新型コロナウイルス対策にかかる完全自宅待機命令について(追記あり)

1 3月21日,ブケレ大統領は,新型コロナウイルス(COVIDー19)の感染拡大の防止を目的として,エルサルバドル国内全域を対象とした30日間の完全自宅待機命令を発令しました。

 但し,以下の内容に関しては,本発令の例外となります。

【例外】

(1)食品,薬品等の生活必需品の調達,及び医療サービスを受けることを目的としスーパーマーケット,市場,医療機関に行く場合。こちらは1世帯1人まで週2回まで可能。

(注:当地報道によると,生活必需品の調達のため,複数で車に乗っていたが,本発令違反で身柄を拘束される事案も発生しております。生活必需品の調達のために車で外出される際は,1人で乗車されるようにして下さい。また国家文民警察(PNC)は,買い物に際しては,身分証明書,自宅住所の分かる公共料金の領収書,購入する物品リストを携行するように指示しております。買い物後も自宅に戻られるまで,買い物に行ったことを証明するためにレシートを保管願います。PNC及び軍によって検問された場合は,素直に指示に従って下さい。指示に従わない行為は,身体を拘束される理由となり得ます。また外出の際は,マスクの着用もお願いします。)

(2)流通業,公共交通機関,レストラン(宅配用),COVID−19対応に関係する製造業製造業の従事者,報道関係者,COVID−19の感染拡大という国家非常事態の対応に必要な国家及び地方公務員。これらの者は身分証明書を携行する必要があります。

(3)高齢者,幼児,障害者の介護従事者,治療が必要な者。

(4)金融機関・保険業関係者。

(5)医療・医薬品関連従事者。

(6)COVID−19対策に従事する公務員:保健省,消防,警察,軍,移民局,救急車,赤十字,通関業務,市民保護局,刑務所司法関係者等。

(7)食料・生活必需品の配達従事者。

(8)国会議員,外交官,判事,裁判所職員,議会職員,最高裁職員等。

(9)食料,生活必需品等にかかる商品の運送従事者及び輸出入商品にかかる運送従業者。

2 また,本命令では,移動の際には以下の点に留意する必要があります。

(1)移動は保健当局及び市民保護局によって示される勧告,手段を遵守する。

(2)国家文民警察(PNC)及び軍によって検問された者は,移動制限の例外に該当することを証明する身分証明書を提示しなければならない。

(3)家族のための食品及び生活必需品を購入する者で,PNC及び軍に検問された者は,宣誓書に署名しなければならない。PNC及び軍はこれら移動の例外を確認するために必要な措置をとることができる。

3 企業活動は国民の必要性を満たす目的で維持されます。企業活動を継続することができる業種は以下のとおりです。

(1)紡績,繊維等を含む繊維産業で,保健分野において使用可能な製品及びサービスを生産する業種。非常事態における必需品(食料,清掃関連製品,トイレットペーパー,タオル等の衛生器具を生産する企業。)

(2)食品の宅配サービスに対応するためにコールセンター,航空サービスの電話対応,電気,通信,銀行,医療の各サービスに従事する企業。

(3)セキュリティー企業,ガソリンスタンド,交通サービス(乗客はキャパシティーの半分までとする),タクシー,私的交通サービス,運送,報道機関,飲料水サービス,農業,牧畜,養蜂,漁業,農業加工業,これら製品の流通業,金融,保険,薬品,薬品製造,公立及び私立病院,歯医者を除く私立クリニック,動物病院(緊急を要する案件のみ),その他保健に関連する業種。

4 本発令に定められた措置を遵守しない企業に対し,政府は一時的業務停止を指示する場合があります。

5 企業活動を継続する企業は従業員に対し以下の必要な対応を行わせます。

(1)人と人との距離を1平方メートル以上確保する。

(2)人と人との接触を避ける。オペレーション上,接触が必要な場合は,感染を避けるために必要は対策をとる。

(3)殺菌,消毒等の予防を継続的に行う。

6 本発令に違反した場合は隔離センター(centro de contentcion)に30日間収容されること,また,刑事法上の罪を受けることになることをブケレ大統領は発表しています。

7 政府発表によると,3月23日までに本発令に違反したとして327名が身柄を拘束されています。政府の説明には不明瞭な所も多いとこと,最新の情報収集に努め,不要不急の外出は避けるようにして下さい。