コンゴ(民)におけるエボラ出血熱の発生状況(続報3)

・10月17日のWHO緊急会合はPHEIC(国際的に懸念される公衆の衛生上の緊急事態)の宣言は見送りましたが、ウガンダを含め周辺国に改めて警戒を呼びかけています。

コンゴ(民)では、10月16日現在、感染者総数220名、死亡数142名と大規模な流行となっています。

ウガンダでは発生が報告されていませんが、予防事項を再確認して下さい。

WHO(世界保健機関)は、コンゴ(民)のエボラ出血熱アウトブレイクに関して、17日緊急会合を開催し現地の状況を吟味しました。その結果、現時点でPHEICの宣言は出さないが、ウガンダを始め周辺国に感染が拡大するリスクがとても高いとして、改めて準備強化を呼びかけています。これをうけて、日本国外務省では、ウガンダに対して感染症危険情報レベル1(十分注意して下さい)を発出しました。感染症危険情報については、https://www.anzen.mofa.go.jp/masters/kansen_risk.htmlをご覧下さい。PHEIC(国際的に懸念される公衆の衛生上の緊急事態)は、最近では、2014年の西アフリカでのエボラ出血熱、2016年のジカウイルス感染症に関して宣言が出されています。

コンゴ(民)の流行状況としては、10月16日までにウガンダと国境を接する北キブ州とイツリ州で240名が感染し142名が死亡しています。現地は、人道危機が続き、2017年には武装勢力が国連のPKO部隊を襲撃するなど治安も極端に悪く、困難な対策活動が続けられています。両州を含めコンゴ(民)東部地域について、日本国外務省は最も高い危険度(レベル4:避難勧告:退避してください。渡航は止めてください。)を出しています。

ウガンダでは今のところ感染者の報告はありませんが、カセセ、ブンディブギョ、ントロコ、カバロレ県等ではサーベイランスが強化されています。エボラ出血熱などの感染が疑わしい事例が発生した場合は、血液サンプルをエンテベ市のウガンダウイルス研究所に運び、そこで検査します。検査の精度は高く感染の見逃しはありませんが、遠隔地からだとサンプルをエンテベ市に運ぶのに時間がかかります。

邦人の皆様におかれては、予防事項を再確認お願いします。

・石鹸を使った手洗いを励行して下さい。アルコール手指消毒液も有効です。住宅・事務所の玄関、車内に用意し、予め十分量を確保することを推奨します。

・コウモリ・サル・アンテロープなどの野生動物(含・死骸や排泄物)との接触やブッシュミートを避けて下さい。小さいお子様の外遊びやペットの散歩の際に注意して下さい。

・ヒト→ヒト感染は、発症者の体液・分泌物・吐物・排泄物などと接触することで発生します(症状の無い者からの感染はありません)。病院や病人を隠して看護している家、葬儀には行かないことで感染を免れることができます。

・従業員・運転手・使用人等の体調にも注意しましょう。帰省や伝統的葬儀に参列した後の体調不良は特に注意が必要です。

・空港や国境検問所での検疫が普段より強化されています。今後の状況によっては、入国時だけでなく、出国時にも、イエローカードの確認、体温測定、問診票の記入などが実施される可能性があります。

・2014年西アフリカのアウトブレイクの際、現地では発熱している患者の診療を断る医療機関が増え、風邪や盲腸などの場合でも診療を受けることが困難となりました。日頃以上に体調管理に留意し、病気や怪我をしないように心がけて下さい。

エボラ出血熱について

ウイルスによる感染症で、ウガンダでは、2000年 2007年 2011年 2012年に発生しています。潜伏期は2〜21日(通常は7〜10日)で、突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭通などで発症し、次いで嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)などの症状が現れます。コンゴ(民)での致死率は現在64%です。なお、出血症状は比較的少ないことが分かり、最近はエボラウイルス病と呼称されています。安全性と有効性が確認されたものではありませんが、コンゴ(民)では、臨床試験中のワクチンや治療薬の例外的使用が行われています。

お問い合わせ先

○在ウガンダ日本国大使館

 住所:Plot No.8, Kyadondo Road, Nakasero, Kampala, Uganda.

    (P.O.Box 23553 Kampala, Uganda)

 電話:0312-261-564〜6,

FAX:0312-261-567

ホームページ: https://www.ug.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

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