第22回海外邦人安全対策連絡協議会の概要

【ポイント】

〇2月9日、第22回海外邦人安全対策連絡協議会(オンライン形式)を開催いたしました。

〇一般犯罪、交通事故には引き続きご注意願います。

〇現在、タイへの医療緊急搬送には、ラオス、タイ両国関係機関からの許可取得などが必要であり、以前よりも時間を要します。

【本文】

 2月9日、日本人会、ラオス日本人商工会議所、ビエンチャン日本語補習授業校、空港関係者、NGO、医療関係者、JICA、JETRO国際交流基金アジアセンター(順不同)の関係者の皆様にご参加いただき、海外邦人安全対策連絡協議会を開催いたしました。

1 2020年に邦人が巻き込まれた事案(資料1)

 新型コロナウイルスの影響により、観光などの短期滞在者を対象とする事案は、2019年の19件から5件へと減少しました。

2 交通事故等(資料2)

 新型コロナウイルスの影響により外出する機会が減少したことにより、2020年の交通事故による死亡者数は前年より減少していますが、ラオス国内の死亡者数は人口が近い千葉県の約8倍、首都ビエンチャンの死亡者数は人口が近い千葉市の約19倍であり、交通事故には引き続き注意が必要です。

 主な事故原因は、飲酒、スピード超過、急な車線変更、無理な追い越し、割り込みなどです。

 昨年末に開通したビエンチャン・バンビエン高速道路は、かなりのスピード超過で運転している者や動物の侵入などが報告されているほか、道路灯が未設置のため、夜間走行を含め十分ご注意願います。

3 新型コロナウイルス関係(資料3)

(1)2月1日、ラオス首相府は、現行までの感染拡大防止対策を3月31日まで継続するとの通知を発出しており(2月3日付け領事メール御参照 https://www.la.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00358.html )、渡航制限等が当面継続されます。

(2)ラオスでのワクチン接種計画案は策定中であり、在留外国人の接種については未定とのことです。

4 医療関係(JMD ジャパニーズ・メディカル・デスク様からの情報)

(1)タイへの医療緊急搬送(資料4)

・2020年3月までは問題なくタイへ搬送することができていた。

・同年4月から呼吸系疾患を理由とする搬送はできなくなった。

・同年12月から、タイの病院の受入許可取得、タイ保健省の受入許可取得、タイ大使館からの入国許可及び査証取得、10万ドルをカバーする保険加入(新型コロナウイルスもカバーするとの点につき明記が必要)、ラオス外務省からの出国及び再入国許可取得、PCR検査が必要となった。

(2)AIMC(アライアンス・インターナショナル・メディカル・センター)診察内容の推移

インフルエンザ、デング熱、食中毒、犬に噛まれる事案、自転車・バイクなどの交通事故のいずれについても減少傾向にある。外出の機会が減ったことによるものであろう。例えば、デング熱のために2019年にAIMCに来られた日本人の方は10人、2020年は2人であった。

5 質疑応答

(質問)南部在住者がタイへの医療緊急搬送が必要となった場合、ビエンチャンまで行かなければならないのか。

(回答)空路でバンコクへの医療搬送を希望する場合、まずビエンチャンまで来ていただき、容体が落ち着いてからビエンチャンからバンコクまで空路で搬送することになる。他の都市にお住まいの場合も同様である。

しかし、現在も陸路でラオス南部からタイ側ウボンラチャタニ県のウボンラックトンブリ病院(Ubonrak Tonbury Hospital)へ医療搬送は可能である。その場合はパクセーにあるチャンパサック県立病院から救急車で国境まで搬送し、タイ側ではウボンラックトンブリ病院の救急車で病院へと搬送される。ただしパクセーからタイ国ウボンラチャタニ県への搬送についてもタイ大使館、ラオス外務省への書類申請は必要である。また、ビエンチャン・ウドンタニ間の搬送同様に呼吸器系疾患は受け入れてもらえない。

(質問)邦人援護件数の短期渡航者の内訳について。

(回答)昨年は5件であり、2019年の19件と比較し、約4分の1であった。

(質問)現在、タイへの搬送は時間的に余裕のある場合に行われていると理解している。ラオス国内の病院について、どの症例が強いか分かるリストはあるのか。

(回答)AIMCではラオス国内への搬送も行っている。症例によってどの病院に行くべきかについては、救急部へご相談願いたい。

(質問)ラオスではMRIを行うことができないと聞いていたが、民間の病院でもできることを知った。ラオス国内の民間クリニックのレベルについてご教示願いたい。

(回答)残念ながら、国立、民間とも技能等を含め問題があり、お勧めできない。本年4月にカセムラート病院(病床200床)がラオスに開院する予定である。タイ人医師を中心に運営されると聞いており、開院すればラオスの医療事情は大きく改善されるであろう。

(質問)2020年中頃に緊急搬送用チャーター機をタイへ飛ばすことができないと聞いた。現在はどうであるのか。

(回答)昨年は困難であったが、年末に規制が緩和された。越えなければならないハードルはあるが、本年1月にチャーター機を飛ばした実績がある。

(質問)タイへの搬送に必要な保険について、まず自己負担し、後に支払った額を保険会社に請求するタイプの保険でも差し支えないか。

(回答)新型コロナウイルスに対応し、最低10万ドルをカバーの上、事前に保険会社へ連絡しておけばOKだと思う。なお、インターネットで新型コロナウイルスにも対応した30日間の保険に加入することができる。

(質問)AIMCからタイへ搬送後、14日間の隔離は必要であるのか。

(回答)タイ国ウドンタニ県にあるワッタナー病院やバンコク病院とも病院内に隔離病棟がある。タイ入国後に病院内で隔離しながら同時に治療もスタートできる。しかしながら入国後すぐに手術を行い入国後5日で退院となった場合も、隔離病棟(もしくは隔離ホテル)でタイ国内における計14日間の隔離が必要である。

6 資料

ホームページの以下からご覧願います。

https://www.la.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00361.html

【問い合わせ先】

ラオス日本大使館領事班

開館時電話:021-414-400〜403

閉館時緊急電話:020-5551-4891

メール:consular@vt.mofa.go.jp

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