新型コロナウイルス:2例の感染疑いの再検査に関するサモア政府発表・渡航勧告の改訂

 12月2日、サモア保健省次官は、帰還者から発生した新型コロナウイルス感染症が疑われる2例について、再検査のためニュージーランド王立研究所に送られた検体及び血液サンプルの検査結果及び臨床観察の結果、非感染と考えられる旨発表しました。発表内容の抄訳は以下のとおりです。

 また、12月1日、サモア保健省は、上記事例を受けて、「サモアに入国する渡航者のための特別渡航勧告及び情報紙(特別渡航勧告)」を改定しましたところ、仮訳は以下のとおりです。

 なお、これらに関する有権的な解釈は、サモア側に照会する必要があります。

 今後の動向について、新たな情報を入手しだいお知らせいたしますが、皆様におかれても、最新の情報はサモア政府のウェブサイト等で常にご確認ください。

 なお、現時点においてサモアにおいて新型コロナウイルスの感染が確認されたとの情報に接しておりませんが、皆様においては、同緊急命令に従いつつ、安全に在留又は一時滞在していただく必要があります。

 また、万が一新型コロナウイルス感染症に特有の症状を感じた等の場合には,直ちに当館にご相談いただきたく存じます。当館としましては可能な限り支援いたします。

サモア保健省次官記者発表(12月2日付け)抄訳

https://www.samoagovt.ws/2020/12/from-the-director-general-of-health-for-the-information-of-the-public/

1 1例目(イタリアから帰還した23歳水夫)

(1)同人は、過去に新型コロナウイルス感染症にり患していたが、現在は回復している。

(2)同人の右の鼻から採取したサンプルのみウイルスが検出されたが、これは多くのウイルスが存在しないことを意味する。もし、大量のウイルスが存在していた場合は、左の鼻から採取した綿棒でも検出されただろう。

(3)分析の結果、陽性反応は過去の感染によるものにすぎず、現在も感染していると考えるべきでなく、拡散の可能性はない。ニュージーランド王立研究所は、最初に陽性が検出されてから10日後に無症状で臨床的に良好であれば、非感染性とみなし隔離が終了されるべきと勧告した。

(4)分子検査及び血清検査の結果、過去に感染したウイルスのRNAの残しが検出された可能性が高い。

2 2例目(豪州メルボルンから期間した70歳男性)

(1)同人は、過去に新型コロナウイルス感染症にり患していたが、現在は回復している。

(2)検出されたウイルスは微量である。検査に使用された機器(GeneXpert)は、ごく少量のウイルスでも検出できるという意味において信頼できるものである。

(3)分析の結果、陽性反応は過去の感染によるものにすぎず、現在も感染していると考えるべきでなく、拡散の可能性はない。

特別渡航勧告(12月1日付け)仮訳

https://www.health.gov.ws/

(冒頭:略)

 全ての渡航

 ・全ての渡航者は、搭乗中に健康申告票に記入する必要がある。

 ・全ての渡航者は、到着する前の3日又は72時間以内に新型コロナウイルス感染症検査を受け、結果が陰性である必要がある。RT−PCR法による新型コロナウイルス感染症検査のみが受け入れられる。

 ・全ての渡航者は,到着する前の3日又は72時間以内に診察登録を行っている臨床医による健康診断を受ける必要がある。

 ・全ての渡航者は、過去6箇月の新型コロナウイルス感染症のり患歴又は新型コロナウイルス感染症検査の陽性反応歴を、医学的評価書にて申告する必要がある。

 ・次のいずれかの場合に該当する渡航者は、航空機への搭乗を許可されない。

   新型コロナウイルス感染症検査で陽性である場合

   新型コロナウイルス感染症検査を受けていない場合

   健康診断書が作成されていない場合

   医学的評価書にて過去6箇月の新型コロナウイルス感染症のり患歴又は新型コロナウイルス感染症検査の陽性反応歴を申告した場合

   せき,発熱,のどの痛み又はインフルエンザのような症状がある場合

 ・新型コロナウイルス感染症検査結果書及び健康診断書は、チェックイン時及び到着時に航空会社及び保健省担当官に提出しなければならない。テキスト・メッセージ又は口頭による新型コロナウイルス感染症検査の結果の通知は受け入れられない。

 ・新型コロナウイルス感染症検査の陽性反応歴を有するいかなる渡航意向者も、次の全ての要件を満たさない場合、サモアへの渡航を認められない。

   陽性の検査結果から6箇月を経ていること。

   6箇月経過後7日間に連続して3回の陰性の検査結果に関する証明を提出すること。

   到着前72時間以内に血清(抗体)検査を受けていること。

   新型コロナウイルス感染症のPCR検査及び血清検査の全てを電子メールにて保健省次官(ceo@health.gov.ws)及びロバート・トムセン博士(robertt@health.gov.ws)に提出していること。

   渡航勧告に定める全ての要件を遵守していること。

 ・上記を行わないときには、搭乗又は入国が拒否される場合がある。

 ・渡航者は、サモア到着後直ちに指定された場所で最低14日間(変更される場合がある。)の検疫期間における管理された隔離を始める。変更事項があればそれは通知される。

 ・渡航者は、14日間の検疫期間に使用する石けん、歯ブラシ、歯磨剤等個人的必需品を持ち込まなければならない。 

 ・渡航者は、1個(所要重量23キログラム)の荷物を預けることが望ましい。

 ・渡航者は、到着時に家族等に配送するための追加的な荷物をサモアに持ち込むことは許されない。

 ・疾患があり、又は60歳以上であって、検疫中に定期的な検診を要する者は、国境が全面的に開放されるまで渡航を延期することが望ましい。

 ・渡航者は、3箇月間服用することができる十分な量の薬剤を有し、疾患状況を健康申告票に記載することが求められる。

 ・渡航者は、検疫時に処方された薬剤の費用に対して責任を負う。

 ・渡航者は、検疫施設にアルコールを持ち込むこと及びこれを消費することを許されない。

 ・特別な食事を要する渡航者は、自己の食事の必要性に対して責任を負い、自己の食事の必要性を検疫場所の職員に伝えなければならない。当該渡航者は、自己の食事の必要性に関連する経費に責任を負う。

 ・渡航者は、銀行が空港到着時に閉まっているため、サモア渡航前に外貨をサモア・タラ貨に両替しなければならない。

 ・渡航者は、飛行中、到着時及び検疫時にマスクを常に着用する必要がある。

 ・車椅子の補助が必要な全ての渡航者又は特別な必要性のある渡航者は、成人の親族が搭乗時及び義務的検疫期間中に付き添わなければならない。

 ・検疫中の宿舎、朝食及び昼食の経費は、政府により支弁される。夕食は渡航者の責任とする。

 ・保健省は、物品の紛失又は誤配に対して責任を負わず、補償を行わない。

(児童及び幼児:略)

新型コロナウイルス非感染太平洋島しょ国からの渡航者:略)

 サモアに入国する全ての渡航者は、全ての渡航要件を遵守しなければならない。

(船舶:略)

 検疫の要件について違反がある場合には、罰則がある。この罰則は、検疫場所を離れる全ての者又はそれを訪れる個人及び家族に適用する。追加的な情報は、渡航者の到着時に提供される。

(結語:略)

サモア日本国大使館

電話:(+685)21187