○今後も断続的に雨が降る予報が出されています。最新の情報を確認し、天候の推移にご留意ください。
○今般の降水による水害に伴い、今後当地の衛生環境が悪化し、感染症や食中毒等が発生しやすい状況になると予想されます。
○一般に、洪水後は腸チフス、コレラ、レプトスピラ症、A型肝炎等の水系感染症やマラリア、デング熱などの蚊媒介感染症のリスクが高まると言われています。これらの感染症を予防するために、次のことに注意してください。(特に、慢性的な疾患をお持ちの方や幼児はご注意ください。)
1 水系感染症対策
(1)十分な手洗い
特に調理・食事前や排泄後は石鹸で十分手洗いを行ってください。
(2)調理器具の消毒
浸水した調理器具を使用する場合には、使用前に熱湯等を用いて消毒してください。
(3)食物の加熱
できる限り加熱・調理したものを食べるようにしてください。(最低でも85℃以上で1分以上の加熱が勧められます。)
(4)汚染された食物の廃棄
浸水した食物の摂取は食中毒の原因になり、浸水後2日程放置すると細菌や真菌等の微生物が繁殖し空気も汚染されるため、速やかに廃棄してください。
長時間停電した地域においては、冷蔵庫内の食品(特に要冷蔵のもの)は食べないでください。
(5)マスクの着用(掃除等の作業時)
掃除の際に土壌や腐葉土から飛沫や粉塵等が発生し、それらを吸入した場合に呼吸器疾患を引き起こす可能性があるので、マスクを着用してください。
(6)汚水への接触を回避
粘膜や傷のある皮膚に汚水が接触すると、そこから菌が侵入する可能性があるため、汚水の中を裸足で歩いたり、素手で汚水の処理等しないでください。作業等で汚水や土壌と接触が必要な場合には、必ず手袋やゴム長靴を着用してください。
また、ネズミの増殖を防ぎ(ゴミの回収など)、発見した場合には可及的速やかに駆除してください。
(7)発熱や下痢などの症状があれば早めに医療機関を受診してください。
2 蚊媒介感染症対策
世界中のマラリア常在地では、洪水後にマラリアが流行することが知られてい ます。
当地は、これからマラリア等の蚊を媒介とする感染症が増加する季節となりま すが、特に今回の豪雨によって溜まった水が、蚊の産卵場所となり、蚊が大量発 生する可能性がありますのでご注意ください。
洪水後にマラリアが流行し始めるまでの期間は約6〜8週間と言われています。
水系感染症対策はリスクを理解し清潔な食料や飲料水の摂取を重視すれば被害を最小限に食い止められます。
また、蚊媒介感染症対策としては、家周辺に水溜等ができないようにご留意ください。
(参考)
・WHO
・厚生労働省検疫所(FORTH)
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