コンゴ(民)におけるエボラ出血熱の発生状況(続報5)

ウガンダと国境を接するコンゴ(民)の北キブ州・イツリ州で発生したエボラ出血熱は、患者総数が千人を超える大規模なアウトブレイクになっています。

・3月23日現在では、ウガンダでの患者発生は報告されていませんが、エボラ出血熱が持ち込まれる恐れがあります。予防のための留意事項を改めて確認して下さい。

2018年8月1日にコンゴ(民)(以下DRC)政府がアウトブレイクを宣言したエボラ出血熱は、7か月が経った現在も北キブ州・イツリ州で患者発生が続いています。現地では、治安の悪い状態が長期にわたり継続しており、地域住民の非協力・無理解もあり、困難な対策活動が続けられています。感染総数は、3月23日現在で1009人、死亡数は629名に達し、史上2番目の大規模なアウトブレイクとなりました。

北キブ州・イツリ州とウガンダの間を毎日1万人以上が行き来しており、ウガンダ保健省は、エボラ出血熱が持ち込まれる可能性がとても高いと判断しています。実際、首都カンパラを始め、カセセ県、ブンディブギョ県、カバロレ県などからAlert caseが報告されています。Alert caseというのは、DRCでエボラ患者と接触したが、国境では症状がなくウガンダ入国が許可された事例です。今までのところAlert Caseからの発症者は無く、ウガンダでの国内発生はゼロと報告されています。DRCと国境を接するカセセ県などでは、医療スタッフ4420人が予防ワクチンの接種を受けています。これはウガンダ保健省が、未承認ワクチンの例外的使用に踏み切ったもので、強い危機感の現れです。なお、一般の住民を対象としたワクチン接種は今のところ計画

されていません。

在留邦人・旅行者の皆様は下記注意事項を参考にして下さい。

エボラウイルスは、発症者の体液・分泌物・吐物・排泄物などと接触することで感染します。未発症の人は血液や体液にウイルスが出ていないので感染源となりません。ウイルスは飛散しにくい形状なので、通常、空気感染は起こりませんが、飛沫(しぶき)を直接浴びた場合には感染する可能性があります。また、壁や机に付着した体液に触れるなど、予想もしないところが感染源になることがあります。一般には病院で感染が起きやすいことが指摘されています。また、病人を隠して看病している家屋、伝統的な葬儀に行かないことで感染リスクを減らすことが出来ます。職場の従業員、私用の運転手やベビーシッターなどの体調にも注意しておきましょう。

・石鹸を使った手洗いはエボラ予防に有効です。十分に泡立て30秒以上丁寧に洗って下さい。外出先ではアルコール手指消毒液を利用すると良いでしょう。住宅や事務所の玄関や車両内にもアルコール手指諸毒液を常備しておきましょう。不潔な手指で、目や鼻などの粘膜あるいは皮膚の傷口に触らないようにしましょう。

ウガンダ保健省は、DRCと国境を接する各県だけでなく、空路・陸路で人の往来が多い首都カンパラやワキソ県もエボラ出血熱が持ち込まれるリスクが高いと考えています。イースター休暇は人の往来が増えますので特に要注意です。診断される前のエボラ出血熱患者と接触することがないように遠距離バスは出来るだけ避け、利用する場合は、体調が悪い乗客の近くに座らない、吐物などに触らない、マスクや手指消毒液を持参するなど注意して下さい。

・2014年に始まった西アフリカでのアウトブレイクの際、現地では発熱のある患者の診察を断る医療機関が増え、食中毒やマラリアなどの一般の診療を受けることが困難となり、在留邦人は不安を抱えて生活しました。日頃から体調管理に努め、インフルエンザなどのワクチン接種も受けておきましょう。マラリアは発症早期のエボラ出血熱と症状が紛らわしいとして、発生国のスタッフにマラリア予防薬を内服させる医療系NGOもあります。

エボラ出血熱の症状については、下記の外務省ホームページに詳しい説明がありますので、ご参照下さい。

外務省海外安全ホームページ

コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生(その6)」

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2018C172.html

お問い合わせ先

○在ウガンダ日本国大使館

 住所:Plot No.8, Kyadondo Road, Nakasero, Kampala, Uganda.

    (P.O.Box 23553 Kampala, Uganda)

 電話:0312-261-564〜6,

 領事部メールアドレス:ryoji@kp.mofa.go.jp

ホームページ: http://www.ug.emb-japan.go.jp/index_j.htm

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