● 最近、ナイロビにおいて、強盗、殺人、特に、身代金目的の誘拐事案が増加傾向にあり、各種コロナ対策による経済状況の悪化が要因の一つとされています。つい最近では、児童複数名が誘拐され、殺害される事件も発生しています。
● また、ケニアにおいては、過去、邦人が被害となる強盗を目的とした殺人事件や拉致監禁事件が発生している他、ここ数年の間でもイタリア人女性、キューバ人医師がケニアからソマリアに拉致される事案が発生し、キューバ人医師の解放には未だ至っていません。拉致事案は、一旦発生すると最悪の結果につながる、あるいは解決まで長期間を要するという傾向があります。
● ケニアにおいては、過去、アル・カーイダ、隣国ソマリアを拠点とするテロ組織、アル・シャバーブによるテロも発生しています。現在、具体的な脅威情報には接していませんが、在ナイロビ米国大使館爆破、ガリッサ大学襲撃、ウェストゲートショッピングモール襲撃、ドゥシットD2ホテル襲撃事件等が発生しており、これらは、数年起きに発生している点に留意してください。また、来年には、総選挙が予定されており、今後、ケニアにおいて各種勢力による政治活動が活発化されることが予想される他、憲法改正を目的とした国民投票が本年8月に予定されており、各地で賛成、反対勢力間の衝突も予想されます。
● 上記状況を踏まえ、在留邦人及び渡航者の皆様におかれては、今後も引き続き、最新情報の収集に努めるなど安全確保には万全を図って頂きますようお願いいたします。
《警備対策官からのアドバイス》
「自分と家族の安全は自分で守る」、「予防が最良の危機管理である」という心構えで、以下の「安全のための三原則」を守っていただくことが危険を避けることに役立ちます。
1 目立たない
犯罪者やテロリストは、目立つ人物を標的として選ぶ傾向にあります。公共の場においてたむろする・大声で会話する、目立つ車に乗る、必要以上に華美な服装や宝飾品を身につける、渡航先の政治・文化・宗教等に関する批判をすることなどは目立つのみならず、積極的に標的とされる可能性を高めますので、避けてください。
2 行動を予知されない
行動パターンが決まっているターゲットは、先回りができるので襲撃の計画が立てやすい対象と言えます。通勤・通学・買い物など外出する際のルートや時間・場所をワンパターン化することは、狙われる危険性を高めることにつながります。できるだけ移動のルートや時間などをランダムにすることで自分の行動を予知されないようにすることが重要です。
3 用心を怠らない
現地に到着したばかりの頃は安全対策に気を配っていても、生活に慣れてくると最初の頃に意識していた危険意識がおろそかになる場合があります。「今まで被害に遭ったことがないから」、「自分は大丈夫」などの意識は、犯罪に遭う可能性を高めます。普段から日常的に治安情報の収集を行いながら、安全対策を定期的に見直す機会を作ることが重要です。
【お知らせ】
※ 在ケニア日本国大使館領事警備班では、大使館からの情報をいち早く入手していただくため、「緊急情報配信用ツイッター」を開設しています。是非この機会にフォローして下さい。以下のURLから簡単にアクセス出来ます。
https://twitter.com/JapanEmbKE_EMR
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令和3年7月5日
在ケニア日本国大使館
電話:020−2898−000(24h対応)