ギリシャ政府は新型コロナウイルス感染症対策として出入国制限措置を課していますが、同措置が2021年2月8日まで延長されましたので、お知らせ致します。なお、今回の延長に伴う大きな変更はありません。
詳細につきましては、以下のとおりです。
1 入国制限
ギリシャ政府は、非EU・シェンゲン協定加盟国からの入国制限を行っていますが、例外的に日本をはじめとする一部の国に対して制限を緩和しています。2021年2月8日まで同緩和措置が延長され、日本、豪州、ニュージーランド、ルワンダ、韓国、タイ、アラブ首長国連邦、シンガポール、英国の居住者は引き続きギリシャへの入国が可能で、加えて、イスラエル居住者の入国が緩和となりました(イスラエル居住者については今まで設けられていた1週間に入国できる人数制限やホテルの予約書等の必要書類が緩和されました)。また、ロシア居住者についても入国許可が延長されましたが、1週間に500名までと人数制限が設けられており、アテネ・テサロニキ・イラクリオン空港への航空便による入国のみが可能とのこと
です。
なお、下記6記載のとおり、日本からの旅客を含む全ての入国者に対して、事前電子登録フォーム(PLF)による登録、事前PCR検査結果の提出、入国後7日間の隔離が義務づけられているほか、入国時にはサンプリングテストが実施されています。(なお、陸上からの入国時にはラピッドテスト(抗原検査)が実施されており、陽性者は入国を拒否されます)。
【上記以外に入国制限対象の例外となる者(書類で証明する義務あり)】
(1)EU・シェンゲン協定加盟国に滞在許可を有する者、(2)EU・シェンゲン協定加盟国民及びその配偶者、同棲者、未成年の子、(3)医療関係者、(4)政府代表団、外交団、国際・EU・人道的・軍事・法執行機関構成員、市民保護省構成員等、(5)輸出入業関係スタッフ(船員、航空クルー、トラック運転手等)、高齢者・障害者を介護する者、農業季節労働者、(6)大学生、(7)トランジット旅行者、(8)ギリシャ在外公館発行の許可を得た者。
2 国内航空便の利用制限
国内便の利用に関しては、2021年1月25日まで、健康上の問題、ビジネス、離散家族の再会、居住地への帰還といった真に理由のあるもの以外は禁止されています。
3 国境ゲート(陸路)の制限・出入国手続き
陸の国境(鉄道含む)からの出入国は原則禁止とされていますが、例外として、以下の場合のみ出入国が可能とされています。
(1)プロマホナス(ブルガリア国境)では、PLF、到着前72時間以内に実施されたPCR検査(陰性)結果の提示、入国時のラピッドテストの受検の義務あり
(2)カカヴィア(アルバニア国境)、エブゾネス(北マケドニア国境)、キピ(トルコ国境)では、ギリシャ国籍者、滞在許可保有者、ギリシャに定住地がある者、職業上真に必要な移動を書面で証明する者(PLF、到着前72時間前以内のPCR検査(陰性)結果の提示、入国時のラピッドテストの受検の義務あり)
(3)カカヴィアでは、上記(2)の例外対象者に加え、アルバニアのギリシャ系特殊IDカード所有者(PLF、到着72時間前以内のPCR検査(陰性)結果の提示、入国時のラピッドテストの受検の義務あり)
(4)物流トラックは、プロマホナス、カカヴィア、エブゾネス、キピ、ニムフェア、オルメニオ、エクソヒにおいて出入国可(ただし、ニムフェア、オルメニオ、エクソヒでは、乗員1名まで)
(5)エブゾネスでは、上記(2)の例外対象者に加え、EU諸国及びコソボEULEXの外交団、軍事関係者、行政関係者及びそれらの家族をコソボから北マケドニアを経由してテサロニキの病院に搬送する医療用車両
※注意点
・陸路において、ラピッドテストで陽性反応だった者については入国を拒否される。
・職業上真に必要な移動として入国した者は、その後出国した場合、再入国禁止。
・プロマホナス、カカヴィア、エブゾネス、キピでは、午後11時から午前7時までの間は出入国禁止。
・カカヴィアでは1日に750人までの入国者数上限を設ける。
4 海路の制限・出入国手続き
海外からのクルーズ船、観光船、レジャー船の寄港、及びその乗員・乗客の上陸については禁止されています。
5 周辺国等との空路・海路の制限等
(1)トルコ
トルコからの航空便の運航を禁止する。また、海路の交通を禁止する(貨物船を除く)。
(2)アルバニア
アルバニアとの海路の交通を禁止する(貨物船を除く)。航空機はアテネ空港との便のみ運航可能。
(3)スペイン・カタルーニャ地方
スペインのカタルーニャ地方(バルセロナ等)との航空機の運航を禁止する。
(4)北マケドニア
(1)ギリシャ入国時
ア 電子登録フォーム(Passenger Locator Form(PLF))による事前登録
電子登録フォームによる登録全ての入国者は、事前にインターネットサイト(https://travel.gov.gr)から、電子登録フォーム(PLF)での登録を行う。登録後に当局から送信されてくる自動応答メッセージは、航空機等に搭乗するために必要は書類とみなされます。当局から送信されてくる同メッセージ及びQRコードは入国時に提示する義務があり、入国時に必要な書類とみなされます。
※ 登録期限については、空路の場合は「到着の前日までに」、陸路及びその他全ての入国方法の場合は「到着までに」とされています。いずれにしましても、十分余裕をもって登録することをお勧めします。
イ 事前PCR検査(陰性)結果の証明書提示義務
空路・陸路からの入国ともに、到着前72時間以内に実施された事前PCR検査(陰性)結果の証明書の提示を求められます。証明書は英語表記で、旅行者氏名及び旅券など身分証明書番号の記載が求められます。
※ギリシャ政府HP(travel.gov.gr)によれば、10歳未満の年少者(以前の政府発表に基づけば「2012年以降に生まれた者」)に対しては、この事前PCR検査義務を免除するとのことです。また、検査方法について鼻腔又は口腔内粘膜から採取されたPCR検査と指定があり、かつ検査機関の要件については以下のとおりとされています。
・各国(出発国か通過国)のナショナル・レファレンス検査機関(当地におけるパスツール研究所等)
・各国(出発国か通過国)の公立公衆衛生検査機関
・各国(出発国か通過国)の保険衛生当局が認証した民間検査機関(必ずしも新型コロナ専用検査機関である必要はない)
ウ 入国者に対する7日間の隔離義務
ギリシャへの全ての入国者に対して7日間の自宅等における隔離が義務づけられています(ギリシャでの滞在期間が7日間以下の場合は、隔離期間はその該当する期間)。
なお、英国からの入国者は隔離後7日目に再度PCR検査を受け、結果まで待機・隔離しなければならず、陽性反応の場合は、更なる隔離義務等が生じるとのことです。
エ サンプリング検査の実施
入国時(空・陸・海等全ての方法)に行われているサンプリング検査が継続実施されるとのことです。検査対象となった場合、検査結果がでるまでの間、自宅・滞在先等で隔離を求められ、陽性反応が出た者については、その後14日間の隔離措置となります。空路の場合、サンプリング検査はラピッドテストで実施されるとのことで、英国からの空路での入国者については全員が対象となるとのことです。
(2)ギリシャ出国時の電子登録フォーム(PLF)による登録
官報では、陸路については、ギリシャ居住者を含む全ての出国者は、出国前までに電子登録フォームサイト(https://travel.gov.gr)を利用して登録することが義務づけられています。
官報では、空路については、ギリシャ居住者は同サイトで出国前までに登録し、登録後に当局から送信されてくる自動応答メッセージを出国時に提示することとされています。
家族単位の移動であれば1枚でまとめて登録できるとされています。なお、登録期限については、ギリシャ政府発表でも一部異なる表現が用いられていることもありますので、登録に際しては、可能な限り24時間より前の早期の登録を強くお勧めいたします。
現在、日本政府はギリシャへの渡航について、感染症危険情報「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。深刻な感染拡大にともないギリシャ政府は現在、全土に厳しい外出制限を課しています。ギリシャへの渡航は今一度、慎重にご検討ください。
在ギリシャ日本国大使館
電話:210-670-9910、9911
F A X:210-670-9981
H P:http://www.gr.emb-japan.go.jp
メール:consular@at.mofa.go.jp