コンゴ(民)におけるエボラ出血熱の発生状況(続報2)

・9月29日現在で、ウガンダと国境を接する二つの州で、159名の患者が発生し、104名が死亡。

・WHO(国際保健機関)がリスク評価をhighからvery highに引き上げた。

・10月1日朝の時点で、ウガンダ国内ではエボラ出血熱の発生は報告されていない。

コンゴ(民)では、8月1日にエボラ出血熱アウトブレイクが宣言されて以降、東部の北キブ州やイツリ州で患者報告が続き、9月29日現在で、患者総数は159名、104名が死亡しています。このほど、WHOが感染拡大のリスク評価を、national and regionalのレベルでhighからvery highに引き上げましたのでお知らせします。

現地では、9月22日にアウトブレイク対策の拠点が置かれているBeni市でADF(民主同盟軍・反政府武装組織)による攻撃で市民等21名が死亡するなど、治安状況が悪く、住民の非協力・反感もあり、エボラ出血熱の対策活動は難しい状況が続いています。そのため、コンゴ(民)の国内及び周辺国へ感染が波及するリスクが非常に大きいとして、WHOはコンゴ(民)国内及び周辺国の感染波及のリスク評価を、従来のhighからvery highに引き上げ、9月27日付Disease Outbreak Newsで公表しました。その翌日9月28日の夜には、Daily Monitor紙電子版がウガンダ西部のBundibugyo県でエボラ出血熱の疑いのある患者が2名発見されたと報じましたが、10月1日朝の時点では、ウガンダエボラ出血熱の報告はありません。

予防方法

エボラ出血熱アウトブレイクは、1、野生動物からヒトへの感染と、2、ヒトからヒトへの感染の2段階に分けられます。エボラ出血熱のウイルスは接触感染しますから、それぞれの段階の予防方法としては、1、については、野生動物(含・死骸、排泄物)との接触を避け、野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの)を食さない等が挙げられます。感染者が出た場合は2、に該当し、この場合の予防方法は、患者(含・遺体)やその体液(血液や分泌物、吐物、排泄物)との接触を避けることです。石鹸を使った手洗いや手指消毒液も有効です。エボラウイルスの感染力は必ずしも強くありませんし、SARSや中東呼吸器症候群MERSと異なり、空気感染はしません。

ウガンダで発生した場合

ウガンダエボラ出血熱の患者が見つかった際にどのような対応が取られるか、現時点で分かっている情報から予想しますと、患者さんの治療は、原則として隔離施設のある一番近い総合病院で行われる模様です。また、患者(含・疑い症例)との接触者は、健康状態のチェックが3週間に渡って行われます。また、患者さんとの接触の状況によっては、臨床試験(人間で安全性・有効性を確かめる試験)中の予防ワクチンの接種も行われる可能性があります。これは、エボラ出血熱は致死率が高いので、有効性・安全性が確立していない開発中或いは臨床試験中の医薬品・ワクチンであっても、本人の同意の元で例外的使用(compassionate use)が認められるものです。

お問い合わせ先

○在ウガンダ日本国大使館

 住所:Plot No.8, Kyadondo Road, Nakasero, Kampala, Uganda.

    (P.O.Box 23553 Kampala, Uganda)

 電話:0312-261-564〜6,

FAX:0312-261-567

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