新型コロナウイルス感染症関連情報（ヨルダン政府の措置とヨルダン国内感染者数等：５月８日）

●ヨルダン政府は，７日付で防衛令第１１号を発表しました。同号に基づきマスクの使用にかかる指示が発表されましたので，買い物等で外出される際はご注意ください。

● 政府は，８日（金），昨日夕方の記者会見で昨日の感染者を１１名と発表した後，計２４名の新規感染者数が確認されたため，ヨルダン国内における感染者数累計は５０８名となったと発表しました。

１　防衛令第１１号実施にかかるマスク着用が義務付けられる場所・業種

　７日（木）に発表された防衛令第１１号の実施に伴い，マスク着用が義務付けられる場所・業種は次のとおりです。

（１）場所

　ア　閉鎖された職場

　イ　モール，中央市場，各種商業施設

　ウ　通信会社

　エ　電力会社及び水道局

　オ　銀行，事務所

　カ　バス，レンタカー，タクシー，複数人で乗車する私用車を含めた乗り物

　キ　ラウンジ，ホール

　ク　床屋サロン，美容院

（２）業種

　ア　水道・電気料金徴収人

　イ　家屋修理業者（電気、配管工等），宅配業者

　ウ　工場従業員

２　感染者増加を受けた対応強化

　アダーイレ・メディア担当大臣は，記者会見で次のとおり述べました。

（１）７日（木），隣国から入国したトラック運転手の隔離措置に関し，ヨルダン政府は，４月２２日より，サウジアラビアとのオマリー国境に自己隔離施設の設置に着手している。他方，ロジ的な要因から建設が遅れてており，トラック運転手に対しては自宅隔離を要請中。今月末までには同施設の第一陣が完成する予定。それまでは，代替施設で一時的に隔離する。また，濃厚接触を減らすための（積荷載せ換え用の）インフラ整備を進めている。

（２）「自宅隔離」にかかる違反が散見されるため，特定の地域（詳細不明）において，完全隔離を実施することになる。なお，防衛令第８号は，違反者に対して禁固最大３年及び罰金３，０００JD以下の罰則が規定されている。

（３）７日（木），ヨルダンへ入国したトラック運転手２４５名が，ウイルス検査に服さなかったとの虚偽の情報が拡散したが，これらの運転手の入国は，４月１０日に運転手の感染ケース第１号が確認される以前のことであり，それ以降１，７５０名の運転手が検査を受け，残りの２４５名の大部分も検査を受けている。また，その他国外に留まった者もいる。

（４）国家安全・危機管理センターは，正確な位置情報と共に大人数での集会あるいは感染の疑いのあるケースを通報するためのアプリケーション（radar-C）を開発した。

（５）昨夜未明，感染症例が確認されたことに鑑み，マフラク県の４つの村とイルビド県に位置する建物４棟を封鎖した。

３　その他報道

　報道では，ヨルダン東部のアズラク周辺で，政府によるトラック運転手の隔離のために居住地区に隣接する地元学校を利用する決定に住民が抗議し，アズラク県内の一部道路でタイヤを燃やすなどの示威行為を行った由です。すでに治安当局により解消されたと報じられています。

４　ヨルダン国内の感染状況

　ジャーベル保健大臣は、記者会見で次のとおり発表しました。

（１）８日（金），２４名の新規感染者が確認されたため，ヨルダン国内における感染者数累計は５０８名となった。内訳は次のとおり。

（注：昨日の領事メールでは，新規感染者数を２１名としましたが，この数字は，昨日の記者会見で新規感染者１１名と発表された後，深夜までに追加で１０名の感染が発表されたため，最新情報を掲載したものです。本日の新規感染者２４名にこの１０名が含まれ，感染者数累計は５０８名となります。）

　ア　トラック運転手５名（内２名がヨルダン人）

　イ　ロシアから帰国した学生１名

　ウ　マフラク県のハナーセリーで感染が確認されたトラック運転手との濃厚接触者１８名

（２）同日，治癒者４名が確認されたため，現在治療中の感染者は８４名となった。