新型コロナウイルス感染のルーマニアにおける現状等について(その75)

ルーマニアでは,7月16日13時までに,感染者累積35,003名,死亡者合計1,971名が確認されています。前日同時刻からの増加は,感染者数が777名,死亡者数が19名。

 一日の新規感染者数がこれまで最多です。最大限の注意をお願いします。

●15日夕刻に、警戒事態を明17日から30日間さらに延長することが決定されました。

新たな政府決定は官報に掲載された後に発効の予定です。この新たな政府決定には、国内での規制措置の扱いは基本的にこれまでの規制から大きな変更がない模様ですが、入国の規制には、原則的な禁止への例外を若干拡大(留学生,高度技能労働者等の追加等)し、さらに入国自体についても扱いに変更が行われている可能性があります。正確には、官報掲載の条文等を確認の後に追ってお伝えしますが、とりあえずお知らせします。

引き続き、関係の法令の下の規制等に従った行動,活動をお願いします。感染拡大の抑止,違反の回避の両面で,引き続き御注意下さい。

●隔離措置の法定化を含んだ新法案は,本16日夕刻に議会上院で採決の見通しが報じられています。但し、議会通過の場合にも、発効までには数日を要する見込みです。

他方で,隔離措置になお法的根拠がない事態の中で,各種隔離措置からの離脱等が続き,その中の退院者がその後重症化して再入院したことや,退院者の家族が多く感染したこと等も報じられています。これらの事態にも引き続き十分留意して下さい。

●日本を含めて44の国・地域からの渡航者が,入国を認められる場合には,入国後の隔離措置の対象外とされています(同時に,隔離措置自体の位置づけが現時点では流動的であることにも,御留意下さい。)。

●また,ルーマニアでの感染の拡大に伴い,ルーマニアからの渡航への制限が多く課されています。欧州内で引き続き21か国が何らかの規制を課しており、また、航空便についても、オーストリアが,本日16日以降月末まで,ルーマニア等からの商用航空便の同国乗入れを禁止しています。

 他方で,ブカレストとドーハ間のカタール航空の商用航空便は、これまでお伝えの予定どおり,昨15日から運航を再開しました。

日本との間での乗継ぎ地点となる国との間での商用航空便の運航の再開を含めて,国際交通機関の各種の運行へのルーマニア側による停止等は徐々に解除されてきましたが,個別の確認をぜひ行われるようお勧めします。

●これらルーマニアや日本との間での渡航にとどまらない各種の規制は他国も含めてなお多く残っており(または再導入されており,),また,旅客の限定等も関連して,実際の運行は以前とは大きく異なる状態が続いています。

移動の検討や実施は,交通手段の如何を問わず,具体的な運行予定に加えて,各国での出入国手続き,防疫措置(隔離の要否等),実際の感染状況等の多くの関連事項に広く注意の上で行われることを,お勧めします。

●デモ行動等も含め,衛生環境や治安情勢等の変動の可能性全般に,引き続き御注意下さい。

●上記の他,当大使館からお知らせする内容を含めて,関係の措置や情報が頻繁に更新されています。最新の状況の把握に引き続きお努めいただきますよう,お願いします。

1.(1)一日当たりの新規感染者がこれまでの最多となりました。700人を超えたのも初めてです。最大限御注意下さい。

7月16日13時時点での内務省傘下の戦略コミュニケーショングループの発表によれば,ルーマニア国内での新型コロナウイルス感染者数は,累積35,003名,前日同時刻からの増加777名。また死亡者数は,合計1,971名,増加19名です。感染者全体のうち,集中治療を受けている患者が261名,他方22,189名が治癒しました。さらに,入院10日後に無症状で医師により退院を許可された感染者が,これまで計2,146名に上っています。

上記の新規感染者数は,これまでの最多(11日の発表時点での直近一日間の感染者数増加698名)を越える,最高の記録となりました。700名を超えたのも初めてです。最大限の注意をお願いします。

また,ブカレスト市の累積感染者数は,同時刻(16日13時時点)で初めて4,000名を超えました(4,096名)。前日同時刻から111名増加しており、県レベルで現在まで最多のスチャヴァ県(4,218名)に迫る勢いです。

 

以上の統計は,ルーマニア保健省国立公衆衛生研究所の以下のウェブサイトから最新情報が確認できます。

https://instnsp.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/5eced796595b4ee585bcdba03e30c127

(2)昨15日夕刻に国家緊急事態委員会が警戒事態の延長を提案し、その後同日中に行われた閣議でこれを含む新たな政府決定が行われました。これにより,警戒事態は今月17日以降30日間延長されることとなりました。

ア この警戒事態の延長を規定する「新たな政府決定」(なお官報未掲載で,決定の番号も表示されていません。)の内容については、官報掲載後にさらに確認の上でお伝えします。現時点で把握しますところでは、国内での規制措置には基本的にこれまで(政府決定第476号に同第511号を加味したもの)から大きな変更はない(現在は流動的な隔離措置の扱いを除きます。)と見られます。他方、入国関係の規制に、原則的な入国禁止への例外の一部拡大(留学生,高度技能労働者等の追加)が行われ、さらに、EU加盟国、シェンゲン協定加盟国等以外の第三国からの不可欠でない渡航への入国禁止に何らかの変更を加えると見られる規定があります。確認後にさらにお伝えします。

イ この「新たな政府決定」のこれまでの規範からの主な変更点と見られる内容、以下のとおりです。より正確には、さらに確認の上でお伝えします。とりあえずのものとして御参照下さい。

(ア)政府決定第476号の添付2第1条,添付3第3条にあった隔離等の措置の規定の削除

(当大使館注:オルバン首相は,現在議会で審議中の関連の新法案が成立、発効した段階で、その法律に基づいて,隔離措置等に関する新たな政府決定を出す,と発言しています。)

(イ)入国の原則的禁止の例外として入国が許可される者の追加(新たな政府決定添付3第2条(1)2)

i)勉学を目的として渡航する外国人及び無国籍者

j)雇用が経済的観点から必要でかつ延期できず,外国で行うことも不可能な活動を行う場合の,外国人及び無国籍者の高度技能労働者

k)外国人及び無国籍者の越境労働者,農業の季節労働者,船舶の乗組員

l)関係法令に従い,ルーマニア国内で開催されるスポーツ競技会に参加する目的で渡航する国際スポーツ代表団のメンバー

(ウ)商用航空便の運航停止の対象国について、国家緊急事態委員会の決定による、との一般的な規定ぶりに変更(新たな政府決定添付3第3条1)

(エ)セルビアとの国境地点2カ所(Drobeta Turnu Severin、Orsova)の開放

(3)隔離措置の法定等を定める法案(「感染症及び生物学的リスクがある状況での公共衛生分野における措置の導入に関する法律案」)については,16日も議会上院での審議が続けられましたが、同日夕刻時点でなお採決未了です。野党側にはなお採決への反対が見られます。

しかし、報道によれば、首相が出席して、同日中に採決が行われる見通しとなりつつある模様です。なお、議会で成立の後、実際に発効するまでには数日間を要する見込みです。

 

(4)自宅等隔離の中止,施設隔離からの離脱,医療施設からの自主的退院等は続いているものと見られます。この中で,最後の「自主退院」については,上記戦略コミュケーション・グループによる発表では,隔離措置を定めた法体系の違憲判決(7月2日発効)以降の「退院者」がこれまでに757名とされており,また実際に,こうした「自主退院者」がその後重症化や感染拡大を起こしたと見られる事例が報じられています。

また,外国からの入国者にも,自宅等隔離に服さない者が多く見られます。 (これらと別に,入院10日後に無症状のままの感染者で医師の判断で退院が許可されてきた者(6月23日発効の保健大臣令第1137号による措置)が,上記(1)のとおり,16日時点で2,146名に上る旨も,報じられています。)

(5)かかる感染の拡大に伴い,ルーマニアからの渡航者(国籍を問わず,日本人も含む。)に対して入国関係の規制を課す国が少なくありません。ルーマニア外務省によるとして16日時点で報じられている,ルーマニアからの渡航者に対して何らかの入国関係の規制が行われている欧州内での国は,以下のとおり合計21か国に上っています。国・地域により詳細が異なり,また随時変更されていますので,渡航を検討の場合には,以下のルーマニア外務省ホームページ等の渡航情報に関する箇所や渡航先国の在ルーマニア大使館等で,具体的な内容をご確認ください。

https://www.mae.ro/travel-alerts/

https://reopen.europa.eu/en

http://www.mae.ro/node/51759

(さらに,オーストリアは,ルーマニアからの商用航空便の本日16日以降(月末まで)の同国乗入れを禁止しています(以下5(1))。

入国禁止:フィンランドリトアニア,マルタ,モルドバ

14日間の自主隔離等の規制措置:

オーストリアキプロスデンマークエストニアギリシャアイルランドアイスランド,ラトヴィア,モンテネグロノルウェー,英国,オランダ,スロバキアスロベニアハンガリー,ベルギー,ボスニアヘルツェゴビナ

2.ルーマニア入国後の隔離措置の対象外とされている国・地域

7月7日以降,日本を含めた44の国・地域からのルーマニアへの入国者が,入国後の隔離措置の対象から除外されています。(隔離措置自体について,上記のように,現時点では不安定な状況にありますが,今後新法案の成立,発効により,再度法的な措置とされる可能性大と見られます。)

(1)この44の国・地域は,以下のとおりです。なお,最終的にはこれらの国・地域からの渡航であっても,ルーマニア入国前14日間にこれら以外の国・地域に滞在した場合には,隔離措置の対象外にはならないので,御注意下さい。

ア EU加盟国,EEA(欧州経済領域)加盟国(欧州内の32の国・地域)

 オーストリアブルガリアチェコキプロスクロアチア,スイス,

エストニアフィンランド,フランス,ドイツ,ギリシャアイルランド

アイスランド,イタリア,ラトヴィア,リヒテンシュタインリトアニア

マルタ,ノルウェースロバキアスロベニアハンガリーモナコ,英国,ポーランド,スペイン,ベルギー,デンマークフェロー諸島,オランダ,

アンドラバチカン

イ いわゆる第三国(12か国)

アルジェリア,オーストラリア,カナダ,韓国,ジョージア,日本,モロッコニュージーランドルワンダ,タイ,チュニジアウルグアイ

(「第三国」についての規制緩和の対象候補国として欧州理事会が6月30日に緩和を勧告したのは、これら12か国にセルビアモンテネグロ、中国を含めた計15か国でしたが,現時点では、これら三か国は,隔離措置対象外国に含まれていません。)

上記のリストは,以下のルーマニア保健省国立公衆衛生研究所のウェブサイトから確認できます(今後さらに更新が行われる場合にも同様と推測されます。)。

http://cnscbt.ro/index.php/liste-zone-afectate-covid-19/1855-lista-statelor-exceptate-de-la-masura-de-carantina-6-07-2020/file

(2)なお,この隔離措置の対象からの免除は,入国が認められる者についての隔離措置からの免除であり,日本からの渡航を含めて入国の可否自体を変更するものではないと見られますので,御注意下さい(入国自体に係る規制については,以下3。)。

また,この隔離措置の対象外の国は,「グリーン・ゾーン」と称され,リストが毎週月曜日の午後4時時点で見直しが行われて,一定の手続きと時間を経た上で更新される,とされています(国家緊急事態委員会決定第29号。)。

(3)この隔離措置対象外の現時点での国の列挙,その見直しの手続き,航空便の運航停止の解除等を定めている関係の国家緊急事態委員会決定の中で,現行の措置を定めている各決定のリンク先,以下のとおりです。

ア 国家緊急事態委員会決定第34号

https://stirioficiale.ro/storage/HCNSU%20nr%2034.pdf

同決定第34号添付1(EUと欧州経済領域の隔離措置免除対象国のリスト)

https://stirioficiale.ro/storage/Anexa%20nr.1%20la%20HCNSU%20nr.%2034.pdf

同決定第34号添付2(日本を含む上記添付1の国以外の隔離措置免除対象国のリスト)

https://stirioficiale.ro/storage/Anexa%20nr.2%20la%20HCNSU%20nr.%2034.pdf

当大使館作成の要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00145.html

イ 国家緊急事態委員会決定第29号

原文全文

https://www.mai.gov.ro/wp-content/uploads/2020/06/Hotarare-CNSU-nr.29-din-13.06.2020.pdf

当大使館作成の要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100065443.pdf

3.入国規制に係る動向

 他方で,欧州理事会が6月30日に勧告した,一定の第三国からの入国の原則的禁止を解除し得る旨については,ルーマニアでは新たな措置はなお実施されていません(この勧告の中では,今回入国後の隔離措置の対象国から外された我が国を含む12か国に加えて,上記2に記したのと同様,セルビアモンテネグロ,中国(中国については,相互主義の確認を要する。)を合わせた計15か国について,入国を一般的に認めることが可,とされています。)。

 他方で、今般延長される7月17日以降の警戒事態の下においては、新たな政府決定に何らかの新たな関連規定が設けられています。EUでのいかなる取扱いがルーマニアの制度に取り入れられるのか、この新たな政府決定の規定をさらに確認の上で、追ってお伝えします。

(なお,アンドラモナコサンマリノバチカンの居住者は,EU居住者と看做されており,本件入国禁止の対象外です。)

4.ルーマニアは,本16日までは6月17日から30日間の警戒事態の下にあります。現時点で効力を有する関連の基本的な法令等の全体の一覧(上記1(2)のように,警戒事態は明日17日からさらに30日間延長されますが、現時点で有効なのは,以下の一連の法令です。なお,現時点では,隔離に係る内容は,法律に規定された点以外,効力を失っているものと見られますので,併せて御留意下さい。)及びこれらの理解に資すると思われる資料のリンク先を,以下で掲載します。これらに従った行動,活動をお願いします。感染拡大の抑止に加えて,違反や罰則を科されたりすることもないよう,引き続き御注意下さい。(なお,いずれの法令等についても,詳細,正確な内容が必要な場合には,各規定そのものの確認や各当

局への照会を,お願いします。)

(1)法律

法律第55号(「COVID−19感染症の予防とその影響との闘いのための2020年5月15日法律第55号」。5月18日発効。)

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00096.html

(2)政府決定

現在の警戒事態を直接に定めているのは,政府決定第476号(7月1日に発令の政府決定第511号による一部改正を含めたもの)です。リンク先,以下のとおりです。(なお,隔離に係る規定については,上記の現状に留意をお願いします。)

政府決定第476号に政府決定第511号を統合した当大使館作成の要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100072260.pdf

政府決定第476号

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/226824

また,上記のリンク先に内容が織り込まれている政府決定第511号も含めて,これまでの基本的な決定等の各文書は,末尾の【参考情報】の最後にリンク先を含めてあります。

(3)大臣令等以下

政府決定よりも下のレベルの命令その他の発出文書で,皆様の生活や行動等に影響大と見られる点の,現時点での一覧としてまとめたものを,以下のリンク先に掲示してあります(この種の文書等については,今後も,参考となり得る点大のものにつき,引き続きお伝えに努めます。)。なお,上記同様,隔離の関係規定につき,一定の留意をお願いします。

「警戒事態の下での大臣令等以下の発表文書による規制等の主な措置」(7月7日版)

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00143.html

このリンク先の現時点での一覧に含めてあります点は,項目のみ,以下のとおりです。

ア 内務省移民局発行の証明書類の有効期限の延長等(5月14日付け緊急政令第70号)

イ 運転免許証等の有効期間の延長(5月15日付け内務省運転免許・車両登録局発表)

ウ 交通機関の運行・利用の態様等(5月15日付け運輸インフラ通信相・保健相合同令(6月18日付け運輸インフラ通信相・内相・保健相合同令に基づき一部追加))

エ 職場の衛生措置(5月15日付け労働相・保健相合同令)

オ マスク/トリアージュ(5月22日付け内相・保健相合同令874/81/2020)

カ レストラン等の野外席(テラス席)の使用(5月29日付け保健相・経済・エネルギー・ビジネス環境相・国立獣医衛生食品安全局長合同令966/1.809/105/2020)

キ 入国者の隔離措置の免除,商用航空便の運航停止解除等(6月13日付け国家緊急事態委員会決定第29号及び6月22日付け同第31号,7月6日付け同第34号)

5.航空便の運航状況等

(1)商用航空便につきまして,各方面との間での運航が徐々に再開されてきています(例えば、先般お伝えしていたブカレストとドーハとの間のカタール航空の運航は、予定されていた昨15日から,再開されました。)。

他方で,ルーマニア自身での感染の拡大により相手国側等による見直しの動きもあり,オーストリア政府は,同国の保健相令により,本日16日から7月末まで,ルーマニアを含む計18か国からの直行商用便の同国への乗入れを禁止しています。

また,この他に,ルーマニア側でも、なお三か国(米国,イラン,トルコ)との間では,商用便の運航停止を継続しています(これらについては,現在は運航停止の期限の規定はありませんが,上記1(2)の「新しい政府決定」に基づき,運航停止対象国の規定のしかたが若干柔軟なものとされている可能性があります。)。

これらに見られますように,商用便の運航には今後も紆余曲折があり得るものと見られます。具体的な運航状況につき,各航空会社の発出する情報を参照下さい。

ブカレスト,オトペニ空港の本日の運航状況は,以下の同ウェブサイトから確認できます。

http://www.bucharestairports.ro/en/

(2)同時に,利用の検討に際しては,運航予定自体以外にも,最終的な目的地までのその他の条件や手続き等を十分に確認されることをお勧めします。

一部の欧州の国では規制緩和が行われていますが,実施の時点,対象国等,具体的内容には国により相当の多様性が見られます。このため,最終目的地でなお入国が認められていない,またこのため乗継ぎ地で乗継ぎ便への搭乗ができない,さらには,大きな変更とバラツキとの中で特に移行期における関係各国の入国管理当局,乗継ぎ空港関係者等による具体的な取扱いに混乱が見られる等の事情が,懸念されます(実際に,乗継ぎによる最終目的地国での入国が可能となったと想定して日本から乗継ぎ地点まで渡航し,そこで連絡不十分等のためにその先への搭乗の甚大な困難に遭遇,さらには搭乗できずやむなく折り返して帰国,といった渡航者の例が,発生しています。)。

この面では特に日本から当国への渡航を希望する関係者がおありの方を中心に,関連規制の動向につき,乗継ぎ地点での取扱いも含めて,十分に確認されること,また現在ルーマニアからの渡航に入国関係の規制を課す国が多くあること(上記1(5))に注意すること等を,重ねてお勧めします。

(3)また,航空便を利用する場合には,空港内の待機場所や航空機内は,密閉空間,密集場所,密接場面となりやすいため,マスク着用など,この面での感染防止対策も引き続きお忘れなきよう,御注意下さい。

(4)さらに,帰国される方は,日本入国時には,新型コロナウイルス感染拡大防止のため,引き続きPCR検査,結果判明までの指定施設での待機,空港からの公共交通機関(国内便を含む。)の不使用,指定場所(自宅又は自ら確保した宿泊施設等)での14日間の待機等の措置の対象となりますので,これらにもご留意ください。

「水際対策の抜本的強化に関するQ&A」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

6.(1)陸路の国境地点の現状は,ルーマニア国境警察のウェブサイトとともに,以下で参照できます。

なお,出入国は,7月15日には出国が4.0万人,入国が4.3万人の計8.3万人でした。上述のように入国後の隔離措置が行われていない例が多く推測されることとも併せて,出入国者による感染や治安の状況への影響に,いっそうの警戒が必要と思われます。

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00103.html

https://www.politiadefrontiera.ro/ro/main/n-date-deschise-17/

(2)鉄道の国際便の運行も再開されています。具体的な時刻表等は,以下のリンク先でご確認ください。

TRIP Tickets - CFR Calatori

https://bileteinternationale.cfrcalatori.ro/en/booking/search

7.新型コロナウイルスの感染状況の進展に付随する各種情勢の変化,直近の隔離措置の中断や関連のデモ行動等はこの甚だしい例ですが,他にも,規制措置の緩和傾向(入国禁止の縮小や交通機関運行の再開等),それらに伴う入国者や外出の増加,経済・社会活動の再開等により,衛生・防疫環境や治安情勢にも日々変化が生じている可能性があります。

上述の諸点との繰り返しとなる点もありますが,全般的に,引き続き十分御注意下さい。

8.本件に関し,上記の諸点を含めまして,御照会事項がおありの場合には,末尾のお問い合わせ先に,電子メール等でご照会ください。

【参考情報】

1.ルーマニア保健省は,新型コロナウイルス相談専用無料電話回線(Telverde Line。番号0800800358)を設置しています。休日を含めて24時間受け付けています。

従来から運用している112番緊急電話サービスについては,感染の疑いがある場合や緊急事態電話への対応としている由です。

2.保健省を始めとするルーマニア政府当局は,当国における感染拡大防止の各種対策を上記以外にも実施しています。

各種の具体的な詳細については,以下のルーマニア内務省,外務省及び保健省の各ウェブサイトを御参照下さい。

(1)ルーマニア内務省HP

https://www.mai.gov.ro/

(2)ルーマニア外務省渡航情報

https://www.mae.ro/travel-alerts/

(3)ルーマニア保健省HP(中央下にあるList zone afectate COVID-19で,入国後施設での隔離の対象となる国が確認できます。)

http://www.ms.ro/

3.(1)新型コロナウイルスの予防については,日本の厚生労働省は,以下の三点を奨励しています。

ア 人混みを避ける(飛沫感染の防止)

イ こまめに手洗いをする(石けんを使って30秒程度洗う)

ウ 咳エチケット(マスク,ティッシュ,袖の内側を使う。手を使った場合には,すぐに手を洗う。)

 換気を行うこともよいとされています。

(2)また,日本の新型コロナウイルス感染症対策本部によれば,これまでの集団感染発生の場の共通点から,特に以下の三つの条件が同時に重なる場(「三密」)では,感染を拡大させるリスクが高いと考えられる,とされており,日本では緊急事態の解除後にも引き続き,「新しい生活様式」の一部として,実践が強く推奨されています。こうした局面を出来るだけ避けるように,御注意ください。

ア 密閉空間(換気の悪い密閉空間である)

イ 密集場所(多くの人が密集している)

ウ 密接場面(互いに手を伸ばせば届く距離での会話や発声が行われる)

(3)さらに,以下の五つの項目から構成される「新しい生活様式」の詳細については,厚生労働省の以下のリンク先を御参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

ア 一人一人の基本的感染対策

イ 移動に関する感染対策

ウ 日常生活を営む上での基本的生活様式

エ 日常生活の各場面別の生活様式

オ 働き方の新しいスタイル

4.その他,本件について参考となり得るリンク先は,以下のとおりです。

(1)厚生労働省検疫所ウェブサイト

https://www.forth.go.jp/index.html

(2)国立感染症研究所 ヒトに感染するコロナウイルス

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html

5.当国での警戒事態等に係るこれまでの基本的決定等のリンク先(本文の4関連)

(1) 現行の政府決定の一部分

ア 政府決定第511号

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/227527

イ 国家緊急事態委員会決定第30号(政府決定第476号の基になったもの)

全文のリンク先

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100065779.pdf

(2)政府決定第476号以前の段階での一連の政府決定等

ア 政府決定第476号の一つ前の段階での政府決定レベルでの規制措置,以下のリンク先の文書です(このリンク先で,赤色,緑色で記した規定や文言が,延長以前の警戒事態の間に緩和が拡大されてきた点に係るものです。)。

(政府決定第394号(「COVID−19パンデミックの影響を防止しこれに対抗するための経過措置の宣言及びその期間中に適用する措置に関するルーマニア政府決定2020年5月18日第394号」。政府案に議会が以下の修正を付した上で,5月20日に議会承認。)に,これの一部を改正した政府決定第434号(5月28日発令)及び政府決定第465号(6月12日発令)の規定を加味して統合したもの。)

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100065136.pdf

イ 政府決定第394号

(ア)当大使館作成要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00105.html

(イ)政府決定第394号の議会承認の際の議会による決定(政府決定第394号の議会承認に関する議会決定第5号)

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/225943

(この議会決定は,6月25日の憲法裁判所による判決の結果,無効となっている可能性がありますが,政府決定第394号と共に,リンクを可能としておきます。)

ウ 政府決定第434号(「COVID−19パンデミックの影響を防止しこれに対抗するための宣言及びその期間中に適用する措置に関する2020年政府決定第394号添付3の改正及び補足に関する2020年5月28日政府決定第434号」)

(ア)全文のリンク先

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/226173

(イ)当大使館作成要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100061923.pdf

(ウ)国家緊急事態委員会決定第26号(政府決定第434号の基となったもの)

全文のリンク先

https://stirioficiale.ro/hotarari/hotarare-nr-26-din-28-05-2020

エ 政府決定第465号

(ア)全文のリンク先

http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/226749

(イ)当大使館作成要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100065137.pdf

(3)国家緊急事態委員会決定第29号(「エピデミックの現状の下での必要な緩和措置」決定29号。本文中2(3)での掲載と同じ。)

ア 全文のリンク先

https://www.mai.gov.ro/wp-content/uploads/2020/06/Hotarare-CNSU-nr.29-din-13.06.2020.pdf

イ 当大使館作成要点

https://www.ro.emb-japan.go.jp/files/100065443.pdf

【問い合わせ先】

ルーマニア日本国大使館領事部

電話:+40-21-319-1890(大使館が閉館している時間は,業務委託先へ転送されます)

メール:consular@bu.mofa.go.jp

領事メールの受信希望の方は,以下のリンク先から手続きをお願いします。

3か月以内の滞在の方は「たびレジ」,滞在されていない方は「たびレジ」簡易登録

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

3か月以上滞在予定の方は,「在留届」登録

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html

「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は、以下のURL から停止手続きをお願いいたします。

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete