の感染者が確認され,合計の感染者数は402名となった旨発表しました。

1 ヨルダン政府のコロナ対策にかかる方針

 4月16日(木),ラザーズ首相は,首相府での記者会見において,次のとおり,ヨルダンの今後のコロナ危機対策の方針を示しました。

(1)国内の状況は好転しているものの,この危機による最悪の事態を予期し,備えなければならない。

(2)新型コロナウイルスとの闘いは,新たな段階に入った。感染拡大を防ぐためのあらゆる予防措置を継続する一方で,この現状に適応しなければならない。殆どの統計が,向こう数日,数週間,または数か月先ですら新型コロナウイルスの収束を見ないと報告している。

(3)一般市民の生活状況は厳しく,時間の経過と共に,民間セクターが大きな打撃を受けることになる。今後の「適応の段階」では,生活に打撃を受けた国民を守ること,生産速度を回復することが我々の優先事項である。来週からアカバ県で経済活動を再開させ,今後,同様の措置を広げていく。

(4)社会保障機構が,国民が貧困で苦しまないように支援を行う。復興の段階に向かうため,政府チーム設立の準備を始め,また,政策諮問会議や諮問委員会を設立し,官民連携で中長期的な計画を検討してきた。

(5)ヨルダン中央銀行は,これまで複数の財政支援プログラムを立ち上げてきた。雇用者への給料支払いを目的として,民間企業等が抱えた負債については,政府が責任を持ってこれに対処する。また,今後数日で,段階的に経済活動を再開する企業や組織の発表を行う。 

2 ラザーズ首相に続き,経済・社会関係閣僚・政府高官が,防衛令第9号に基づき,経済対策,支援計画についてそれぞれ概要次のとおり説明しました。

(1)バターイネ労働大臣は,1:90%の企業が3月分の給与支払いを実施,2:雇用者が労働省に給与の50%又は最低賃金までの引き下げを申請することができる,3:社会保障に加入する労働者は,20%を負担することで,12か月以上に亘り,給与の50%が保障される,と発表しました。

(2)ラハーフレ社会保障局長は,失業者の生活保障計画を発表し,同計画が,1:給与水準165JD〜500JDであるヨルダン人及びガザ出身者・家族を含む包括的なものである,2:社会保障未加入の工場も対象に,150JDが給付される,3:来週21日(火)から給付受付が開始される,と述べました。

(3)イスハーカート社会開発大臣は,職を失った20万世帯を対象とする日払い労働者支援のための最大規模の社会保障計画の実施と,ネット登録の案内を発表しました。

(4)ダーウード首相府担当国務大臣は,首相給与の40%,各大臣の給与の30%を寄付に当てる,新規人事の停止等について発表しました。

3 ヨルダン全土におけるコロナ対策・緩和措置

 マーゼン・ファラーヤー国家安全・危機管理センター作戦部長(准将)は記者会見で次のとおり述べました。

(1)イルビッド県において,感染ケースの特定作業や濃厚接触者の検査等が引き続き行われる。また,イルビド北部のカスバ地域等,これまでに封鎖措置の採られた地域の封鎖は継続する。

(2)アンマンに関しても,これまでに封鎖した,マルカブ地区,マルカ地区,北ハーシミーのビル,タバルブールの2地点,ラシード地区の2地点,ナスル・キャンプ全域を引き続き封鎖する。

(3)3つの調査チームを,ザルカのスフナ・キャンプに派遣し,ランダム検査を行う。

(4)ヨルダン南部地域に関して,段階的に封鎖を開始し,国内の残りの地域から断絶する。これに伴い,4月19日(日)午前10時からアカバ県の封鎖を行う。アカバ県は,食料,製造原料,建設資材の運搬車両以外は,他県との行き来が禁じられる。運搬車両の県境の交通には,ワーディ・ヤトゥムと,ワーディ・アラバの2地点のみが設定される。

(5)アカバ県については,次のとおりとする。

 ア アカバ県の住民は,午前10時から午後6時まで,県内の徒歩及び車両での移動が許可され,アカバ県内の商業・サービス業施設やその他経済活動も許可される。

 イ アカバ県内の住人は,上記時刻の間にアカバ市内への出入りの自由が認められる。他方,アカバ県境の出入りについては,県庁発行の書類の提示を必要とする。

 ウ 漁業従事者は,午前4時から午後4時まで漁を許される。

 エ 14の調査チームが結成され,アカバ県内において検査・監督を行う。

 オ 学校,大学,レストラン,喫茶店,モスク,スポーツジム,集会場等の人が集まる施設は引き続き閉鎖される。

 カ 人道的観点からの例外は認められる。

 キ アカバ経済特区においては,経済・商業活動が許容される。

 ク アカバにおける空港,港湾,陸上国境の閉鎖は維持され,貨物車両のみの通行が許可される。

4 ヨルダン国内の感染者数

 ジャーベル保健大臣は,記者会見で次のとおり発表しました。

(1)国内で新たに確認されたのは1名で,合計の感染者数は402名となった。

同1名は,アンマンで隔離されていた民間病院の看護婦であり,イルビッドの家族の下に戻り,現在は,アブドッラー国王建国病院に収容された。

(2)本日行われた検査数は,1972件であり,うち106件がウムリー地区の運転手に対してであり,すべて陰性であった。残りは,4月1日以降にヨルダンに入国した貨物運転手であり,検査結果はすべて陰性。

(3)ジェラシュのバカア・キャンプにおける検査結果はすべて陰性であった。

 本情報は,当局が公式に発表した最新情報を中心に掲載しており,今後変更があり次第連絡いたします。

 いずれにしても,外出禁止令は引き続き出されていますので,これを遵守して頂くようお願い致します。

新型コロナウイルス感染症の予防法について−

 まずは,一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。

 具体的には,石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い,できる限り混雑した場所を避けてください。また,十分な睡眠をとっていただくことも重要です。

 さらに,人込みの多い場所は避けるとともに,屋内でお互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすときはご注意下さい。

外務省海外安全ホームページ

https://www.anzen.mofa.go.jp/

外務省海外安全ホームページ 新型コロナウイルス

(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域の行動制限)

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

外務省 海外安全ホームページ 医療・健康関連情報

https://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/index.html

厚生労働省ホームページ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

ヨルダン保健省 Hotline 06-5004545 / Corona Virus Free Line 111

https://www.moh.gov.jo/

ヨルダン保健省 新型コロナウイルス関連ページ(アラビア語

https://corona.moh.gov.jo/ar

在ヨルダン日本国大使館

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