【注意喚起】新型コロナウイルスについて(その112:重症者数が過去最多更新)

●1日あたりの新規感染者数が13,402名となり、極めて高い水準で推移しています。また、重症者数が5,865名に達し、過去最悪の数値を更新しました。感染者数が急速、かつ、大幅に増大していますので、感染予防のため最大限の注意を払って下さい。

1 イラン厚生省の発表によりますと、本日(28日)の感染者数等は、以下のとおりです。

(1)新規症例件数:   13,402名(うち1,824名が入院)

(2)累積症例件数:  935,799名

(3)新規死者数:       391名

(4)累積死者数:    47,486名

(5)累積治癒数:   648,831名

(6)重症者数:      5,865名

(7)検査実施件数:6,038,556件

2 1日あたりの新規感染者数が13,402名となり、極めて高い水準で推移しています。また、重症者数が5,865名に達し、過去最悪の数値を更新しました。

3 本日(28日)の当地における主な新型コロナウイルス関連報道は、以下のとおりです。

(1)ラーリー厚生省報道官発言

州別感染警告情報

【レッド状態】

テヘランイスファハン、コム、東アゼルバイジャン、南ホラサーン、セムナーン、ガズヴィーン、ロレスタン、アルダビール、フーゼスタン、ケルマンシャー、コフギルイェ・ボイェルアフマド、ギーラーン、ブシェール、ザンジャーン、イーラーム、ホラサーン・ラザヴィ、マーザンダラン、チャハールマハール・バフティヤーリ、アルボルズ、西アゼルバイジャン、マルキャズィ、ケルマーン、北ホラサーン、ハマダン、ヤズド、クルディスタン

【オレンジ及びイエロー状態】

ホルモズガン、ファールス、ゴレスタン、シスタン・バルチスタン

(昨日から変更なし。)

・イエロー地域:PCR検査で陽性の入院者数が、4人/10万人

・オレンジ地域:PCR検査で陽性の入院者数が、6人/10万人

・レッド地域:PCR検査で陽性の入院者数が、10人/10万人

(2)ローハニ大統領発言(28日、於:国家新型コロナウイルス対策本部会議)

ア 感染拡大を防ぐためには、制限の強化がどうしても必要だった。しかし気をつけなければならないのは、制限を設けることは新型コロナウイルス対策の根本というよりは、むしろ大いなる警鐘を(国民に)鳴らすものにすぎないということである。目的に到達するにはもっと多くの対策が必要である。

イ 10月22日から制限措置を課し、11月21日からはその制限を厳しいものにした。これにより、前向きな効果が見られる。(イラン暦で)今週末(12月3日)まで現在の(改善)傾向が続くことを期待している。

ウ 国民の社会的行動を変えることが、新型コロナウイルス感染と闘うもっとも根本的な方法である。第二の方法はない。国民は自身の生活スタイルを変え、ソーシャル・ディスタンスを守り、集会には参加せず、往来は必要最小限に抑える必要がある。そのためには、国民への新型コロナウイルス対策に関する教育が必要だ。

エ 一人が新型コロナウイルスに感染していた場合、たとえ無症状だとしても、閉鎖的な空間で長時間、適切な換気もなしに、適度な距離を取ることなく話をすれば、他人に感染させてしまう可能性がある。こうしたことから、「レッド」状態の街では、15人以上の集会・会議は禁止されている。

オ 全国の病院では、14万8千床が用意されている。こうしたことは過去に例がない。事実、それまで全国には9万床しかなく、そのうち4万床しか使用可能ではなかったからだ。政府は(使われなくなった)病床の復活に努力してきた。この点で、我々は現在、良好な状態にある。新型コロナウイルス感染が始まってから過去9か月間で、ICUの数も2187か所増えた。

カ 国民は、この制限措置が終わっても、生活が通常の状態に戻らないかもしれないということを気に留めておいてほしい。(イラン暦)来年の初めの数か月間(西暦2021年4〜6月ごろ)まで、そしてワクチンや絶対的な治療法が得られるまで、安心できない可能性がある。

キ 新型コロナウイルス検査は1日2万件から、今後12万件へと増やされる見込みだ。感染者やその接触者の追跡が実施されており、今や識別カードを使ったシステムによって陽性者を数秒で特定することができるようになっている。新型コロナウイルス規制の違反者には、厳しく対応することが必要である。国家新型コロナウイルス対策本部の決定に従い、陽性者を識別するためのナショナル・カードを携帯していない人には、何らかの対応が取られる予定である。警察、バシジ、各職業組合にも、違反者の取り締まりをより厳しく続けるよう求めている。

ク 感染者が国外から国内に入るのを阻止するための国境管理が重要である。問題のない人のみ入国できるようにし、必要ならばしばらくの間隔離するべきだ。

ケ 中央銀行には、厚生省の要請に基づき、国内でのワクチン製造や海外からの輸入のための資金を用意するよう指示している。 

(3)ライースィ国家新型コロナウイルス対策本部報道官発言(28日)

ア 新型コロナウイルス対策での制限措置を守ってくれた市民に感謝する。9割方の指示が守られたことで、感染は総じて縮小しつつある。「レッド」状態だった160都市のうち、現在約145都市で感染が縮小傾向にある。残りの15都市についても、(イラン暦で)今週中にも減少し始めるだろう。10月26日及び11月4日から計89都市で制限措置が課されたが、2都市を除く都市が「レッド」状態を脱し、「オレンジ」ないし「イエロー」状態になっている。入院患者が減少しているところを見ると、今後2週間から3週間で死者数も減少に転じるものと期待している。

イ ただし、感染が縮小傾向にあるからといって、対策が必要なくなるわけではない。ローハニ大統領も強調しているように、マスクの着用とソーシャル・ディスタンスはしっかりと守る必要があるし、不必要な往来や特に閉鎖空間での大勢による集会も避けねばならない。

ウ 幸いなことに、テスト数はイラン暦今月末(12月20日)までに一日10万件から12万件行うことができるようになるだろう。

エ 現在、検査での陽性結果は、すべて情報バンクに集められている。このシステムを使って、過去4日間で検査結果が陽性だった1748人による飛行機や列車、バスで移動を阻止することができた。

オ 新型コロナウイルス対策本部の決定により、検査結果が陽性だった人物の移動を管理するために、今日から行政サービスを受けたり公共交通機関を利用したりする際にナショナル・カードを携帯することが義務づけられる。市民の皆さんは、自身と周りの人の健康を守るために、必ずこのナショナル・カードを携帯していただきたい。検査結果が陽性だったかどうかを、ナショナル・カードによってチェックすることが可能である。

カ 本日から、政府機関はすべてお休みとなる。今週、責任者が必要と認めた場合に限り、最低限の政府職員のみ登庁する予定である。

キ 今週月曜日(11月30日)、再度新型コロナウイルスの感染状況について検証を行う予定である。もし「レッド」あるいは「オレンジ」状態のままなら、その街には再び制限措置が課されることになるだろう。もし「レッド」から「オレンジ」あるいは「イエロー」になったと判断されれば、その都市に対する制限措置も緩和されることになろう。

4 感染者数が急速、かつ、大幅に増大していますので、最新情報を入手するとともに、以下を参考に感染予防に努めて頂き、感染予防のため最大限の注意を払って下さい。

(1)飛沫感染を防ぐため、マスクの着用、ソーシャル・デイスタンシングを心掛け、いわゆる「三つの密」(密閉された空間で、密集しての密接な会話)を避ける。特に不特定多数の人がいる密閉された屋内にいることを避ける。

(2)接触感染を避けるため、アルコール系手指消毒薬または石鹸と流水による手洗いを頻繁に行う。目、鼻、口などに触れる前に必ず手洗いをする。

(3)体調不良の時は外出を控え、咳やくしゃみがあるときは、マスクを着用し鼻と口を覆う。マスクがない場合は、咳やくしゃみのときに手で抑えず、鼻と口をティッシュなどで覆い、その後手洗いを行う。

5 その他関連サイト

(1)厚生労働省ホームページによる周知

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

ア 新型コロナウイルスを防ぐためには

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596861.pdf

イ 一般的な感染症対策について

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593493.pdf

(2)国立感染症研究所ホームページ

https://www.niid.go.jp/niid/ja/

(3)外務省海外安全ホームページ

【広域情報】新型コロナウイルスに関する注意喚起

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C018.html

感染症危険情報】イラン

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_046.html#ad-image-0

6 連絡先及び問合せ先

在イラン日本国大使館 領事班

電話:+98-21-22660710(代表)

FAX:+98-21-22660746

e-mail:consular@th.mofa.go.jp

HP:http://www.ir.emb-japan.go.jp/jp/index.html

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