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在ミャンマー日本国大使館からのお知らせ
(領事メール)
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【ポイント】
今回引き上げになったのはラカイン州マウンドー県のみであり、ミャンマーのそれ以外の地域については、特段の変更はございません。
●ラカイン州北部マウンドー県では,武装集団による治安機関への襲撃事件が発生し,治安当局による掃討作戦が行われるなど緊張状態が継続しているため,危険レベルを2から3に引き上げます。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
●少数民族武装組織の活動地域では依然として不安定な情勢が続いており,レベル3及び2を継続して発出しています。
☆詳細については,以下の内容をよくお読みください。
【危険レベル】
●ラカイン州マウンドー県
レベル3:「渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」(滞在中の方は,不測の事態に巻き込まれないよう退避を含め危険回避を常に心掛けてください。)(引き上げ)
●シャン州コーカン自治地帯
●カチン州ライザー周辺
●カチン州(除く,ライザー周辺)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●シャン州北部(除く,コーカン自治地帯及びラショー,チャウメー,ティーボーの都市部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●ラカイン州(除く,マウンドー県)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●シャン州北部,カチン州,ラカイン州を除く全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
1 概況
(1)ミャンマー政府は,少数民族武装組織との間で和平協議を進めており,2015年10月,ミャンマー政府と8の少数民族武装組織との間で,全国規模の停戦合意(NCA)に署名し,2016年1月には政治対話が開始されました。
一方,NCAに署名していないカチン独立軍(KIA),シャン州北軍(SSPP),ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA,コーカン軍),タアン/パラウン民族解放軍(TNLA)等のカチン州及びシャン州北部の中国国境付近を拠点とする少数民族武装組織との間では,依然,散発的に戦闘が発生しています。
(2)一方,ラカイン州北部では,2012年6月以降,ラカイン族仏教徒とイスラム教徒との間で衝突が発生し,2013年3月以降,ラカイン州以外の地域においても,仏教徒とイスラム教徒との間で衝突が発生しました。2014年後半以降,情勢は比較的安定していた時期もありましたが,2016年10月及び2017年8月に治安機関への襲撃事件が発生し,現在も治安機関と住民との間で緊張状態が継続しています。
(3)現在,カチン州,シャン州北部及びラカイン州北部以外の地域では治安情勢は平穏を保っており,テロの発生は概して少なく,外国人を標的とした誘拐は発生していません。
(4)2013年10月,ヤンゴン市内,マンダレー市内,ザガイン市内及びバゴー地域にて計10件の爆発事件及び爆発未遂事件が発生しました。これらの爆発事件の背景には既に停戦合意を達成したカレン民族同盟(KNU)の一部不平分子がいると言われていますが,KNUの組織的関与は確認されていません。その後,関連の事件は起こっていませんが,引き続き注意が必要です。
(5)これまでに,ミャンマーにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,英国,フランス,ドイツ,ベルギー,トルコ,インドネシア,フィリピン等,日本人の渡航者が多い国でもテロ事件が多数発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
2 地域別情勢
(1)ラカイン州マウンドー県
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(滞在中の方は,不測の事態に巻き込まれないよう退避を含め危険回避を常に心掛けてください。)(引き上げ)
バングラデシュと国境を接する同州北部地域においては2016年10月,武装集団による国境検問所などへの襲撃事件が発生しました。また,2017年8月,複数の治安機関などへの襲撃事案が発生し,8月末の時点で死者は約400人にのぼり,多数の避難民も発生しています。また,治安当局による掃討作戦が実施され,現在も夜間外出禁止令が出されている他,5名以上の集会禁止令が出されており,治安機関と住民との間でも緊張状態が継続しています。
つきましては,同地域の危険レベルを「レベル3」に引き上げますので,どのような目的であれ渡航は止めてください。既に滞在中の方は,不測の事態に巻き込まれないよう退避を含め危険回避を常に心がけてください。
(2)シャン州コーカン自治地帯
ミャンマー国軍と,2007年までシャン州北部コーカン地域を実質統治していたMNDAAとの間では,2014年末に戦闘が再発し,2015年2月9日以降,同地域において,空爆等を伴う大規模な戦闘が発生しました。2015年11月,ミャンマー政府は,2015年2月以来発出されていた,コーカン自治地帯における非常事態宣言及び軍事行政命令を解除しましたが,現在も同自治地帯周辺では不安定な情勢が続いています。
つきましては,同地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。
(3)カチン州ライザー周辺
2011年6月,カチン州南東部に位置するターペイン水力発電所プロジェクト現場に近い拠点をめぐり,ミャンマー国軍と「カチン独立軍(KIA)」との間で戦闘が発生しました。
2012年1月から,ミャンマー政府はKIAとの間で和平交渉を行っていますが,同州南部の一部ではミャンマー国軍とKIAとの間で散発的な衝突が繰り返されてきました。2013年1月14日,ミャンマー国軍の砲弾がライザー中心部に着弾し,一般市民に死傷者が生じた他,2014年11月19日には,国軍がライザー市内のKIA訓練学校を攻撃し,数十名の死傷者が発生しています。近年,大規模な衝突事案は発生していませんが,同地域では不安定な情勢が続いています。
つきましては,同地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。
(4)カチン州(除く,ライザー周辺)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
2011年6月以降,カチン州ライザー周辺以外の地区でもKIAとミャンマー国軍との間で断続的に戦闘が発生しています。特にパカン地区,バモー地区,マンシー地区などでは,戦闘が頻発しています。
つきましては,同地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航・滞在する場合には最新の現地治安情勢について情報収集に努めるとともに,安全確保のため準備を十分に行い,不測の事態に巻き込まれないよう注意してください。
なお,2017年8月現在,カチン州の一部地域は「旅行制限区域」に指定されています(州都ミッチーナは,指定地域外)。ミャンマー政府から旅行許可が取得できた場合でも,出発前には再度目的地周辺の治安情勢を確認するとともに,渡航に当たっては信頼できる現地情報に詳しい人を同行させるなど,十分な安全措置を講じてください。
(5)シャン州北部(除く,コーカン自治地帯及びラショー,チャウメー,ティーボーの都市部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
チャウメー郊外等シャン州北部の山岳地帯において,ミャンマー国軍とKIA,TNLA,SSPP等の少数民族武装組織との間で散発的に戦闘が発生しています。
また,幹線道路付近においても地雷攻撃等が稀に発生しており,2016年4月には,チャウメー郊外の山岳地帯をトレッキング中のドイツ人観光客が地雷を踏み,負傷する事件が発生しました。更に2017年2月には少数民族武装組織との間の戦闘が激しさを増し,数千人の避難民も発生しております。
つきましては,同地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航・滞在する場合には最新の現地治安情勢について情報収集に努めるとともに,安全確保のため準備を十分に行い,不測の事態に巻き込まれないよう注意してください。
なお,2017年8月現在,シャン州北部の一部地域は「旅行制限区域」に指定されています(中心都市ラショーは指定区域外)。ミャンマー政府から旅行許可が取得できた場合でも,出発前には再度目的地周辺の治安情勢を確認するとともに,渡航に当たっては信頼できる現地情報に詳しい人を同行させるなど,十分な安全措置を講じてください。
(6)ラカイン州(除く,マウンドー県)
レベル2: 不要不急の渡航は止めてください。(継続)
2012年6月及び10月,ラカイン族仏教徒住民とイスラム教徒との大規模な住民衝突・暴動が発生し,200名以上の死者及び約14万人の国内避難民が発生しました。
その後,2016年3月には,2012年6月以降発出されていたラカイン州全土に対する非常事態宣言が解除されましたが,双方のコミュニティ間の緊張状態は依然継続しています。
つきましては,上記地域に渡航・滞在を予定されている方は,不要不急の渡航は止めてください。渡航・滞在する場合には,最新の現地治安情勢について情報収集に努めるとともに,安全確保のため準備を十分に行い,不測の事態に巻き込まれないよう注意してください。
なお,ラカイン州の一部地域は「旅行制限区域」に指定されており,旅行許可なしには入域できません(ガパリ・ビーチ,シットゥエ,ミャウウー等の観光地は,「旅行制限区域」指定地域外)。
また,仮に旅行許可が取得できた場合でも,出発前には再度目的地周辺の治安情勢を確認するとともに,渡航に当たっては信頼できる現地情報に詳しい人を同行させるなど,十分な安全措置を講じてください。
(7)カチン州,ラカイン州,シャン州北部を除く全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア 国境付近
タイとの国境付近(シャン州南部,カヤー州,カレン州,モン州,タニンダーリ地域)には,カレン民族同盟(KNU),シャン州軍(南)(SSA-S)等の少数民族武装組織が存在し,これらの組織が爆弾テロ事件,バス襲撃事件等を起こしていましたが,2015年10月,KNU,民主カレン慈善軍(DKBA),シャン州復興評議会/シャン州軍南 (RCSS/SSA(A))等の8の少数民族武装組織は,ミャンマー政府との間で,全国規模の停戦合意(NCA)に署名しました。2015年7月,カレン州ミャワディ・コーカレイ間の幹線道路にて,国軍とDKBA分派との間での戦闘が発生しましたが,カレン州とモン州の情勢は概ね安定しています。
ミャンマー政府は,現在でも安全上の理由等から,上記のシャン州・カヤー州・カレン州,タニンダーリ地域等を含め国境と接している州・地域内の一部地区を原則外国人の立入りを禁止する「旅行制限区域」に指定しています。(詳しくは下記「3 滞在中の注意事項(4)旅行制限区域」を御参照ください。)
イ 爆発事件
ミャンマーでは,これまで、各地域において小規模な爆発事件が発生しています。
2013年10月には,ヤンゴン市内をはじめとする以下の地区で計10件の爆発事件及び爆発未遂事件が発生しました。一連の事件は,KNU関係者による犯行と発表され,目的については,外国投資の阻止,政府とKNUの和平プロセスの妨害等,諸説があります。
また,2014年10月には,シャン州南部タウンジー地区にて連続爆発事件が発生したほか,2016年11月にはヤンゴン地域で小規模な爆発事件が発生しています。
近年の主な事件発生場所は以下のとおりです。
●ザガイン地域
ザガイン地区:小規模爆発事件(2件)
●ヤンゴン地域
インセイン地区:爆発未遂及び小規模爆発事件(2件)
タケタ地区:小規模爆発事件(負傷者2名)
アロン地区:爆発未遂事件
ヤンゴン市中心部:ホテルにおける小規模爆発事件(負傷者1名)
マヤンゴン地区:小規模爆発事件(2件)
ドーボン地区:小規模爆発事件(3件)
●マンダレー地域
マンダレー市内:爆発未遂事件(爆発物発見)
●バゴー地域
ピュー地区:爆発未遂事件(爆発物発見)
タウングー地区:小規模爆発事件(死者2名,負傷者1名)
●シャン州
ナムカン地区:小規模爆発事件(3件)
タウンジー地区:連続爆発事件
ウ 住民間の衝突
ミャンマー各地では,これまで、異宗教間対立等に起因する住民間の衝突等が発生しています。2017年5月にはヤンゴン市内で異宗教間の衝突から,1人が負傷しています。
つきましては,これらの地域に渡航・滞在される方は,信頼できる旅行会社等を通じ,安全な渡航手段・滞在先を選ぶとともに,現地の治安情報にも注意を払い,不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
滞在中は,下記の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください(この他の留意事項などについては,「安全の手引き」,「安全対策基礎データ」を御参照ください。)。また,外務省,在ミャンマー日本国大使館,現地関係機関,報道等から最新情報を入手するよう努めてください。
(1)住民間の衝突
前記のとおり,ミャンマー各地では,時折、異宗教間対立等に起因する住民間の衝突等が発生しています。集会,デモ及び破壊行為が行われている場所には決して近づかず,その場から速やかに離れるようにしてください。また,不測の事態に巻き込まれることのないよう,標的となる可能性のある宗教施設,政府機関,軍・警察関連施設には必要がない限り近づかないなど,十分注意してください。
(2)爆弾事件の発生
ミャンマーでは、過去に、ショッピングセンター,映画館,バス停や市場などで爆弾事件が発生しています。人が多く集まる場所では周囲への警戒を怠らないようにしてください。また,不審な状況や不審物を察知したら速やかにその場から離れてください。ミャンマーの爆弾事件は,小規模ながらも爆発物放置による時限式爆発が主流です。また,その手法は民間人の巻き添えを顧みない無差別犯行となっています。
爆弾対策として以下の点に注意してください。
●バス停,タクシー車内,レストランなど人の集まる場所では,持ち主の分からない荷物等に注意する。
●時間差で第二の爆発が起きる可能性があり得るので,爆発事件現場にむやみに近づかない。
●非常時に備え,家族,会社等の単位で緊急連絡先や訪問先等を把握,伝えておく。
(3)旅行制限区域
ミャンマー政府は,安全上の理由等から国境と接している州・地域を外国人の立入りを原則禁止する「旅行制限区域」に指定しています。業務などによりこれら制限区域への渡航を検討される場合には,事前に旅行代理店等を通じ,ミャンマー政府の許可を取得する必要があります。また,仮に旅行許可を取得できた場合でも,出発前には再度目的地周辺の治安情勢を確認するとともに,渡航に当たっては信頼できる現地情報に詳しい人を同行させるなど,十分な安全措置を講じることをお勧めします。なお,これら地域への旅行の必要性が見込まれる場合は,事前に在ミャンマー日本国大使館にも相談ください。
(注)一部の都市・地域を旅行制限区域に指定している州・地方
シャン州,カレン州,カヤー州,カチン州,ラカイン州,モン州,ザガイン地方,タニンダーリ地方,バゴー地方,マンダレー地方
(4)写真撮影の禁止
軍・警察関係施設,港湾及び橋梁などは、原則として写真撮影禁止となっています。
(5)薬物関連犯罪への取締り
麻薬等違法薬物関連犯罪に対しては厳しい取締りが行われており,違反すると罰則が科されます。罪状が重大で悪質と判断されるときには死刑を宣告されることもあります。
(6)交通事故の多発
道路整備状況は劣悪で,整備が行き届いていない車両も多いため,各地で交通事故が多発しています。また,都市部を除く地域では街灯も極めて少ないこと等から,夜間に発生する事故の割合も多くなっています。バス等による夜間の長距離移動は極力避けてください。
(7)在留届・「たびレジ」
海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は,在ミャンマー日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )
4 隣国のタイ,ラオス,中国,インド,バングラデシュに対しても,それぞれ危険情報が発出されていますので,これらにも御留意ください。
(問い合わせ先)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在ミャンマー日本国大使館
住所:No.100, Natmauk Road, Bahan Township, Yangon,
The Republic of the Union of Myanmar
電話:(市外局番01)549644〜549648
国外からは(国番号95)-1-549644〜549648
FAX:(市外局番01)549643
国外からは(国番号95)-1-549643
ホームページ: http://www.mm.emb-japan.go.jp
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■本お知らせは,在留届にメール・アドレスを登録された方,「メルマガ」に登録された方及び外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録をされた方に配信しています。
■問い合わせ先:在ミャンマー日本国大使館領事部
電話:95−1−549644〜8
FAX:95−1−549643
メール:ryoji@yn.mofa.go.jp
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