カタールにおけるコロナウイルスの対策(3月25日)在カタール日本国大使館

【ポイント】

○3月26日から新型コロナウイルス感染拡大防止措置の更なる厳格化を実施

○昨今の感染拡大や病状の悪化は、英国型変異株が大きな要因となっているとの発表

【本文】

1 政府による規制厳格化に関する公式発表

 3月24日、カタール政府は、過去数週間における新型コロナウイルス感染者の増加を受け、同感染拡大の抑制措置の厳格化について概要以下のように発表しました。(3月26日から適用)

(1)公共セクターにおいて、業務の必要性に応じ、事務所での出勤率を80%までとし、残りの職員は在宅勤務とする。(継続)

(2)民間セクターにおいて、業務の必要性に応じ、事務所での出勤率を80%までとし、残りの職員は在宅勤務とする。(継続)

(3)公共及び民間セクターの従業員が実施する会議には、各種手続き及び防疫措置に則り、5人まで参加可能とする。(規制強化)

(4)全てのカタール国民及び在留者は、一人での運転時を除き、外出時は理由を問わずマスクの着用を継続する。(継続)

(5)全てのカタール国民及び在留者は、外出時、スマートフォン・アプリEhtirazを、引き続き外出理由を問わず常にアクティベートしておく。(継続)

(6)通常礼拝及び金曜礼拝用にモスクの開放を継続する。洗面所及び洗い場は引き続き閉鎖される。(継続)

(7)自宅やマジュリスにおける屋内での集会、訪問を中止とし、屋外では収容人数を5人までとする。(規制強化)

(8)冬用キャンプは、生活を共にする家族のみとする。(規制強化)

(9)追って通知があるまで、結婚パーティの開催を禁止する。(規制強化)

(10)公共公園、浜辺及び海外での集会は、生活を共にする家族又は2名以下とし、当該施設に所在する遊び場及びスポーツ設備を閉鎖する。(規制強化)

(11)生活も共にする家族による車両での外出を除き、車両の乗車人数上限を、運転手を含め4人以下とする。(継続)

(12)防疫措置をとった上で、バスに乗車可能な人数を、継続して最大収容人数の50%以下に限定する。(継続)

(13)地下鉄及びその他公共交通機関の運行を、収容率30%以下で継続するとするが、金曜日、土曜日については20%と引下げ、喫煙所を閉鎖して、飲食を禁止する。(規制強化)

(14)追って通知があるまで、運転教習所を閉鎖する。(規制強化)

(15)映画館の収容率を20%以下に引下げ、18歳未満の入場を禁止する。また、保健省に認可された場合を除き、劇場公演の催しを禁止する。(規制強化)

(16)教育センター及び民間職業訓練センターは、リモートによるプログラムの提供のみとする。(規制強化)

(17)保育園及び児童施設の収容率を継続して30%とする。(継続)

(18)公共の博物館及び図書館の収容率を30%に引下げる。(規制強化)

(19)障がい者指定施設においてのみ、個別の教育セッションの開催を継続して許可する。(継続)

(20)プロスポーツチームの練習は、屋内外で禁止とするが、ドームシステム内での地方及び国際大会の準備練習については例外とする。(規制強化)

(21)国内及び国際スポーツイベントの開催にあたり、保健省の事前許可を取得することとする。(継続)

(22)展示会、会議及びその他様々なイベントの開催にあたり、保健省の事前許可を取得することとする。(継続)

(23)商業施設の運営を収容率30%以下に引下げ、12歳未満を禁止する。また、同施設内の礼拝所を閉鎖し、フードコートの閉鎖を継続することとし、フードコート内のレストランには、出前注文及び各店内でのテイクアウトのみ許可する。(規制強化)

(24)レストラン及びカフェにおいて、収容率15%以下にて屋内での飲食物提供の許可を継続する。ただし、クリーン・カタール・プログラムに登録されているレストランについては収容率を50%以下とする。他のレストラン及びカフェにおいては、屋外では収容率30%以下にて飲食物提供を許可する。(継続)

(25)ボート、観光ヨット、レジャー用ボートの貸し出しサービスの中止を継続するが、生活を共にする家族への貸し出しは除外する。また、私用ボート又はヨットの所有者は、同一家族内での使用のみにせねばならない。(規制強化)

(26)一般市場の収容率を30%に引下げ、12歳未満の入場を禁止する。(規制強化)

(27)卸売り市場の収容率を30%に継続し、12歳未満の入場を禁止する。(規制強化)

(28)ヘアサロン及び美容サロンの収容率は継続して30%までとする。(継続)

(29)遊園地及び商業施設内の屋内娯楽施設を閉鎖する。(規制強化)

(30)追って通知があるまで、健康クラブ、スポーツジム、マッサージ、サウナ、スチーム・ルーム、ジャクジー、モロッコ風呂及びトルコ風呂等のサービスを閉鎖する。ホテル内スポーツ施設の宿泊客による利用は除く。(規制強化)

(31)追って通知があるまで、スイミング・プール及びウォーター・パークは閉鎖する。(規制強化)

(32)私立医療施設は収容率の70%に引下げる。(規制強化)

(33)営業時間中のクリーニング及び接客業者により提供されるサービスについては、稼働率を30%までに引下げ、屋外については稼働率上限まで認める。また、住宅については、1人のみとする。(規制強化)

2 国内での感染状況及び変異株等について

 24日、保健省のアブドルラティーフ・アル=ハール国立ハマド病院感染症部長兼新型コロナウイルス国家戦略グループ長等が記者会見において、国内における新型コロナウイルスの感染拡大の状況について発表した内容は概要以下のとおりです。

(1)感染状況

○この2週間で、感染状況は悪化しており、より多くの患者に対して病院での治療が必要となっており、我々が第二波に見舞われているのは明らかである。

○日々の新規感染者数は500人を超えており、今後10〜14日は更に増加するものとみられる。データと臨床結果から明らかなように、我々はこれら規制を遵守しなければ、今後も感染者の増加に直面することになる。

○各個人が、今後2、3週間の間、責任を持ち適切な行動をとれば、我々はウイルスの連鎖を断ち切り、感染者の大きな減少を目にすることができるだろう。

○4月にはラマダン月を控えており、このウイルスをコントロールし、ラマダン期間の規制緩和や大祭を祝うために、我々は今できることを全て実行しなければならない。

○これまでに650,000本の新型コロナウイルスワクチン接種を実施している。

(2)変異株

○我々は2週間前、世界中の他国と同様に変異株の流入を防ぐべく最大限の努力を払ってきたが、英国型変異株がカタール国内で多数確認されていることを公表した。

○英国型変異株は、感染力が高いことからカタールにおける昨今の感染拡大の大きな要因となっている。また、臨床結果から同変異株は、症状悪化の原因となっていることが明らかとなっている。

○最近では、帰国者の中に南アフリカ型変異株の感染者が確認されている。新たな規制が、同変異株の国内での感染拡大防止に資することになるだろう。

(3)医療体制

○この2週間で、新型コロナウイルスによる集中治療室での治療者は82%上昇、入院患者は58%上昇、13名の死亡者が確認されている。

○英国型変異株の感染者は、より症状が悪化し、入院期間が長期化している。

○兆候や症状を感じたら、完治の可能性を高めることから早期に治療を受けることが、重要である。軽度の症状であれば自宅隔離は可能だが、英国型変異株は、未治療の場合、症状悪化の潜在性があることから、早期介入が極めて重要である。

新型コロナウイルス感染拡大は、患者と医療従事者の双方に対して大きなリスクとなっていることから、病院、ヘルスセンターにおける外来患者は、対面式の予約からバーチャル式に移行してきた。

  (お問い合わせ先)

  在カタール日本国大使館 領事班

  電話: (+974)4440 9000

  FAX:(+974)4029 3655

  メール: eojqatar@dh.mofa.go.jp

  現在,来館には事前予約が必要です。

  詳細は当館ホームページをご確認ください。

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どちらも下記URLからオンラインで簡単に手続きできます。  https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html 

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