新型コロナウイルス規制措置の緩和

3月4日、ベッテル首相とレナート保健相は、新型コロナウイルス規制措置の緩和について、記者会見を実施しました。概要は以下のとおりです。

●Covid Check制度の縮小:職場やレジャーにおけるCovid Check制度の廃止。ただし、病院及び高齢者・介護施設等では、訪問者に対して引き続き「3G」が適用される。

●公共交通機関や病院、高齢者・介護施設におけるマスク着用義務の継続。

●感染者の隔離及び検疫については、現行措置の継続。

●集会や学校、店舗におけるマスク着用義務の廃止。

●イベントへの制限撤廃。

●ワクチン接種義務に関する法案は、まもなく完成する。

1 ベッテル首相の発言

(1)パンデミックに関して、当国におけるワクチン接種率は高く、ポジティブな傾向にある。感染者数は多いが、病院への入院者数は大きく増加していない。よって、今後は厳格な規制措置ではなく、柔軟な措置をとることの利点が大きい。新型コロナウイルス・タスクフォースも、今後は、感染が減少すると予測している。したがって当国政府は、殆どの規制措置を解除することを決定した。

(2)変更となる規制措置

ア Covid Check制度の縮小:職場やレジャーにおけるCovid Check制度の廃止。ただし、病院及び高齢者・介護施設等では、訪問者に対して引き続き「3G」が適用。

イ 公共交通機関や病院、高齢者・介護施設におけるマスク着用義務の継続。

ウ 感染者の隔離及び検疫に関する現行措置の継続。

エ 集会や学校、店舗におけるマスク着用義務の廃止。

オ イベントにおける規制撤廃

(3)政府は、国民の一人一人の責任感に期待している。自由を国民の手に返す必要があるが、パンデミックが収束した訳ではない。そのため、50歳以上の人々及び医療部門に対するワクチン接種義務に関する議論は、引き続き継続される。ワクチン接種義務に関する法案はまもなく完成する。当国政府は、今後、より危険性の高い変異株が出現する可能性を引き続き警戒しており、将来起こりうるシナリオのモデル化及び予測に基づくワクチン接種義務の必要性について、専門家の意見を聞く予定である。今回の規制緩和に関する新型コロナ法案は、3月7日の週、国民議会に提出される。過去2年間のパンデミックの状況に関して、継続的な連帯が必要である。

2 レナート保健相の発言

(1)パンデミックは収束しておらず、今後何が起こるか不明である。秋以降の感染拡大の可能性に備える必要もある。しかし、現在の状況は良好であるため、複数の措置を解除し、一定の正常化に向けて歩を進めることができる。オミクロン株によって、感染者数は必ずしも入院者数の増加に直結しないことが判明した。感染者の重症度も低下している。今までの衛生対策は、新型コロナ感染による医療体制の負担を軽減する目的があったが、現在では、他の感染症と同様に共存することが可能である。

(2)ただし、脆弱な人々との接触や公共交通機関等における衛生対策は引き続き実施する予定である。マスクの着用やソーシャル・ディスタンスも引き続き継続され、保健省は周知キャンペーンを開始する予定である。感染率がまだ高いため、症状が出た場合は、引き続き検査を受け、隔離する義務がある。学校におけるマスク着用義務が解除され、学校における検査も、クラスで感染者が発生した場合を除き、頻度を減らす。ワクチン接種率を高水準で維持することが重要であり、引き続きワクチン接種計画は継続される。

3 質疑応答

(1)記者:店舗や企業では、マスク着用を課すことができるか。

レナート保健相:事業者が、職員や客を保護するための予防策として衛生的な措置を課すことは自由である。イベントの主催者は、さらに衛生上の制限を課すことが可能だが、制限を導入する義務はない。

(2)記者:新型コロナウイルスによる死者が千人に近づく中で、毎日の死者に慣れすぎてはいないか。新型コロナウイルスをインフルエンザと同様に扱った場合、死者が増加するのか。死者数を減らすために何ができるのか。

レナート保健相:もちろん、死者を軽視していないし、毎日、一番初めに確認する数字である。現在、新型コロナウイルスで亡くなるのは、主に脆弱な人々である。そのため、脆弱な人々はマスク等を着用し、身を守り続ける必要がある。

ベッテル首相:もちろん、秋に何が起こりうるかわからない。ワクチン未接種の若い人たちも亡くなっている。

レナート保健相:ワクチン接種のような予防策もあれば、薬物療法のような治療策もある。

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