ギリシャ政府による新型コロナウイルス感染症対策(入国制限措置等)

1 ギリシャ政府による入国制限(延長)

  ギリシャ政府は、非EUシェンゲン協定加盟諸国からの入国制限を行っていますが、7月1日以降、日本をはじめとする一部の国の居住者に対して、入国制限を緩和しています。9月15日から30日までの間の同措置の継続と緩和対象国について官報による発表があり、今期についても、これまでと同じ11か国(日本、豪州、ジョージア、カナダ、ニュージーランドルワンダ、韓国、タイ、チュニジアウルグアイアラブ首長国連邦)の居住者がギリシャ入国可能となっています。

  上記国々の居住者についても、事前電子申請フォームの提出が必要です(下記2をご参照ください)。また、アラブ首長国連邦から航空便で入国する場合には、更に事前PCR検査(陰性)提出義務も設けられています(その他の入国者に対しても一定の割合でPCR検査が行われています)。

【上記以外に入国制限対象の例外となる者(書類で証明する義務あり)】

(1)EUシェンゲン協定加盟国に滞在許可を有する者、(2)EUシェンゲン協定加盟国民及びその配偶者、同棲者、未成年の子、(3)医療関係者、(4)政府団、外交団、国際・EU・人道的・軍事・法執行機関構成員、市民保護省構成員等、(5)輸出入業関係スタッフ(船員、航空クルー、トラック運転手等)、高齢者・障碍者を介護する者、農業季節労働者、(6)大学生、(7)トランジット旅行者、(8)ギリシャ在外公館発行の許可を得た者。

※ 注意点

  PCR検査の対象となった者は結果が出るまで自宅、親戚、友人・知人宅またはホテル等で待機しなければならず、陽性の場合は、自宅、または当局の指定する施設で14日間隔離を求められます。隔離義務の違反者には5000ユーロの罰金が科せられるとのことです。

2 事前電子申請フォームの提出義務(延長)

  ギリシャへ入国する際の電子申請フォームの提出義務を9月30日まで延長する旨の発表がありました。詳細については以下のとおりです。

  到着の前日までに電子申請フォーム(Passenger Locator Form(PLF))を次のサイトを利用して提出しなければならない。提出後に当局から送信される自動応答のメッセージ及びQRコードは、入国時に必要な書類とみなされる。

航空会社及びフェリー会社、鉄道、バス会社等は、搭乗前に自動メッセージを確認する義務があり、違反する場合は当該旅行者を出発国まで送還しなければならない。https://travel.gov.gr

(※当館注:提出期限については、これまで領事メールで「24時間前まで」とお知らせしてきましたが、官報では「到着の前日までに」とされており、陸路については「到着までに」とされています。いずれにしましても、十分余裕をもって申請することをお勧めします。)

3 空路の制限・出入国手続き(延長、ハンガリー追加制限)

  ギリシャ政府は、ブルガリアルーマニアアラブ首長国連邦、マルタ、ベルギー、スペイン、アルバニア北マケドニアからの航空旅客に対して、到着72時間前までの事前PCR検査(陰性)結果の提出を求めていますが、この措置が9月30日まで継続されます。また、新たに9月18日から30日までの間、ハンガリーからの航空旅客に対する同様の措置が発表されました。

※ 注意点

 ・全ての旅行者は、到着前に電子申請フォーム(Passenger Locator Form(PLF))を上記サイトを利用して提出し、提出後に当局から送信される自動応答のメッセージを入国時に提示する義務があります。提出後に当局から送信される自動応答のメッセージ及びQRコードは、入国時に必要な書類とみなされます。

 ・事前PCR検査(陰性)結果の証明書は、英語表記で、身分証番号の記載が求められます。

 ・ギリシャ政府は例外として、年少者(2011年以降に生まれた者とのこと)に対して、この事前検査義務を免除すると発表していますが、これまでのところ官報には記載されておらず、詳細については確認が取れていません。

4 国境ゲートの制限・出入国手続き(延長)

  9月30日までの間、陸の国境(鉄道含む)からの出入国は原則禁止とされ、例外として、以下の場合のみ出入国が可能とされています。

(1)プロマホナス(ブルガリア国境)では、到着72時間前までの事前PCR検査(陰性)結果を提示する者(観光目的の旅行者等も可)。

(2)二ムフェア(ブルガリア国境)、カカヴィア(アルバニア国境)、クリスタロピギ(アルバニア国境)、エブゾネス(北マケドニア国境)、キピ(トルコ国境)では、ギリシャ国籍者、滞在許可保有者、ギリシャに定住地がある者、職業上真に必要な移動を書面で証明する者で、到着72時間前までのPCR検査(陰性)結果を提示する者。

(3)カカヴィア及びクリスタロピギでは、上記例外対象者に加え、アルバニアギリシャ系特殊IDカード所有者で、到着72時間前までのPCR検査(陰性)結果を提示する者。

(4)物流トラック(上記6ゲートに加えてオルメニオ及びエクソヒで出入国が可能)。

(5)エブゾネスでは、EU諸国及びコソボEULEXの外交団、軍事関係者、行政関係者及びそれらの家族をコソボから北マケドニアを経由してテサロニキの病院に搬送する医療用車両。

※ 注意点

 ・全ての旅行者は、到着前に電子申請フォーム(Passenger Locator Form(PLF))を上記サイトを利用して提出し、当局から送信される自動応答のメッセージを入国時に提示しなければならない。

 ・PCR検査(陰性)結果の証明書は英語表記で、身分証明書番号の記載が求められる。

 ・職業上真に必要な移動として入国した者は、その後出国した場合、9月30日まで再入国することができない。

 ・ギリシャ国籍者、滞在許可保有者、ギリシャに定住地がある者、アルバニアギリシャ系IDカード所有者として入国した者は9月30日までに再入国する場合、ギリシャ出国時に事前電子申請が必要。

 ・カカヴィア、クリスタロピギ、エブゾネス、二ムフェア、オルメニオ、キピでは、午後11時から午前7時は出入国禁止。

 ・カカヴィアでは1日に750人、クリスタロピギでは1日に300人までの入国者数上限を設ける。

 ・カカヴィア及びクリスタロピギ国境ゲートからのあらゆる入国者は入国後7日間、自宅やホテル等での隔離が求められる(違反金は5000ユーロ)。

5 周辺国との空路・海路の制限等(延長)

(1)トルコ

   9月30日までの間、トルコからの航空便の運航を禁止する。また、海路での入国を禁止する(貨物船を除く)。

(2)アルバニア

   9月30日までの間、アルバニアとのアテネ国際空港を除く航空便の運航、及び、海路での入国を禁止する(貨物船を除く)。

(※同国からアテネへの航空便が運航可能ですが、上記例外該当者やEUシェンゲン協定加盟国民又は査証保有者でなければギリシャには入国できないようです)。

(3)北マケドニア

   9月30日までの間、北マケドニアとのアテネ国際空港を除く航空便の運航を禁止する。

(※同国からアテネへの航空便が運航可能ですが、上記例外該当者やEUシェンゲン協定加盟国民又は査証保有者でなければギリシャには入国できないようです)。

(4)スペイン・カタルーニャ地方

   9月30日までの間、スペインのカタルーニャ地方(バルセロナ等)との航空機の運航を禁止する。

6 その他、国別の制限・措置(延長)

  9月30日までの間、イスラエル居住者の航空便によるギリシャ入国が認められています。入国に際しては、上記事前電子申請が必要であり、提出後に当局から送信される自動応答のメッセージ及びQRコードは、入国時に必要な書類とみなされます。

  また、到着72時間前までに行われたPCR検査結果(陰性)(英語表記、旅券番号またはIDカード番号が記されたもの)、及び、ホテルなどの一時的滞在場所を証明できるものが必要とのことです。

  加えて、入国時に、一定の割合でPRC検査が行われています。PCR検査の対象となった者は、結果が出るまで自宅、親戚、友人・知人宅またはホテル等で待機を求められ、陽性の場合は、自宅、または当局の指定する施設で14日間隔離することになります。隔離義務の違反者には5000ユーロの罰金が科せられるそうです。

  なお入国が許可される人数について1週間5000人との上限が設けられています。

7 ギリシャへの渡航は今一度、慎重にご検討ください

  現在、日本政府はギリシャへの渡航について、引き続き、最も高いレベルの感染症危険情報「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。感染拡大にともないギリシャ政府は矢継ぎ早に新たな規制を発表しています。

  規制やフライトキャンセル等で、旅行自体を中断・中止せざるを得ないリスクがあるほか、経由地の規制変更で引き返さざるを得ない状況も発生しています。

  また、ここ最近のギリシャでの感染拡大にともない、ギリシャからの旅客に対して制限を加える諸国も出てきています。ギリシャへの渡航は今一度、慎重にご検討ください。

ギリシャ日本国大使館

電 話:210-670-9910、9911   

F A X:210-670-9981

H  P:http://www.gr.emb-japan.go.jp

メール:consular@at.mofa.go.jp