フランスにおける麻しん発生に関する注意喚起 2018年03月22日

【ポイント】教科書の配布期間が変更となります。

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●外務省では2月16日付で、「海外における麻しん(はしか)・風しんに関する注意喚起」を発出しましたが、フランス国内では引き続き麻しんの感染例が多く報告されています。

●フランス当局の発表によれば、昨年11月1日から3月12日までに、フランス国内で913人の麻しん感染例が報告され、特にこの1ヶ月間だけで500人以上が感染したとのことです。昨年1年間の感染者総数519人と比較した、この麻しん感染者の急激な増加に鑑み、同当局は3月14日に予防接種の奨励を呼びかけました。

●海外では麻しん・風しんに感染するリスクがあることを認識し、麻しん・風しんの予防接種を2回受けていない方は、受けることを検討してください。

2月16日付;広域情報「海外における麻しん(はしか)・風しんに関する注意喚起」

http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_170.html#ad-image

在リヨン領事事務所管轄地域内の医療関係者より、以下の情報を提供頂きました。

(1)フランスでの麻しん(フランス語で麻しんはROUGEOLE、風しんはRUBEOLE、おたふく風邪はOREILLONS)の患者数が、ここ3週間ほどで急激に増加しています。昨年の11月から現在までに59の県での発生が確認されており、患者の約半数はボルドーを中心としヌーヴェル=アキテーヌ地域圏で発生しています。今後、イースター休暇中の人の移動に伴いその数はさらに増えていくものと思われます。

(2)麻しんは非常に感染力の高いウイルスです。例えば1人の患者から新たに出る感染者数はインフルエンザの場合の3人に比べ、麻しんの場合は15人から20人と言われています。麻しんの場合やっかいなのは、特徴的な皮しんが出る数日前から既に感染源となり得る、つまり自身も気づかないうちに麻しんに免疫のない他人を感染させてしまうということです。

(3)大人がかかった場合は重症化しやすく、また合併症を起こすこともあり、特に免疫機能不全、妊婦、6ヶ月から1歳の乳児では注意が必要です。また妊婦が麻しんに感染した場合、妊娠時期によっては胎児への影響も懸念されます。

(4)麻しんには特効薬はなく、そのため予防接種が推奨されているのですが、現在のように2回接種が行われるようになったのは、日本では2006年、フランスでは1996年からです。一度の接種での有効性は約95%と言われており、つまり残りの5%は一度の予防接種では免疫を獲得することができず、感染の恐れがあるということです。また一度の接種で免疫を獲得できた場合でも、二度目の接種を受けることにより麻しんに対する免疫をさらに活性化することができます。

(5)麻しんにかからないためにも、また自身が感染源とならないためにも麻しんの予防接種は2回接種が勧められています。ワクチンは日本ではMR(麻しん・風しん混合ワクチン)、フランスではROR(=麻しんROUGEOLE・流行性耳下腺炎おたふく風邪)OREILLONS・風しんRUBEOLE混合ワクチン)と呼ばれています。フランスでは、健康な若い女性の、麻疹による死亡例も出ているようですので、今一度母子健康手帳を確認し、麻しんにかかったことがなく、また予防接種の2回接種を受けていない方は、かかりつけ医に相談することをお勧めします。

(参考情報)

国立感染症研究所ホームページ:麻しんの発生に関するリスクアセスメント第一版

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/measles/measles-ra-180124.pdf

国立感染症研究所ホームページ:風しんおよび先天性風しん症候群の発生に関するリスクアセスメント第三版

https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/rubella-top/2145-rubella-related/7797-rubella-ra-3.html

海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。

3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet

3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。

(問い合わせ窓口)

○外務省領事サービスセンター

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)

○外務省領事局政策課(海外医療情報)

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367

○外務省海外安全ホームページ

  http://www.anzen.mofa.go.jp/(PC版)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.htmlスマートフォン版)

  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp(モバイル版)

本メールは在留邦人の方々に配信しています。

 2018年3月22日

  在リヨン領事事務所

  電話:04.37.47.55.00 "