デモ・暴動・略奪の状況

●4月22日(日)午後5時現在,引き続き各地でデモ・暴動が継続,死者は少なくとも26名に上り,また,混乱に乗じる形で貧困地区のスーパーマーケット・商店での略奪行為も発生しています。(22日午前時点での状況は以下のとおり)

●こうした状況は,23日(月)以降も継続すると考えられますので,不測の事態に巻き込まれることがないよう,テレビ,新聞,インターネット等により最新情報の入手に努め,不要,不急の外出を控えるようお願い致します。

【22日午前時点での状況(報道とりまとめ)】

1 死者

(1)NGO「ニカラグア人権センター」(Cenidh)の報告によると,21日までに少なくとも26名の死者が発生。

(2)ニカラグア赤十字によると,マナグア市及びティピタパ市において同NGOが確認した死者は,いずれも銃傷(実弾)によるもの。

(3)ブルーフィールズでは,抗議の様子を伝えていたジャーナリストが死亡

2 抗議デモ・暴動

(1)20日に公的施設が各地で被害に遭ったことで,21日,国軍は,マナグア空港,マナグア市役所他,主要都市の重要な公的施設の警備のため人員を配置。

(2)オルテガ大統領が21日昼の国民向けメッセージにおいて,抗議を行う若者達を「操られている(manipulado)」と評価したことで,一部で抗議デモが激化。

(3)各都市の情勢

ニカラグア工科大学(UPOLI)他マナグア市東部では,21日午後,デモ隊と治安警察との衝突が激化。マサヤ街道(マナグア市)では,概ね平和的に抗議デモが行われ,表現の自由の保障,社会保障改革の見直しを訴えた。

○マサヤ市での抗議行動は,21日午後,治安警察の投入をきっかけに暴動化。市場・商店は閉められ,都市間バスの運行も停止。

○レオン市では,20日夜,国立自治大学レオン校の建物が放火され,周囲の飲食店,薬局,宝くじ売場,ビリヤード場に延焼。焼け跡から1人の焼死体が発見された。ジャーナリストを含め,100人以上の逮捕者が出た。また,ラジオ局Radio Darioが,与党支持者と見られるグループに襲撃され,放火された。

○ディリアンバ市では,21日,市役所が放火された。

○チナンデガ市では,1名の死者,13名以上の負傷者,並びに警察署や複数の政党の事務所への破壊行為が報告された。

エステリ市では,10名以上の負傷者が報告された。

○マタガルパ市では,社会保障改革に抗議するデモ,右改革に賛成する(与党系)デモが,平和的に行われた。

○セバコ市では,1名の死者,4名の負傷者が報告された。

3 略奪

(1)21日午後から22日午前にかけて,マナグア市(特に貧困地区のリンダ・ビスタ地区,オリエンタル市場,サバナ・グランデ地区等),レオン市,シウダー・サンディーノ市等において,スーパーマーケット・商店に対する略奪行為が発生。

(2)略奪が大きく報じられた後,国家警察は,マナグア市内の大型スーパーに警察官を配置した。商店経営者や市民も,スーパーや商店の警備に駆けつけた他,市場の周辺等で「略奪にNO!」等と呼号し,反略奪のデモを行った。

【お問い合わせ先】

ニカラグア日本国大使館 領事班

Embajada del Japon en Nicaragua, Encargado consular

TEL:(505)2266-8668〜8671 FAX:(505)2266-8566

MAIL: consuladojp@mg.mofa.go.jp

緊急時:(505)8853-3130