在留邦人及びたびレジ登録者の皆様へ
在オーストリア日本国大使館より
(注:在マケドニア日本国大使館に代わりメールを送信しています。)
外務省はマケドニアの危険情報を改訂し,以下のとおり海外安全ホームページに掲載しましたのでお知らせします。
なお,今回の改訂では危険レベルに変更はありませんので申し添えます。
【危険情報】マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
(PC)==> http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2017T009.html
(携帯)==> http://m.anzen.mofa.go.jp/mbhazardinfo.asp?hazardInfoflg=2&infocode=2017T009
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
件名:マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
【危険レベル】
●マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(以下マケドニア)北部(スコピエ市を除く),北西部及び西部
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●マケドニア北部(スコピエ市を除く)及び北西部及び西部では,アルバニア系武装勢力と治安当局との間で武力衝突が発生する可能性があるため,十分注意してください。
☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
1.概況
(1)マケドニアでは,2001年,アルバニア系武装勢力と政府治安部隊との間で武力衝突が発生しましたが,同年の停戦合意等以降,大きな戦闘行為は発生しておらず,情勢は全般的に落ち着いています。
(2)ただし,マケドニア北部(スコピエ市を除く),北西部及び西部は,アルバニア系が多数居住する地域であり,2001年の武力衝突の際,アルバニア系武装勢力の活動が活発であったことから,マケドニア系とアルバニア系の衝突が起こる可能性は排除できず,引き続き十分な注意を払う必要があります。
(3)マケドニアにはISIL(イラク・レバントのイスラム国)に外国人戦闘員として参加していた者が多数帰還していると言われており,このような人物が国内でテロを起こす懸念があることから潜在的な脅威となっています。また,2016年11月,マケドニア内務省はマケドニア国内においてテロ行為を準備していた容疑で2名のマケドニア人を逮捕したこと,2名の容疑者はISILの元戦闘員達と接触していた旨を発表しています。
(4)これまでに,マケドニアにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でもテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロも発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(5)北アフリカ,中東情勢の不安定化により,これら地域からの難民がギリシャを経由してマケドニアからセルビアに陸路(鉄道・道路)を利用して移動することを防止するため国境警備が強化されており,国境周辺では治安機関と難民との間で混乱等も発生しています。このため国境通過に際しては,難民の動きに注意するとともに,難民が多く集まる場所周辺には必要が無い限り近づかないようにしてください。また,難民の増加・不法入国を受け,国境や駅において検問を実施しているため,車両や鉄道での移動に時間を要する場合がありますので,移動に際しては現地の状況に注意を払った上で時間に十分余裕を持つようご注意ください。
2.地域別情勢
北部(スコピエ市を除く,クマノボ(Kumanovo),リプコボ(Lipkovo),ラチノボ(Aracinovo),チュチェル・サンデボ(Cucer Sandevo),シュトゥデニチャニ(Studenicani)及びソピシュテ(Sopiste)各自治体(Municipality)),北西部(イェグノフツェ(Jegunovce),テアルツェ(Tearce),ジェリノ(Zelino),テトボ(Tetovo),ブルベニツァ(Brvenica),ボゴビニェ(Bogovinje),ヴラプチシュテ(Vrapciste)各自治体)及び西部(ゴスティバル(Gostivar),オスロメイ(Oslomej),ザヤス(Zajas),マブロボ・ロシュトゥシェ(Mavrovo&Rostuse),デバル(Debar),ツェンタル・ジューパ(Centar Zupa),ストルガ(Struga),ベブチャーニ(Vevcani)各自治体):「レベル1:十分注意してください。」
これらの地域は,アルバニア系が多数居住する地域であり, 2001年にアルバニア系武装勢力(いわゆる「民族解放軍(NLA)」)と政府治安部隊との間で武力衝突が発生し,一時はスコピエ市近郊まで戦闘が迫る状態となりました。その後,政府とアルバニア系武装勢力との間で停戦が合意され,また,アルバニア系住民の権利を拡大すること等を主な内容とする「枠組み合意」が成立しました。以降,マケドニア系住民とアルバニア系住民との間で大きな戦闘行為は発生しておらず,マケドニア全体として情勢は全般的に落ち着いており,治安情勢の悪化を示唆する事態は見られません。
しかしながら, 2010年5月,コソボとの国境に近い北西部において,アルバニア系の武装集団と警察との銃撃戦が発生したほか,詳細は不明ですが,2015年4月にはクマノボに隣接するゴシンツェにおいて警察署が武装集団の襲撃を受けたり,翌5月にはクマノボにおいて警察と武装集団との間で大規模な戦闘が発生し多数の死傷者が出る事件も起きていますので,今後もマケドニア系とアルバニア系の衝突が発生する可能性は排除できません。
つきましては,これらの地域に危険情報「レベル1:十分注意してください。」の発出を継続します。これらの地域への渡航・滞在に当たっては危険を避けていただくため特別な注意が必要ですので,現地の情勢に十分留意して行動するとともに,報道等から最新情報を入手し,事件・事故等に巻き込まれないよう十分注意してください。
なお,上述の地域以外でも,2014年5月,スコピエ北西部において,マケドニア系青年がアルバニア系強盗に殺害されたことを理由にマケドニア系住民がデモを行い,それをきっかけに2日間の暴動が発生しました。また,内政上の問題から2015年5月にスコピエで行われた反政府デモでは,警官隊とデモ参加者が衝突し多数の負傷者が出ており,デモや集会等の抗議活動を行っている場所には近づかないなどの注意が必要です。
3.滞在にあたっての注意
滞在中は以下の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。また,日本国外務省,在マケドニア日本国大使館,現地関係機関等より最新情報を入手するように努めてください。
(1)海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は,在マケドニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の在マケドニア日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )
(2)コソボ,セルビアの南西部及びアルバニアとの国境付近における主要道路を離れた地域への立入りは特に注意してください。
(3)デモ行動や集会等,人が多数集まっている場所,また,軍関係施設等へは近づかないでください。また,テロの標的となりやすい場所(政府・公共交通機関・観光施設・ショッピングモールや市場等不特定多数が集まる場所)を訪れる場合には,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら,速やかにその場を離れるなど安全確保に十分注意してください。
(4)スリ・ひったくり等の一般犯罪が頻発していますので,注意してください。(注:現地大使館で緊急旅券及び帰国の為の渡航書について発給可能となる時期は現時点で不明(必要機材の到着時期等不明))
(5)宗教,民族的な話題等,マケドニア系,アルバニア系両住民間の対立を刺激するような話題は避けてください。
(6)民族間の衝突事件や隣国との問題等についてはマケドニア国内において必ずしも迅速・中立に報道されない傾向があるので,在マケドニア日本国大使館ホームページに加えて,外国通信社等の情報もあわせて確認するようご留意ください。
また,隣国のコソボ,セルビア及びアルバニアにも,それぞれ危険情報が発出されていますので御留意ください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902, 2903
(外務関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在マケドニア旧ユーゴスラビア共和国日本国大使館(1月現在仮事務所)
住所:Bul. Partizanski odredi 15A, 1000 Skopje, Macedonia
電話: (02)3118-063
国外からは(国番号389 )2-3118-063