イスラム保守政治団体「パキスタン・ラバイク運動」によるデモに関する注意喚起

【ポイント】

〇4月13日、イスラム保守政治団体パキスタン・ラバイク運動(Tehreek-e-Labbaik Pakista:TLP、以下TLP)」代表が治安当局に身柄を拘束されたことに反発して、TLP支持者によるデモが全国各地において行われており、特にラホール市を始めとするパンジャーブ州各地では警察等の治安部隊とデモ隊との間で衝突が発生し、治安部隊側に多数の死傷者が出る事態に発展しています。

○デモの影響による幹線道路等の封鎖は全国において一部を除いて解除されていますが、デモの情勢如何で急きょ封鎖される可能性もありますので、外出等の際は最新の情報を入手され、十分に気をつけて行動してください。

〇4月14日、当局はTLPを非合法化して取締まりを強化する構えですが、今後、TLP支持者が反発してデモが長期化する可能性も排除されず、治安部隊とデモ隊の衝突やテロなどの不測の事態に巻き込まれる恐れがありますので、デモが行われている場所には、絶対に近づかないで下さい。

○なお、TLPは昨年11月以来、預言者ムハンマドの風刺画に関するフランス大統領の発言に反発して、パキスタン政府に対しフランスとの国交断絶を強硬に要求している団体です。特に現在ラマダン(断食月)期間ということもあり、イスラム関連については不用意な発言をしないよう注意して下さい。

【本 文】

1 4月13日、イスラム保守政治団体パキスタン・ラバイク運動(Tehreek-e-Labbaik Pakista)」代表が治安当局に身柄を拘束されたことに反発して、TLP支持者によるデモが全国各地において行われています。

  特にパンジャーブ州では、ラホール市を中心に、警察等の治安部隊とデモ隊との間で衝突が発生し、デモ隊が発砲するなどして警察官2人が死亡、340人以上が負傷する事態に発展しています。

2 デモ隊による幹線道路等の占拠により、幹線道路等の封鎖が行われていましたが、ラホール市内の3か所を除き、全国において道路封鎖は解除されています。しかし、デモの情勢如何では道路が再度封鎖される可能性はありますので、外出等の際は最新の情報を入手され、十分気をつけて行動してください。

3 4月14日、当局はTLPを非合法化して取締まりを強化する構えですが、今後、TLP支持者が反発してデモが長期化する可能性も排除されず、治安部隊とデモ隊の衝突やテロなどの不測の事態に巻き込まれる恐れがありますので、デモや集会が行われている場所には、絶対に近づかないで下さい。

4 TLPは昨年11月以来、預言者ムハンマドの風刺画に関するフランス大統領の発言に反発して、パキスタン政府に対しフランスとの国交断絶を強硬に要求している団体です。特に現在ラマダン(断食月)期間ということもあり、イスラム関連については不用意な発言をしないよう注意して下さい。

5 治安部隊による強制鎮圧活動が実施される際には、情報の拡散を防止するため、周辺地域でパキスタン政府による携帯電話サービスの遮断やファイスブック、ツイッター、ワッツアップ等のSNSの利用制限、ニュース番組の放送禁止等の措置が執られる可能性がありますので、代替通信手段の確保に努めてください。

6 つきましては、在留邦人の皆様におかれましては、以下の注意事項を参考に、ご自身及びご家族の安全に十分配慮した行動を心掛けて頂きますようお願いいたします。

(1)当地の各種報道等より最新の安全情報を入手するようにし、安全な行動を心掛ける。

(2)デモや集会が行われている場所には、決して近づかない。

(3)移動途中等に集会等に遭遇した場合には、速やかにその場から離れる。

(4)デモ隊の攻撃の標的となりやすい場所(米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、国連関係機関、レストラン、マーケット、宗教関連施設、宗教行事開催場所、政府機関、軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等))には出来るだけ近づかないようにし、用件は短時間で効率的に行なうように心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れるようにする。

(5)長期間の座り込みにより物流が滞った場合に備え、食料や水、ガソリンを満タンにしておく等の準備をする。

7 なお、上記注意点以外にも、外務省広域情報など当地で安全に滞在するための参考となる情報が以下のウェブサイトに掲載されておりますので、そちらもあわせてご確認下さい。

○外務省広域情報:

http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2017C253.html

○当館ホームページ:

http://www.pk.emb-japan.go.jp/indexjp.htm

○外務省海外安全ホームページパキスタン):

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_011.html#ad-image-0

○在留届及び「たびレジ」への登録のお願い

 海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにして下さい。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html

 また、3か月未満の旅行や出張などの際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。

(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/# 参照)

○緊急時の連絡先:051−9072500(在パキスタン日本国大使館代表)