新型コロナウイルス関連情報(第98報):DCにおける屋内でのマスク着用義務化

●ワシントンDCでは、明日から、ワクチン接種の有無にかかわらず、屋内環境におけるマスクの着用が義務化されます。

1.マスク着用に関する市長令

7月29日、ワシントンDCのバウザー市長は、「全ての人は、DC保健局のガイダンスと規則に従い屋内ではマスクを着用しなければならない」として屋内環境におけるマスク着用を義務化する市長令を発令しました(7月31日(土)午前5時発効)。主な内容は以下のとおりです。

(1)本市長令の背景

○DCにおいて、ここ数週間の一日あたりの新規感染者は5倍以上に増加した。

○7月27日、CDCは、新型コロナウイルスのデルタ株が持つ強い感染力を踏まえ、相当の(substantial)または高い(high)感染が認められる地域においてはワクチン接種完了者であっても、屋内でのマスク着用を推奨するとの新たなガイダンスを示した。

○感染拡大との闘いにおいて、ワクチン接種は最も重要なツールであるが、マスク着用は追加的な予防策となる。

○DCの居住者、労働者、訪問者は、自分自身と他者を守るため、早急にワクチンを接種し、DC保健局のマスク着用ガイダンスに従う個人的責務を負う。

○ワクチン未接種の人またはワクチンを接種できない人がまだ多くいる状況にあって、DC居住者を守り、DC復興に欠かせない教育・経済活動を再開させるためには、ワクチン接種だけでなく重層的な戦略を追求することが重要である。

○それゆえ、本市長令をもって、再び屋内でのマスク着用要件を課し、また、DC政府関係部局に対しマスク着用要件を定め執行する権限を委ねる。

(2)マスク着用要件

(DC内の)全ての人は、DC保健局のガイダンスと規則(随時改訂)に従い、屋内ではマスクを着用しなければならない。全ての人は、その他の義務化されていない保健局ガイダンスに(も)従うことが奨励される。

(3)私有施設での規則

事業体(businesses)は、屋外でのマスク着用および施設入場のためのワクチン接種証明の提示について、本市長令または本市長令に基づき発布される規則や命令が定める要件よりも厳格な規則を確立してよい。

(4)権限の委任

○(DC政府の)首席行政官(City Administrator)は、DC政府ビル内でのマスク着用要件およびDC政府職員や契約業者に業務中のマスク着用を求める要件について、命令や規則を発布することができる。

○DC保健局は、状況に応じて、本市長令を詳細に解説し、あるいは本市長令を修正し、義務的で拘束力のあるガイダンスを発行する権限がある。同ガイダンスにある「shall」(〜すべき)や「must」(〜しなければならない)など強制的な表現を用いた記述は関連法に基づく法的な規則として扱われる。

(5)執行

○事業体その他組織は、本市長令または本市長令に基づき発布される規則や命令に従わない者に対し、サービス提供の拒否や敷地内からの退出要請ができる。

○各種ライセンス、許可証、証明書等を発行する全てのDC政府部局は、本市長令または本市長令に基づき発布される規則や命令に沿って規則を発行したり、本市長令に違反した個人・団体に対するライセンス、許可証、証明書等を失効、停止、制限することができる。

○本市長令または本市長令に基づき発布される規則や命令に故意に違反した個人・団体は、民事および行政罰に科され、1,000ドル以下の罰金またはライセンスの停止・取り消しが科される可能性がある。

(6)発効日と期間

本市長令は、2021年7月31日(土)午前5時に発効し、本市長令が取消、修正、置換されるまで有効とする。

◎7月29日付けマスク着用に関するDC市長令

https://coronavirus.dc.gov/sites/default/files/dc/sites/coronavirus/page_content/attachments/Mayors-Order-2021-097.pdf

◎DC保健局のヘルス・ガイダンス(含:マスク着用ガイダンス)

https://coronavirus.dc.gov/healthguidance 

◎参考:7月27日付け領事メール「マスク着用に関する CDC 推奨事項の改定」

https://www.us.emb-japan.go.jp/j/announcement/20210727importantmessagecoronavirus.pdf 

2.DC保健局マスク着用ガイダンス

(1)DC政府は、市長令によるマスク着用義務付けを5月17日に全面解除して以降、DC保健局のマスク着用ガイダンス(推奨事項)により、【ワクチン接種完了者】に対しては、学校・チャイルドケア施設や医療施設、公共交通機関、ホームレスシェルター、矯正施設に滞在する場合および職場や各種施設等がマスク着用を求める場合を除く屋内外でのマスク着用は不要であるとし、また、【ワクチン接種未完了者】に対しては、引き続き屋内外の公共の場でマスクを着用すべき(2歳以上)であるとしてきました。今回の市長令は5月17日付け市長令を改め、DC保健局が作成するマスク着用ガイダンスに強制力を持たせるものです。

(2)本領事メール配信時点で、DC保健局のマスク着用ガイダンスは以前のまま(5月28日付が最新)となっていますが、近く、ワクチン接種完了者も含めて、他者と空間を共有する屋内環境でのマスク着用を求める形に更新されることが見込まれますので、ワシントンDCに居住・勤務・訪問される方は、具体的なマスク着用要件について、DC保健局ガイダンスを随時ご確認ください。

(注)できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが、ご自身に関係する事項については、米側当局が提供する情報に依拠してください。

(注)お住まいの郡や市など地方政府からも、生活に密接に関わる措置や州政府よりも厳格な措置等が発表されることがあります。各自において情報収集に努めてください。

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※この領事メールは、DC・MD州・VA州の在留邦人、「たびレジ」登録者および当館メルマガ登録者の皆様へ配信しています。

■在アメリカ合衆国日本国大使館

住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008, U.S.A.

電話:202-238-6700(代表)

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