在オランダ大使館からジカウイルス感染症の注意喚起

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「ジカウイルス感染症に関する注意喚起(発出対象国追加:アンゴラ。妊娠中又は妊娠予定の方は可能な限り渡航をお控えください。)(その2)」

【ポイント】

世界保健機関(WHO)は、新たに、アンゴラをジカウイルス感染症の発生国に追加しています。

●ジカウイルス感染症は、妊娠中の方が感染すると胎児に小頭症等の先天性障害を引き起こす可能性があることから、特に妊娠中又は妊娠予定の方は、可能な限り発生国への渡航をお控えください。やむを得ず渡航する場合、既に現地に滞在している場合は、防蚊対策に努めるとともに、性行為感染のリスクも考慮し、パートナーとともに、症状の有無にかかわらず、コンドームを使用する、性行為を控えるなど、必要な対策を講じることをおすすめします。

1.ジカウイルス感染症の発生状況

 WHO等によれば、2015年5月以降、以下の国・地域でジカウイルス感染症の感染例が報告されています。 

中南米地域

アルゼンチン、アンティグア・バーブーダ、バルバドス、ベリーズボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカキューバドミニカ共和国、ドミニカ、エクアドルエルサルバドルグアテマラグレナダガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグアパナマバハマパラグアイ、セントビンセントグレナディーン諸島、セントルシア、セントクリストファー・ネーヴィススリナムトリニダード・トバゴベネズエラ、ペルー、英領(アンギラタークス・カイコス諸島ケイマン諸島、バージン諸島、モントセラト)、フランス領(グアドループサン・マルタンギアナマルティニーク及びサン・バルテルミー島)、オランダ領(アルバ、ボネール、キュラソー、シント・マールテン、シント・ユースタティウス島及びサバ島)、米領(バージン諸島及びプエルトリコ

○アジア・大洋州地域

インドネシアシンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、モルディブ、米領サモア、マーシャル、サモア、トンガ、パプアニューギニアパラオ、フランス領(ニューカレドニア)、フィジー、ミクロネシア(コスラエ州)

○アフリカ地域

アンゴラ、カーボヴェルデ、ギニアビサウ

○北米地域

米国フロリダ州の一部地域、米国テキサス州の一部地域  

(参考)

米国におけるジカウイルス感染症の発生状況(米国疾病管理センター)

https://wwwnc.cdc.gov/travel/page/zika-travel-information

                            

2.ジカウイルス感染症について

(1)感染経路

 ジカウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊に他の人が刺されると感染する可能性があります。また、母胎から胎児への感染(母子感染)、輸血や性交渉による感染リスクも指摘されています。こうしたリスクを考慮し、流行地域に滞在中は、症状の有無にかかわらず、性行為の際にコンドームを使用するか、性行為を控えるようご注意ください。また、流行地域から帰国した男女は、症状の有無にかかわらず、最低6か月間、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際にコンドームを使用するか、性行為を控えるようにしてください。なお、性行為による感染は、男性から女性パートナーのみならず、女性から男性パートナーへの感染例も報告されています。

(2)症状

 ジカウイルスに感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は2〜12日であり、主に2〜7日で、およそ2割の人に発症すると言われています。発症すると軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などを呈しますが、一般的にデング熱チクングニア熱より軽症と言われています。

(3)治療方法

 現在、ジカウイルス感染症には有効なワクチンや特異的な治療法はなく、対症療法が行われます。ジカウイルス感染症が流行している地域で蚊に刺された後に発熱が続く、または発疹が出るなど、ジカウイルス感染症を疑う症状が現れた場合には、医療機関への受診をお勧めします。

(4)予防

 ジカウイルス感染症には有効なワクチンもなく、蚊に刺されないようにすることが最善の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方は、次の点に十分注意の上、感染予防に努めてください。また、症状の有無にかかわらず、帰国後少なくとも2週間程度は忌避剤を使用し、蚊に刺されないための対策を行ってください。

●外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし、肌の露出した部分や衣服に昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2〜3時間おきに塗布する。昆虫忌避剤は、ディート(DEET)やイカリジン等の有効成分のうちの1つを含むものを、商品毎の用法・用量や使用上の注意を守って適切に使用する。一般的に、有効成分の濃度が高いほど、蚊の吸血に対する効果が長く持続すると言われている。

●室内においても、電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳(かや)等を効果的に使用する。

●規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける。

●軽度の発熱や頭痛、関節痛や結膜炎、発疹等が現れた場合には、ジカウイルス感染症を疑って、直ちに専門医師の診断を受ける。

●蚊の繁殖を防ぐために、タイヤ、バケツ、おもちゃ、ペットの餌皿等を屋外放置しない、植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。

3.発生地域からの帰国時・帰国後の対応(日本国内の検疫について)

 蚊に刺され心配な方や発熱等の症状のある方は、帰国された際に、空港の検疫所でご相談ください。

 また、帰国後に心配なことがある場合は、最寄りの保健所等にご相談ください。なお、発熱などの症状がある場合には、医療機関を受診してください。

4.海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。

 3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet

 3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

(参考情報)

厚生労働省HP(ジカウイルス感染症について)

 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html

世界保健機関(WHO):Microcephaly/Zika virus(英文)

 http://www.who.int/emergencies/zika-virus/en/

(問い合わせ窓口)

○外務省領事サービスセンター

  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)

○外務省領事局政策課(海外医療情報)

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367

○外務省海外安全ホームページ

  http://www.anzen.mofa.go.jp/(PC版)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.htmlスマートフォン版)

  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp(モバイル版)

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            発行 : 在オランダ日本国大使館

            consul@hg.mofa.go.jp

            http://www.nl.emb-japan.go.jp/indexj.html

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