●保健省の発表によれば,ベトナム国内で新たに14名の感染者が確認され,3月9日午後現在,新型コロナウイルスの陽性事例は計30名(うち16名は治癒)となっています。
●ハイフォン市は,3月6日付けで,新たにイタリア,イラン及び日本からの入国者に対し隔離措置を取る旨を発表しています(以下2参照)。現時点で,ベトナム政府は,日本からの渡航者を対象とした特別な措置の実施を指示していませんが,ハイフォン市では,このガイドラインに基づき,実際に自宅隔離を求められている邦人がいますので,渡航・滞在に当たっては十分に御留意ください。
●3月7日から,ベトナムに入国する全ての渡航者に医療申告が義務づけられています。医療申告書フォームの見本(当館による和訳付き。)を,当館ホームページに掲載しました。
https://www.vn.emb-japan.go.jp/files/100014179.pdf
なお,医療申告は,事前にオンラインで行うことも可能です(ベトナム政府のサイト。英語,ベトナム語,中国語,韓国語等に対応しています。)。
https://suckhoetoandan.vn/khaiyte
●邦人の皆様におかれては,ベトナム当局の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努め,以下4(3)に記載の保健省勧告等を参照の上,手洗い,うがい,マスクの着用等,引き続き通常の感染症対策をお願いします。
1 ベトナムにおける感染状況
ベトナム保健省の発表によれば,3月9日午後現在におけるベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例は計30名(うち16名は治癒)です。
なお,ベトナムは,2月13日に16人目の感染者が確認されて以降,3月5日まで新たな感染者は出ていませんでしたが,3月6日以降,欧州からの帰国者(イギリス,イタリア及びフランスに滞在。)とその濃厚接触者の感染が明らかとなり,また,3月7日に韓国からの帰国者(大邱に滞在。)の感染が明らかとなり,3月6日以降計14名の感染が明らかとなりました。
2 ハイフォン市における対応
ハイフォン市新型コロナ予防指導委員会は,3月6日付けで隔離に関するガイドライン(概要を以下に掲載。)を発表し,新たに,イタリア,イラン及び日本からの入国者等について,隔離を行うとしています。
現時点で,ベトナム政府は,日本からの渡航者を対象とした特別な措置の実施を指示していませんが,ハイフォン市では,このガイドラインに基づき,実際に自宅隔離を求められている邦人がいますので,渡航・滞在に当たっては十分に御留意ください。
【ハイフォン市COVID19予防指導委員会通達(07/HD-BCD)(3月6日付)概要】
※邦人一般に関わる部分を掲載しています。
※以下文中の「(注)」は,原文にはなく,当館が付したものです。
1 中国,韓国からの入国者については,2月21日付通達第6号(注1)及び2月25日付通達第3号(注1)に基づき引き続き厳格に隔離を実施する。
(注1)ハイフォン市の通達。
2 感染拡大している各国(イタリア、イラン、日本)からの入国者について
(1)カットビ国際空港や船で港から入国する全ての者について,入国ゲートでの医療申告及び医療検疫を行う。
(2)発熱,咳,息苦しさのある場合には,即時に熱帯病科(Viet Tiep病院)又は伝染病科(小児病院)に救急車で搬送して,保健省の通達に基づき,隔離治療及び血液検査を行う。
(3)上記に該当しない者は,Viet Tiep病院第二病院(An Dong, An Duong)に救急車で搬送し,集団隔離を行う(注2)。もし人数が多い場合には、保健局に報告して車両を手配する(Viet Tiep病院の29人乗りの車又はその他の車)。これに際し、医療申告(申告書又は電子申告)の内容に基づいて補足的な申告等を求め、以下にあげる中から、相応しい隔離方法を適用する。
ア 「感染地域」(注3)から入国した者又は同地域を通過した者及び症状(発熱、咳、息苦しさ)のある人と接触した者については、規定に従い集団隔離を行う。
イ 「感染地域ではない地域」(注3)から入国した者又は同地域を通過した者は、保健省の通達に基づき自宅・滞在先での隔離を行う。
(注2)実際には,「上記に該当しない者」であっても,「集団隔離」ではなく「自宅・滞在先での隔離」となっているケースもあるようです。
(注3)日本に関し,どこが「感染地域」に該当するかは,現時点では明らかになっていません。
(4)集団隔離にならない場合には、初期的な隔離を行う場所は、リストを作成し、隔離対象者の滞在する地域当局に公文書を送り、隔離対象者を受け入れ、規定に基づき、自宅又は滞在先において14日間隔離を実施する。
(入国者の居住地が感染国(中国、韓国、イタリア、イラン、日本)にあるかどうかについては、家族又はベトナムにおける業務パートナー(注4)が確認、証明する。)
(注4) 「業務パートナー」の意味するところは明確ではありませんが,当該入国者が所属する企業・団体や当該入国者の受入れ企業・団体等が想定される可能性があります。
3 感染拡大している各国(中国、韓国、イタリア、イラン、日本)からの入国者で、本通達の発出前にハイフォン市に来た者については、以下のとおり対応する。
(1)区、県の人民委員会は、14日以内にベトナムに入国した者を洗い出し、リストを作成する。
(2)これらの者に対してインタビューを行い、以下のうち適切な隔離方法を確認する。
ア 「感染地域」から入国した者又は同地域を通過した者,及び症状(発熱、咳、息苦しさ)のある者と接触した者については、集団隔離を行う。
イ 「感染地域に属さない地域」からきた者については、保健省の通達に基づき、自宅又は滞在先にて隔離を行う。
4 感染拡大している各国(中国、韓国、イタリア、イラン、日本)から又はこれらの国を通過して、第3国経由で入国した者については、以下のとおり対応する。
(1)国際ゲートのセキュリティは、国際保健検疫センターと協力して、入国者の旅券にある入国スタンプを確認し、感染拡大国への渡航歴を確認する。
(2)当該入国者の第三国における隔離状況を確認し、隔離を実施済みでその証明書を持っている場合には、自主的に健康観察するように案内する。第三国において隔離を実施していない場合には、ベトナム入国後14日間の医療隔離を実施する。
【ハイフォン市通達の概要はここまで。】
3 ベトナム政府による検疫強化措置等
ベトナム政府は,新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため,現在,以下の措置を実施しています。
各措置の詳細や最新情報は,当館ウェブサイトの「新型コロナウイルス感染症をめぐる諸動向」(https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona_information.html)に掲載されていますので,御参照ください。
(1) 国境ゲートの一部閉鎖
(2)中央病院,地方病院,軍病院,野戦病院での感染者隔離
(3)大規模イベントの完全中止
(4)学校の休校
(5)ビンフック省ソンロイ村の2月13日から20日間の隔離(3月3日に終了)
(6)ベトナム−中国間の定期旅客航空便の運航停止
(7)香港を含む中国人への観光ビザ発給を制限。中国の感染地域からの労働者への就労許可を拒否。過去14日以内に中国滞在歴のある外国人の入国拒否。
(8)韓国から入国する全ての乗客の医療申告の義務付け。韓国大邱・慶尚北道から渡航する外国人,及び過去14日以内に同地域に滞在歴のある外国人は一時的に入国中止。韓国人へのビザ免除措置を一時停止。韓国から入国する全ての乗客及び14日以内に韓国に滞在し,第三国を経由して入国する乗客の医療隔離。
(9)発熱・咳・呼吸困難の症状を呈する入国者への帰国勧告・強制隔離
(10)外国人,特に中国人,韓国人,日本人,シンガポール人に対する公安上の管理強化(外国人の宿泊先・勤務先での居住登録・渡航歴確認等)
(11)宿泊施設での検温,発熱が確認された入国者への通院要請
(12)イランから入国する全ての乗客の14日間の医療隔離
(13)イタリアから入国する全ての乗客の14日間の医療隔離。イタリア人に対するビザ免除措置を一時停止
(14)3月7日6時から,ベトナムに入国する全ての乗客に医療申告を義務付け(当館ホームページ医療申告書フォーム見本参照:https://www.vn.emb-japan.go.jp/files/100014179.pdf)
事前オンライン申告(ベトナム政府のサイト。英語,ベトナム語,中国語,韓国語等に対応):https://suckhoetoandan.vn/khaiyte
4 留意事項
(1)ベトナム政府の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努めてください。
(2)ベトナム国内の地域によっては,ワークパーミット(就労許可)の申請受理を拒否されるケースがありますが,ベトナム労働・傷病兵・社会問題省からは,「日本人であることのみをもって拒否することはない」との回答を得ています。但し,過去の渡航履歴を調べるため,パスポート全ページの写しの提出を求められることがあります。
(3)新型コロナウイルス感染症は,立食パーティーなど,互いの距離が十分に取れない状態のまま,屋内等で一定時間過ごすことが,感染のリスクを高めるとされています。こうした環境を可能な限り避け,以下ア〜キのベトナム保健省の勧告(1月31日付け)を参照の上,手洗いやうがい,アルコール消毒,マスクの着用など,通常の感染症対策を励行してください。
ア 発熱,咳,息切れがある場合は旅行,出張を避ける。疑わしい症状がある場合は,直ちに診療所を受診し,旅行や出張の場合はスケジュールを医療従事者と共有する。
イ 発熱,咳のある人との接触を避ける。 目,鼻,口を手で触るのを避け,石鹸でよく手洗いする。
ウ 咳やくしゃみをする時は,分泌液の飛沫を抑えるために,布やハンカチで,口や鼻を覆う。
エ 旅行中に症状がある場合は,すぐに航空,鉄道,自動車の担当者に通知し,早めに医療機関を受診する。
オ 調理済みの食品のみを使用する。
カ 公共の場や人前で無差別に吐き出さない。 家畜や野生動物との密接な接触を避ける。
キ 大勢の人々がいる場に行くとき,または症状のある人と接触するときは,マスクを着用する。
(参考)
外務省(感染症広域情報)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C020.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
内閣官房(国民の皆様へメッセージ等)
https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html
(連絡先)
在ベトナム日本国大使館 電話番号:+84-24-3846-3000
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