エチオピアにおける新型コロナウイルスの現状及び見通し 〜松永大使から在留邦人の皆様へのお願い〜 

1.在エチオピア日本国大使館長井医務官による当国における新型コロナウイルスの現状及び見通し

(1)概況:国内で初の新型コロナ患者が診断された3月13日から約1ヶ月,政府による水際対策強化と国民への衛生啓蒙活動,国立衛生研究所(EPHI)による迅速な隔離措置・診断能力の向上で,エチオピアにおけるコロナ患者数は今のところ比較的低く抑えられており未だに明らかな市中感染は認められないものの,国外からの入国者・帰還者を中心に感染者の数は着実に増加しています。WHO(世界保健機関)はエチオピア国内の患者数が100例を超えると数ヶ月内に100,000例まで拡大するという疫学的試算を示しています。

(2)医療対応:新型コロナウイルス感染で肺炎を併発した場合,重症例では人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)等のサポートが必要になりますが,政府指定の2つの施設に集中治療用ベッドはわずか数床と言われ,稼働する人工呼吸器がどれだけあって,集中治療専門の医療従事者がどれだけいるのかは疑問です。パンデミックという状況下では,先進国に緊急医療搬送で退避する選択肢も難しく,感染が蔓延した段階で当地に残留してひとたび重症化した場合は万一を覚悟する必要があります。

(3)これまでの世界中の重症化した新型コロナ患者さんの分析から,高齢者,心血管系疾患,糖尿病,高血圧等の持病をお持ちの方,免疫・抵抗力に不安のある方は明らかに死亡のリスクが高いと示されています。爆発的な感染拡大になる前の今,もう一度ご自身のリスクを検討され退避を検討されることをお勧めします。

2. 松永大使から在留邦人の皆様へのお願い

 エチオピアにおいては,今後爆発的に感染が拡大していく怖れがあります。今までも,当地における医療事情や万一感染した場合のリスクを考慮して,皆様に早期の帰国を勧奨してきたところです。先週エチオピア航空アディスアベバ・成田便(ET 672)が運休となりましたが,当館の働きかけを受け、エチオピア航空は4月14日と18日の両日に在アフリカの退避を希望をする邦人のために臨時に運航してくれることになりました(ただし、乗客数が一定数に満たない場合は運休の可能性あり)。これらが当面最後のアディス・成田便となると思われますところ,是非これらの便を使っての退避をご検討ください。

  以上

【在エチオピア日本国大使館】

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