安全対策基礎データの改訂について

安全対策基礎データを改訂いたしました。詳細については以下に記載しておりますところ,ご一読の上,安全対策にご活用ください。なお,本データは外務省海外安全ホームページにも掲載してありますので,こちら(https://www.anzen.mofa.co.jp/info/pcsafetymeasure_183.html)もご参照ください。

●犯罪発生状況,防犯対策

1. ウズベキスタンでは,犯罪統計が公表されていないため,犯罪の発生状況を正確に把握することは困難ですが,一般的には経済的困窮や貧困を背景に,金銭や貴金属,スマートフォンなどの高級家電をねらう窃盗・強盗などが多発していると言われています。特に外国人は,旅行者を含め,米ドルなど多額の外貨を所持していると思われており,犯罪者に狙われやすいと考えられます。スリ,置き引き,ひったくりなどの犯罪が,バザール(市場)・空港・観光地など人の集まる場所や,バスの車内でも発生しており,注意が必要です。日没後の一人歩きや人目を引く服装での外出などは,強盗被害に遭うおそれがあるため,避けてください。また,過去にはホテルの部屋や寝台列車等において盗難被害も発生しています。現金や貴重品

の保管には十分注意を払ってください。

2. 過去の日本人の犯罪被害事例は次のとおりです。

○ 外出中に自宅アパートの玄関鍵を壊され,室内から現金等を盗まれる。

○ 知らない男性から「ホテルを案内してやる」と言われ,ついて行ったところ,人通りの少ない路地に連れ込まれ,殴る蹴るの暴行を受け,金品を奪われる。

○ 自転車旅行者が,夕方一人で幹線道路を移動していたところ,3人組の男が乗った自動車に追い回され,自転車を転倒させられ,棒で複数回殴られたうえ荷物を奪われる。

○ バザール(市場)において,カバンの中から財布をすられたり,突然カバンをひったくられる。

○ 夜間,携帯電話で通話しながら歩道を歩いていたところ,携帯電話をひったくられる。

○ ホテル滞在中,部屋に置いていた荷物の中から現金が盗まれる。

○ ホテルロビーに荷物を置いていたところ,目を離したすきに盗まれる。

○ 夜行列車内において就寝中,携帯電話を盗まれる。

○ バス内においてカバンを切られ,在中の貴重品を盗まれる。

○ 警察官を名乗る男に車内に連れ込まれ,所持金品を提出させられた後,見知らぬ所で降車させられる。

○ 深夜飲酒後に徒歩で帰宅中,数人の男に殴られて現金等を奪われる。

○ 無認可タクシー(いわゆる「白タク」)を利用したところ,人気のない路地に連れ込まれ,ナイフで脅されて,現金を奪われる。

3. 防犯対策は次のとおりです。

○ 日本国外務省,在ウズベキスタン日本国大使館や現地関係機関などから,治安情勢に関する最新の情報を入手する。

○集会やデモ隊等に万一遭遇した場合には,ただちにその場から立ち去る。

○ 外出の際は携帯電話を携行するなど,常に家族や在ウズベキスタン日本国大使館等と連絡できる体制を整備する。

○ 日没後の外出(特に一人歩き)は避け,昼間であっても身の周りの安全に十分注意する。

○ ホテルはセキュリティのしっかりしている安全なところを選ぶ。部屋に出入りする際には,周辺に不審な者がいないか必ず確認し,在室時はドアの施錠を確実に行う。来訪者があった場合は,不用意にドアを開けず,ドアを開ける場合も,必ずドアチェーンを掛けたまま応対する。

○ 空港やホテルでの手続きの際,バッグなど手荷物からは目を離さず,必ず,常に手を添えておくようにする。

○ 無許可タクシーは利用せず,ホテルなどにタクシーを配車してもらう。またはタクシー配車アプリを通じて依頼したタクシーを利用する。

○ 万が一,強盗被害に遭った場合,抵抗や金品を出し渋ったりする等の行為は控え,落ち着いてゆっくりとした動作を心がける。

○ 強盗やスリ等に遭遇した場合の被害を最小限に抑えるために,現金の所持は必要最小限に留め,また,現金は小分けにし,分散させて持ち歩く。

○ 貴重品(旅券など)と現金を同じバッグや小物入れに入れて持ち歩かない。

ウズベキスタン国内では外貨での支払いは原則できないこともあり,市内観光などに出かける際は必要以上の外貨を携帯しない。

○ 両替所などでは,多額の現金を有していることを衆目にさらすことのないようにし,周囲の状況に注意を払う。

4. テロ

 これまでに,ウズベキスタンにおいて日本人・日本権益を標的としたテロ事件は確認されておりませんが,近年,シリア,チュニジアバングラデシュ及びスリランカにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや,一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり,未然に防ぐことが益々困難となっています。

 このようにテロはどこでも起こり得ること及び日本人が標的となり得ることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

● 査証,出入国審査等

(手続きや規則に関する最新の情報については,駐日ウズベキスタン共和国大使館(電話: 03-6277-2166(代表),03-6277-3442(領事部))にお問い合わせください。)

1. ウズベキスタンへの入国査証(ビザ)について

 2018年2月10日から日本国民については,旅券の種類に関わらず,入国日から30日間までの滞在に限り,査証が免除されています。一方,滞在期間が30日を超える場合には査証が必要となりますので,駐日ウズベキスタン大使館又は旅行途中の立寄り先となる第三国にあるウズベキスタン大使館(又は総領事館)で査証を取得してください。ウズベキスタン入国後の査証取得は原則できません。

 長期滞在目的で査証を取得した場合には,その有効期限を十分確認してください。出国時に査証の有効期限が超過していた場合,入国からの滞在日数が査証上認められている滞在日数の範囲内であっても,不法滞在とみなされ一定期間の身柄拘束後,国外退去処分や高額な罰金を科せられることとなります。

 30日以上の長期滞在にかかるウズベキスタン入国査証取得に関する詳細は,駐日ウズベキスタン大使館又は旅行会社等にお問い合わせください。

2. 税関申告

 ウズベキスタンに入国する際は,外貨については2,000米ドル相当額を超える場合,貴金属等高級品については1,000米ドル相当額を超えるものを所持している場合にのみ税関申告が必要です。規定額を下回る場合には出入国時ともに税関申告は必要ではありません。

 申告が必要な場合には,入国時に税関申告書2枚に同一の内容を記入して提出します。審査官により申告書2枚の確認が行われた後,確認印が押印された申告書1枚が返却されます。返却された申告書は出国審査の際に必要となりますので,紛失しないように保管してください。一方,出国時には,入国時に提出した申告書に加え,新たに税関申告書1枚を記入し,提出する必要があります。その際に入国時に持ち込んだ額を上回る場合,現地における収入等を証明する書類が求められますので,該当する場合は事前に証明書類等をご準備下さい。

 なお,現地税務当局は税関申告を必要としない入国者に対しても,無作為に税関検査を行っています。その際に所持金等が申告基準を超過していることが判明した場合,高額な罰金を科せられ,所持金品を没収されることもあるほか,悪質性が高いと判断された場合,身柄を拘束された上で長期間ウズベキスタンから出国できなくなる可能性もありますので,注意してください。

3. 税関検査について:持ち込み及び持ち出し禁制品

 持ち込みが禁止されている物品は,麻薬,銃器,公安秩序を乱す恐れのある出版物等,ポルノ雑誌などで,その他にも,スパイ活動の道具とみなされるような物品(通信機器,望遠鏡,工具類等)の持ち込みを禁止される場合があります。また,アルコール,たばこ,コーヒー等の嗜好品,貴金属類,食品,革製品,家具,電化製品等については持込み量に制限があり,制限量以上を持ち込む場合は税を課せられます。

 持ち出しが禁止されている物品は,古美術品(骨董品)など歴史的価値を有している品物や国家的な財産とみなされる品物,小麦等の穀物,砂糖,肉,植物油,革製品,蚕の繭などです。地方で購入した古い民芸品やスザニ(刺繍),絨毯などを持ち帰る場合は,文化・スポーツ省美術鑑定局が発給した国外持出許可証明書の提出を求められることがあり,証明書がない場合,これらの品物を没収されることがありますので土産物などを購入する際は注意してください。

 持ち込み,持ち出しのいずれの場合でも,同種製品を多数所持している場合,商用物とみなされ,税を課せられる可能性もありますのでご注意ください。

4. 出国時の手続きについて

 出国手続きは航空機チェックイン,税関審査,出国審査の順に行われます。出国時の税関審査時についても前記項目2.のとおり,基準額を上回る外貨,高級品を所持している場合にのみ申告が必要となります。また,出国審査時には滞在期間や滞在登録(詳細は後述)等の確認が行われ,滞在期間の超過や滞在登録の不備等違反が判明すると高額な罰金が科せられることがあります。

5. ウズベキスタン国内の入域規制について

 ウズベキスタンでは,アフガニスタンとの国境に近いスルハンダリア州やカシュカダリア州の一部に入域規制を実施し,外国人の立入りを制限しています。これらの地域への立寄りや滞在を予定されている方は特別許可証が必要であり,特別許可証発給の申請を行う必要があります。

6. 空港及び航空機利用に際しての留意事項

 中央アジア諸国においては,航空機が予定通りに飛ばない,出発時間が大幅に遅れる,フライトがキャンセルされることは稀ではありません。この様な理由で出発を延ばすことになった場合,査証の有効期間の延長,延泊のための宿泊先の予約,航空券の書き換え等の煩雑な手続きが必要となり,多くの時間と労力を要することになります。また,当地では例え空港職員であっても,英語が通じない職員が少なからず存在することにも注意が必要です。

 タシケント空港では,重量超過した荷物の代金を支払う際にクレジットカードは使えません。また,外貨での支払いもできないため,空港内の両替所で現地通貨に両替する必要が生じます。

7. 出国査証の取得について

 ウズベキスタン国内で旅行中に旅券を紛失し,在ウズベキスタン日本国大使館において「帰国のための渡航書」や新規旅券の発給を受けた際は,出国査証の取得又は取得済み査証の再発給が必要となります。出国査証取得手続き,取得済み査証の再発給手続きは空港内の内務省移民局事務所(通称「オビール」)で,それぞれ行うことができますが,いずれの場合でも警察への紛失届出の証明が必要となります。

● 滞在時の留意事項

1. 在留届の提出

 現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく在ウズベキスタン日本国大使館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(オンライン在留届,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,在ウズベキスタン日本国大使館まで送付してください。

 

2. 「たびレジ」の登録

 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は,「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は,滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は,ウズベキスタンで事件や事故,自然災害等が発生した際に,在ウズベキスタン日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。

3. 滞在登録(レギストラーツィア)

 ウズベキスタンに72時間以上滞在する外国人は,滞在登録を行うことが必要です。ホテルに宿泊する場合,ホテル側が滞在登録の手続きを代行することとなります。チェックイン時に必ず滞在登録を依頼し,チェックアウト時に登録の証明としてホテル名や滞在日が記された「紙片」を受け取ってください。

ウズベキスタン入国後72時間を経過したにもかかわらず,滞在登録がなされていない場合,ホテル側で滞在登録ができなくなるほか,当地での滞在が72時間以上となった旅行者に対して,一部ホテルがチェックイン時に「紙片」の提示を求めることもあり,ホテルによっては「紙片」による滞在登録が確認できない場合,予約していたとしても宿泊を拒否することがあるので,出国時まで大切に保管してください。

 この「紙片」は出国審査の際に必要となるほか,滞在登録が確認できない場合,登録の不備については,基本的に宿泊させた側の責任となりますが,宿泊者本人が滞在状況の確認のために当局から長時間の取調べを受ける可能性がありますので,滞在登録の確認と「紙片」の保管は必ずしてください。

 また,ホテル以外のアパートや友人,知人宅に滞在する場合には,ウズベキスタン入国後に滞在家屋の所有者とともに滞在先の所在地を管轄する警察施設へ赴き,滞在登録手続きを行うか,滞在家屋の所有者を通じてオンラインで滞在登録しなければなりません。

 滞在登録が確認できない場合,登録の不備については,基本的に宿泊させた側の責任となりますが,滞在状況の確認のために当局から長時間の取調べを受ける可能性があります。また,ホテルによっては滞在登録が確認できない場合,予約していたとしても宿泊を拒否することがありますので,滞在登録は必ずしてください。

4. 身分証明書等の携帯について

 ウズベキスタンでは,身分証明書の携帯が義務づけられています。外出中に警察官から身分証明書の提示を求められることがありますので,外出の際は旅券などの身分証明書を必ず携行してください(身分証明書の紛失には十分に注意してください)。この他,滞在登録の提示を求められることもありますので,ホテルにて滞在登録を行った旅行者は,ホテルが発行する滞在登録証明(紙片)を携行してください。

5. ホテル事情

 タシケントや地方の主要都市には,西欧型のシティーホテルも増えています。また,タシケント市内には新しい小型ホテルも多くできています。ホテルを選ぶ場合は,料金のみにとらわれることなく,立地,施設面,衛生面,セキュリティ面などを総合的に考慮して選ぶようにしてください。

6. 禁止事項

○ 政府建物,軍事施設,トンネル,橋梁などの写真撮影は禁じられています。

○ 麻薬の所持及び使用は法令により厳しく罰せられます。

○ 正規の契約があり,かつ就労査証を取得している場合を除き,外国人がウズベキスタンで労働に従事することは許可されていません。

○ 一般人の銃器の携行は認められていません。

7. 通貨・両替・支払時の留意事項

ウズベキスタンの現地通貨は「スム(2019 年9月現在;1米ドル=約9,350スム)」です。

○ 両替できる場所は,銀行のほか,空港,ホテル等の両替所です。米ドル,ユーロ,ポンド,円,ルーブルからの両替が可能ですが,米ドルからの両替が一般的です。ホテルの両替所は基本的に24時間営業ですが,ランチタイム,ディナータイム,テクニカルタイムなど,窓口が閉鎖されている時間(それぞれ概ね1時間程度)があります。

 また,ウズベキスタンでは銀行,両替所であっても現地通貨がなくなり,両替できないことがあるので注意してください。

○ バザールなどで両替を誘いかけられることがありますが,そのような両替は違法です。発覚した場合には厳しい罰則が適用されますので,必ず正規の銀行,両替所をご利用ください。

ウズベキスタンで米ドルを両替する場合,古い紙幣や,折れたり汚れている紙幣は,偽札の可能性があるとして受取を拒否されることがあります。ウズベキスタンに滞在を予定している方は,可能な限りきれいなドル紙幣をご用意ください。

ウズベキスタンではトラベラーズチェック(TC)は一般的ではありません。TCは一部の銀行でしか現金化できず,かつ米ドル建てTC以外は現金化できません。

○ クレジットカードは一部の中・高級ホテルやレストラン等を除き使用できません。また,使用できるカードが限定されているほか,スキミング等の犯罪被害に遭う可能性もありますのでご注意ください。買い物などの支払いは,スムの現金払いが一般的です。

○ 現地通貨のスムから米ドル等への再両替は極めて困難ですので,一度に多額の両替をせず,必要に応じてその都度両替することをお勧めします。

8. 交通事情

ウズベキスタンは,日本が批准している道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)に加盟していないため,日本で取得した国際運転免許証での車の運転はできません。

ウズベキスタンは運転マナー,道路事情ともに悪く,交通事故が多発していますので,事故に巻き込まれないように十分注意してください。

ウズベキスタンでは自動車賠償保険への加入が義務づけられています。また損害保険会社の任意保険もありますので,長期の滞在を予定し,ご自身で車を運転される方は加入をお勧めします。

○ 道路の整備状況は悪く,歩道においても,道路陥没やマンホールのふたが開いている等の状況があります。夜間,街路灯は少なく,歩道等は暗い場所も多いので,足下に十分注意してください。

ウズベキスタンでは,歩行者の保護という考え方は普及していませんので,道路を横断する場合には細心の注意が必要です。現地の方は横断歩道のない場所を横断しておりますが,このような行為は非常に危険です。決して真似しないでください。

ウズベキスタンでは,自転車の歩道走行は禁止されています。

ウズベキスタンの交通法規では,右ハンドル車の運転は禁止されています。また,自動車運転中の携帯電話の使用が禁止されているほか,自動車乗車中(運転席及び助手席)のシートベルト着用が義務づけられています。

9. 地震

 ウズベキスタンでは,1966年にタシケント市,1984年にブハラ,2011年にフェルガナ地方において大地震が発生し,多くの死者が出ています。備蓄品の準備や一時避難場所の確認等,日頃より地震に備えることが必要です。

10. 子の親権問題について

(1)多くの国で,国際結婚をした夫婦が,その破綻に伴い,子供の養育を巡る問題が生じ,父母の一方が子供を母国へ連れ去り,問題となる事案が発生しています。

 日本では離婚成立時に,親権をどちらか一方の親に確定しますが,離婚後も双方の親が親権を保持する法制度(共同親権)となっている国も多く,こうした場合に日本人の親が外国人の親の同意を得ないで子を日本へ連れ帰った場合,その行為が実子誘拐等の犯罪に当たるとされ,連れ帰った親が犯罪被疑者として再入国時に逮捕されるケースが発生しています。

 ウズベキスタンでは,法律上,子の親権は共同親権とされている一方,離婚時に親権の扱いについて特に定めないことが多く,慣習上は片方の親が専ら子の養育に当たることが多いようです(裁判で片親に親権を確定する場合もありますが,結審までに相当の時間を費やす場合が多いようです)。またウズベキスタンの刑法には「実子誘拐」という規定はありませんが,万一トラブルとなった場合には,刑法第137条「誘拐」罪を適用される可能性があります。

(2)ウズベキスタンは,国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去り又は留置した場合は,原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

● 風俗,習慣,健康等

1. 宗教,言語

 イスラム教が主な宗教です。言葉はウズベク語とロシア語が主要言語です。英語は空港の一部職員や外国人向けホテルを除き,ほとんど通じません。地方都市では,ロシア語も通じない場合があります。

2. 写真撮影

 街中で人物を撮影する際には,あらかじめ確認をし,同意を得るようにしてください。なお,観光地などで民族衣装を着た人を撮影する場合,撮影料を請求されることがありますので,注意が必要です。

3. 医療

 当地の医療水準は低く,基本的な薬品も揃っていない病院も少なくないため,当地で十分な治療を受けることは期待できません。持病のある人はもちろん,健康な人であっても薬品類(風邪薬や胃腸薬)を多めに持参することをお勧めします。

 また,長期の出張や滞在を予定している方は,渡航前に健康診断や歯科治療を済ませておくことをお勧めします。

 病気や事故などで緊急の際,日本や西欧諸国に移送して治療を受けることが必要となりますので,出発前に,緊急移送アシスタントサービスが付加されていることを含め,十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをお勧めします。

 「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/uzbeki.html)において,ウズベキスタン国内の衛生・医療事情等を案内していますので,渡航前に必ずご覧ください。

 その他,必要な予防接種等については,以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。

 ◎感染症情報(https://www.forth.go.jp/

4. 衛生面

 カフェ,レストラン,チャイハナ(大衆食堂)等飲食店の多くで,衛生管理に問題がある状況が認められます。可能な限り衛生的な店を選択する,食器類についた水分は紙ナプキン等で拭き取る等,利用に際しては十分に気をつけてください。飲料水は,市販のミネラルウォーターを飲用することをお勧めします。水道水を利用する場合は,浄水器を利用した上で十分に煮沸消毒するよう心掛けてください。

5. 感染症対策

 感染症については,ジフテリア,肝炎(A型,B型),コレラ,腸チフス狂犬病破傷風結核エキノコックスに感染する恐れがあります。渡航前に予防接種を受けておくことをお勧めします。特に地方では,A型肝炎エキノコックスに感染する可能性が高くなりますので,生野菜,生水の摂取は避け,必ず火を通したものを摂るようにしてください。

6. 気候

 ウズベキスタンは大陸性気候で,夏は非常に暑く,冬の寒さも厳しい気候です。また,非常に乾燥した気候でもあります。

 夏季は5月〜9月と非常に長く,7月,8月には気温が摂氏40度を超える日が続きます。夏季に旅行や渡航を予定している方は,事前の健康診断を受けるとともに,日焼け対策,定期的な水分補給や休養をとるなど,十分な健康管理が必要です。

 一方で,冬期は氷点下20度を下回ることもあります。タシケント市,サマルカンド市などの主要都市以外では,ガスや電気が止まり,暖房設備が使用できなくなることも多々ありますので,十分な防寒対策が必要です。

● 緊急時の連絡先

 ◎火災:電話 101

 ◎警察:電話 102

 ◎救急車:電話 103

 ◎ガス:電話104

 ◎災害時のレスキュー:電話105

※ 在留邦人向け安全の手引き

 在ウズベキスタン日本国大使館が在留邦人向けに作成した「ウズベキスタン安全の手引き」(https://www.uz.emb-japan.go.jp/files/000435466.pdf)もご参照ください。

(問い合わせ先)

○外務省領事サービスセンター

住所:東京都千代田区霞が関2-2-1

電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関係課室連絡先)

○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853

○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047

○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466

海外安全ホームページ

 https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)

 http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)

○在ウズベキスタン日本国大使館

 住所:1-28, Sadyk Azimov St., Tashkent, 100047, Republic of Uzbekistan

 電話: +998-78- 120-8060〜8063

 ファックス: +998-78-120-8075又は8077

 ホームページ: https://www.uz.emb-japan.go.jp/