コンゴ(民)におけるエボラ出血熱の発生状況(20日)

コンゴ民主共和国赤道州(Equateur)におけるエボラ出血熱の発生状況について、同国保健省の発表によると、20日までに合計49件の出血性熱の感染が確認されております。

●内訳は、22件が確定例(精密検査の結果、エボラと確定されたもの)、6件が疑い例、21件が死亡者(死因不明)または確認困難者(所在不明等)でエボラ感染の特定が不可能な例です。

●18日、WHOはコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生状況について緊急委員会の第1回会合を開催し、現時点では「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)を宣言しない旨を発表しました。一方、発表では、より急速に感染が拡大するリスク等の懸念が示されています。

1 18日のWHOの発表を受け、外務省はコンゴ民主共和国及びその周辺国について「感染症危険情報」レベル1(=渡航・滞在にあたっては十分注意して下さい。)を発出しております。

【参考】

○WHOの発表

http://www.who.int/news-room/detail/18-05-2018-statement-on-the-1st-meeting-of-the-ihr-emergency-committee-regarding-the-ebola-outbreak-in-2018

2 エボラ出血熱は、致死率が非常に高い極めて危険な感染症で、主として感染者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染します。コンゴ民主共和国及びその周辺国への渡航・滞在にあたっては、感染が急速に広がる可能性があるので最新情報の入手に努め、十分注意して下さい。また、現地で十分な医療が受けられない恐れがありますので、症例が発生している場所には絶対に近付かないでください。

3 エボラ出血熱は、エボラウイルスが引き起こす致死率が高い極めて危険な感染症です。患者の血液、分泌物、排泄物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。ヒトからヒトへの感染は、家族や医療従事者による患者の看護や葬儀の際の遺体への接触を通じて起きることが報告されています。

 現在、安全性や有効性が確立された予防のためのワクチンや治療薬は存在せず、治療は対症療法が基本となります。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり、嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ、死に至ります。

 エボラウイルスの感染力は必ずしも強くないため、アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに、エボラ出血熱の患者(疑い含む)・遺体・血液・嘔吐物・体液や動物に直接触れないようにすることが重要です。

 エボラ出血熱に感染しないよう、以上を参考に感染者が発生している地域に近付かないようにし、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避け、野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの)を食さないなどエボラ出血熱の感染予防を心がけてください。

【参考】

厚生労働省検疫所

http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name48.html

国立感染症研究所:「エボラ出血熱とは」

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/342-ebola-intro.html

(本件担当)

コンゴ民主共和国日本国大使館

医療担当 尾崎医務官(+243 81 880 5582)

領事担当 福井(+243 81 880 5912)

出発前には海外安全ホームページをチェック!

https://www.anzen.mofa.go.jp/

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