現在、デング熱が発生しています。発熱などの病状が見られる場合には早急に医療機関を受診し、日本及び海外で受診する場合には「ベトナムに滞在しており、現地ではデング熱が発生している」ことを医師に伝えて下さい。
現在、ホーチミン市内及びベトナム南部地方でデング熱感染が発生しているとの情報があります。通常、デング熱はウイルスを持っている「ネッタイシマカ」や「ヒトスジシマカ」(注:日本にも生息しています)などに刺されることで感染します。
デング熱に予防接種や予防薬はなく、蚊に刺されないことが最善の予防方法です。病状としては、2〜14日(通常3〜7日)の潜伏期間の後、およそ2-4割の人に38〜40℃の発熱で発症し、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹が現れます。一般的に軽症ですみますが、場合によっては重症のデング出血熱と呼ばれる病態となり、死に至ることもあるため、注意が必要です。
つきましては、以下の点を参考に、蚊に刺されないよう予防措置に務めてください。また、急激な発熱(38〜40度)、頭痛、関節痛など、デング熱が疑われる症状が発生した場合には、早期に医療機関に受診願います。
また、本邦帰省中あるいは海外旅行中の邦人の皆様が、日本、又は海外の医療機関を受診する場合、適切な検査・診療を受けるために、必ず「ベトナムに滞在していた」事、及び「現地でデング熱が発生している」ことを医療機関の方に明確に伝えることが重要です。
「デング熱予防のための注意事項」
○外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし,肌の露出した部分には虫除けスプレー等を2〜3時間おきに塗布する。
○室内においても,電気蚊取り器,蚊取り線香や殺虫剤,蚊帳(かや)等を効果的に使用する。
○規則正しい生活と十分な睡眠,栄養をとることで抵抗力をつける。
○突然の高熱や頭痛,関節痛や筋肉痛,発疹等が現れた場合には,デング熱を疑って,直ちに専門医師の診断を受ける。
○蚊の繁殖を防ぐために,タイヤ,バケツ,おもちゃ,ペットの餌皿等を屋外放置しない,植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
<参考情報>
厚生労働省検疫所(FORTH) 感染症についての情報「デング熱」
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name33.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000131101.html
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever_qa.html
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/dengue.html
外務省 世界の医療事情(ベトナム)