在ナイジェリア大使館からのお知らせ(感染症:「サル痘」)

●10月4日付けの各種報道によりますと,ナイジェリア南部バイエルサ州で,「未知の病原体」による病気が発生し,少なくとも11名が病院に搬送され,隔離施設に収容されており,調査分析から今のところ「サル痘(モンキー・ポックス Monkey Pox)」の疑いが強いとされています。

●確立された治療法は今のところなく,対症療法を行います。ただ,天然痘と同種のウイルスであり,種痘は効果があるとされています。

●感染予防としては,「動物との接触を避ける」「発熱者には安易に接触しない」ことが挙げられます。

1 サル痘の発生状況と現状

(1)各種報道によると,10月4日現在,ナイジェリア南部バイエルサ州で,「未知の病原体」による病気が発生し,少なくとも11名が病院に搬送され,隔離施設に収容されており,調査分析から今のところ「サル痘(モンキー・ポックス Monkey Pox)」の疑いが強いとされています。

(2)現在,感染者の血液等を国外の研究機関に搬送して更に詳細な分析を行っています。

2 サル痘について

(1)感染経路ほか

 (ア)「サル痘」との名称にも拘わらず,サルからヒトへの感染は今日までに確認されていません。かつてサルの病気として研究され,カニクイザルなどが感染していたことからこの名がついた経緯があります。ヒトへの感染は,齧歯類の一種(ネズミ・リスの仲間)の咬傷・接触によって起こりますが,その他、感染したヒトからヒトへの飛沫感染や接触感染も起こすことが確認されています。

 (イ)ヒトへの感染は,1970年にコンゴ民主共和国(注:当時の国名はザイール)で初めて確認されました。それ以降,アフリカ中央部から西部にかけて散発的に流行が起き,これまでに延べ400例ほどが報告されています。ただ,ナイジェリアでは,これまで発生は確認されておらず,今回が初の発生例となります。

 (ウ)2003年には米国で流行し,患者71名が発生しました。この時は,輸入された Gambian Pouched Rat から広まったとされています。

(2)症状

 (ア)潜伏期間は7〜21日の間です。発疹・発熱・倦怠感・頭痛・筋肉痛・リンパ節腫脹などが現れ,発疹は痘そうと同様に次第に盛り上がり,水疱から膿疱となって痂皮で覆われてきます。

 (イ)死亡率は1〜10%とされています。但し,米国で流行した際(2003年)には死亡者は出ませんでした。

(3)治療

 確立された治療法は今のところなく,対症療法を行います。ただ,天然痘と同種のウイルスであり,種痘は効果があるとされています。

(4)予防

 「動物との接触を避ける」「発熱者には安易に接触しない」ことが挙げられます。

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 海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。

 3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet

 3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)。

(問い合わせ窓口)

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(外務省関係課室連絡先)

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○外務省海外安全ホームページ

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(現地在外公館連絡先)

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  世界の医療事情:

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