●インド南部のケララ州において、死亡率の高いニパウイルス感染症が発生しています。
●最新の関連情報を確認し、感染に十分注意を払うようにし、万一、感染が疑われる症状が出た場合には速やかに医療機関の診療を受けてください。
1.WHOの発表によれば、インド南部のケララ州Kozhikode地域において5月中旬以来、死亡率の高いニパウイルス感染症が発生しており、5月28日までに、確定例15名のうち、13名(うち1名は看護婦)が死亡しています。なお、生存中の患者は隔離病棟にて療養中です。
2.WHO Country Office for Indiaが5月23日及び31日に発表した内容概要は以下のとおりです。
(1)5月19日、ケララ州Kozhikode地域においてニパウイルス感染症による3名の死亡が初めて報告された。
(2)これはケララ州における最初の流行であり、発生場所はケララ州Kozhikode地区及びMalappuram地区である。
(3)患者と接触したと思われる人々は、現在、検査及び経過観察中であり、彼らの早期治療が死亡率の低減と流行の収束の鍵となる。
(4)ニパウイルス感染に対する特別な治療方法はない。感染を防ぐためには、病気の豚やコウモリに触れない、動物がかじった痕のあるフルーツを食べない、加熱していない椰子ジュースは飲まないこと。
3.5月31日、デリー準州政府(首都圏の地方政府)は以下の注意喚起を発出しました。
(1)デリーにおけるニパウイルス感染症の報告はない。
(2)ケララ州の該当地域への不要不急の旅行は避けること。
(3)疑わしい症状の者は、病院受診すること。
(4)生の椰子ジュースは飲まないこと、(動物が)かじった痕のあるフルーツは食べないこと。
4.つきましては、ケララ州への渡航・滞在を予定されている方や既に現地に滞在されている方は、最新の関連情報を確認する等して、感染に十分注意し、万一、感染が疑われる症状が出た場合には速やかに医療機関の診療を受けてください。
○ニパウィルス感染症については以下のサイトをご参照下さい。
厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2011/10121600.html
国立感染研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/447-nipah-intro.html
(問い合わせ先)
○在インド日本国大使館
電話:(91)11−2687−6564