安全対策情報:11月

安全対策情報(11月)の発信

1 社会・治安情勢

(1)自然災害

 ア アグン山の状況

 大きな噴火は発生していませんが、噴火警戒レベルは依然として3(警戒)が継続されており、火口から半径4km圏内への立入は禁止されています。引き続き関連最新情報を入手の上、注意警戒してください。

イ ロンボク島及びその周辺における地震

 7月以降もロンボク島周辺のみならずバリ島南海域、東ヌサ・トゥンガラ州フローレス島周辺で地震が発生しました。7月・8月にはバリ島南海域で連続して地震が観測されています。引き続き津波を含む関連情報の入手に努めてください。実際に地震が発生した場合は、頭部を守り、避難路を確保し、揺れが収まったら火の元を確認し、余震・本震に備え身の安全確保に努めてください。

(2)テロ関連に伴う治安情勢

 10月中旬、バリ州JEMBRANA県で閣僚(当時)襲撃事件被疑者との関連が疑われる2名が逮捕された旨報道されましたが、以降、本件を含めテロ関連事案の発生はありません。インドネシア全土において警察はテロ容疑者を摘発する等テロの疑いがある動きに対して厳重な警戒態勢を敷いています。引き続き治安情勢等の最新関連情報を入手し、日頃から危機管理意識を高く持つよう努め、テロの標的となりやすい場所(ナイトクラブなど多くの欧米人が集まる場所、政府・警察関係施設、宗教関連施設等)を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、万一不審な人物や状況を察知した場合には速やかにその場を離れる等安全確保に努めてください。

(3)デモ関連に伴う治安情勢

 9月下旬頃、当館管轄内(バリ州、西ヌサ・トゥンガラ州及び東ヌサ・トゥンガラ州)において刑法改正案等に反対する学生等によるデモが行われました。いずれも平穏裡に終えましたが、不測の事態が生じる可能性はありますので、デモが行われている場所やデモ隊には出来る限り近づかないように十分注意してください。

(4)東南アジア等におけるアフリカ豚コレラの発生(参考)

 日本国農林水産省によると、日本を除く東アジア・東南アジア、ヨーロッパ、アフリカ等においてアフリカ豚コレラの発生が確認されているとのことです。同省によると、同病は人に感染することはないとのことですが、有効なワクチンや治療法はないため発生した場合の畜産業界への影響が甚大であるとのことであり、当地メディアでは世界各地から観光客が訪問するバリにおいても島外からの同病ウィルスの侵入防止に神経をとがらせていると報道されています。

(5)狂犬病デング熱

 報道によると、クルンクン県では住民等が犬に咬まれる事例が多発(本年1月から7月までの間に約2,100件の事例が発生)しており、8月中には狂犬病ウイルスに罹患した犬が2匹発見されたとのことです。10月には医療機関からデング熱の疑いある症状に関する報告も寄せられています。野犬をはじめとした動物と接触があった場合や長引く高熱等デング熱が疑われる症状が発生した場合には、自己判断で対処することなく早期に医療機関を受診し適切な治療を受けるようにしてください。

(6)麻薬・薬物への注意

 バリ州各地において、毎月薬物所持、使用、運搬等の罪状により、国籍を問わず多数の者が身柄を拘束されています。当地裁判所は外国人に対しても死刑を含む重い判決を下しています。麻薬・薬物には絶対に関与しないでください。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向等

(1)通称「お金見せて詐欺」事案の発生

 邦人旅行者から通称「お金見せて詐欺」と呼ばれている事案に遭遇した旨当館に連絡がありました。1件は8月下旬午後5時ころにレギャン通りで、他件は10月中旬午後9時ころにジンバラン地区で発生したものであり、いずれも日本関連の話題を切り口に言葉巧みに話し掛け、途中から「日本のお札を見せて欲しい」等と金銭に関する話題に切り替えるというものです。

 本年以降もウブド地区及びヌサドゥア地区において同様の手口による事例が報告

されています。見知らぬ者から突如声を掛けられたり唐突な依頼をされたりした場合は相手方の言動等に惑わされたり油断することなく、会話を断ち切りすぐにその場から離れる等して被害の未然防止に努めてください。

(2)スキミング

 ウブドのレストランに設置されたATMにCCTVを取り付けた外国籍の男がスキミングの疑いで逮捕され同人の宿泊先からスキミングに関する機械が押収されたとのことです。ATM利用時は周辺等に不審な機械が設置されていないか確認するとともに可能な限り銀行に設置されたATMの利用に努める等して被害の未然防止に努めてください。

(3)ウォータースポーツ中の事故

 10月中にヌサドゥア等でウォータースポーツ中に水面に頭部を打ち付けたり背骨を骨折等する事故が発生しました。気軽に楽しめるウォータースポーツは当地でも人気のあるアクティビティの1つですが、事故に遭遇する恐れもあり多額の治療費(内容によっては数百万円以上)が必要となる場合もありますので、当該スポーツの危険性を認識し、催行会社による安全対策を事前に確認するとともに、万一の事態に備え十分な補償の得られる海外傷害保険等に加入しておくことをお勧めします。

(4)スリ・ひったくり

 「夜間・繁華街」におけるひったくり・スリ事案が依然として発生しています。特に深夜、レギャン通り周辺における犯罪被害が多発していることを十分踏まえていただきますようお願いいたします。

○ 邦人旅行者が首にスマートフォンをぶら下げ散策中、バイクで追い越し様にスマートフォンをひったくる事案も発生しています。幸いにして怪我はなかった模様ですが、非常に危険な手口による犯罪も発生しています。

○ 集団で邦人旅行者を取り囲み女性に対して執拗に声掛けを行い、男性が女性を防御するとその隙に男性から貴重品を窃取する(集団による)スリも発生しています。犯人はグループ化・役割分担の上巧妙な手口で犯罪に及んでいると推測されます。

(5)旅券紛失事案

 旅券を紛失する事案が多く報告されました。当地空港に到着し税関申告記載から宿泊ホテルへ向かう途中で不意に旅券を落としたり、置き忘れ、宿泊ホテル内で荷物の移し替え・整理等を行い外出した際に旅券を紛失、移動中の車両内に置き忘れるケース等が報告されています。空港から宿泊ホテルへの出発・到着時には今一度旅券を確認するようにしてください。

3 テロ・爆弾事件発生状況

 当館館内においてテロ・爆弾事件は発生していません。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 邦人被害の誘拐・脅迫事件は発生していません。

5 対日感情 

 対日感情は基本的に良好であり、特段の変化は見られません。

6 日本企業の安全に関わる諸問題

 日系企業の安全に関わる問題は認知していません。

7 その他

(1)海外安全情報(危険情報):インドネシア

 10月31日、インドネシアの危険情報が更新(危険レベル継続、内容の更新)され、海外安全ホームページに掲載されましたので、ご一読ください。

(PC)==> https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2019T083.html

(携帯)==> http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbhazardinfo_2019T083.html  

(2)海外安全虎の巻2020の発刊

 外務省は、海外安全対策広報冊子「海外安全虎の巻2020」を発刊しました。この小冊子には、海外で日本人が遭うことの多いトラブルとその対処法等について実例を示してご紹介しています。本冊子は、外務省海外安全ホームページ内で閲覧できますので是非ご一読ください。

 https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/toranomaki.pdf

(3)海外生活を送る上で

 高齢の在留邦人が死去する事案や体調不良により病院に搬送等される事案、経済的問題に起因する困窮事案等の相談が寄せられています。日本とは生活環境やシステム等が大きく異なる中、高齢の在留邦人の各種事態に対応するために、例えば、日本国内のご家族との定期的な連絡、頼れる人や在留邦人間での連絡体制、保険制度の情報入手等について予め整理・対策を講じておくことも有効と思われます。健康状態が悪化した場合や経済事情によっては、早めに生活の基盤を日本に移すことを考えてみることもお勧めします。外務省海外安全ホームページでも「海外で快適なシニアライフを送るために」と題して注意事項や関連情報等を掲載していますのでご一読ください。

 https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/pdf/senior-life.pdf

 なお、10月10日、スルヤフサダ病院石川智佳子様を講師にお招きしてスイスベル・リゾートにおいて「バリで健康で快適に過ごすために〜医療と高齢社会〜」と題して講演会を行いました。当館ホームページに本講演会の概要を掲載していますので今後のご参考としてください。

 https://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/files/000530933.pdf

(4)在外選挙制度に関するアンケート

 総務省において、在外選挙制度に関するアンケートが実施されていますので、ご協力いただけますようお願いいたします(受付期間:10月28日(月)〜12月11日(水))。

 https://r10.to/soumu-2019zaigai

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