フィジー国内での新型コロナウイルスの市中感染例に関する続報120

 8月11日、フォン保険・医療サービス省次官は会見を行うとともに、フィジー保健・医療サービス省は新たに568件の新規感染例を確認したと発表しました。ポイントは以下のとおりです。邦人の皆様におかれましては、フィジー政府の推奨する感染予防策の実施を徹底すると共に、新たな制限等の発表にご注意ください。

 邦人が多く在留する西部地区で新規感染者が急増しており、フィジー国内の医療体制もひっ迫しております。在留邦人の皆様におかれましては、健康状態、年齢、基礎疾患の有無、海外旅行保険の保障内容、ワクチン接種、フィジーの医療体制、帰国便の状況等を勘案の上、対応を検討願います。

保健次官声明:

https://www.fiji.gov.fj/Media-Centre/Speeches/English/STATEMENT-BY-THE-PERMANENT-SECRETARY-FOR-HEAL-(25)

保健省発表:

https://www.fiji.gov.fj/Media-Centre/Speeches/English/COVID-19-UPDATE-FROM-MoHMS-110821

COVID-19無料電話ヘルプライン:158

1 保健次官声明

(1)新たに568件の新規感染例が確認されました。日々報告される新規感染例の大幅な減少は喜ばしいニュースではなく、新規感染例の実際の減少と誤解すべきではありません。過去数週間に渡り、検査施設と医療サービスのひっ迫に対処するため、COVID-19検査要領を見直す必要がありました。これには検査対象を限定することも含まれています。これらの変化は毎日の新規感染者数に影響を与えることが予想されます。

(2)13件のCOVID-19による死亡が確認されました。これらの内3名は死亡する前に2回目のワクチンを接種していましたが、内2名は2回目の接種を受ける前に感染し、他1名は2回目の投与から2週間以内に死亡しました。ウイルスから完全に保護されるためには2回の接種を完了し、2週間経過する必要があります。

(3)感染予防にはワクチン接種だけでなく、マスクの着用、手洗い等、変異株に対しても効果的である公衆衛生対策を引き続き適用する必要があります。手指消毒を頻繁に行い、他人とのソーシャルディスタンスを保つようにしてください。

(4)西部での感染例の増加とワクチン接種率の増加に伴い、現在、封じ込め地域の境界の目的と有用性を全面的に見直しています。この封じ込め地域の見直しは、市民に提供されるワクチンの数に加えて、特定の場所でのワクチン接種率の増加次第です。封じ込め地域の境界が解除されると、特にスバやラウトカへ通勤する人々の立ち寄り場所であるコーラルコーストハイウェイ沿いの場所など、交通量の増加が予想されるコミュニティがあることを政府は認識しています。境界を解除することを検討する前に、これら地域のワクチン接種率を確認します。夜間外出禁止令の改定も検討中ですが、ワクチン接種率によって決定されます。これら見直しの具体的な日付は決定されていません。

(5)WHOは、デルタ変異株を最も感染力の高い変異株としています。同変異株は通常の風邪やインフルエンザよりも高い感染力を持ちます。人類がこれまでに遭遇した最も感染力の強い呼吸器系のウイルスの一つとも言えます。

 ワクチン接種を2回受けた人の中にもこの変異株に感染する人はいますが、ワクチンは重症化、入院及び死亡といったリスクを軽減する上で高い効果を発揮します。アストラゼネカ製ワクチンは、1回接種した場合には71%、2回接種した場合には92%、重症化や入院を防ぎます。

 例えば、ワクチン接種率の高い英国では、デルタ株による感染例が急増していますが、日々の入院数や死亡数は以前のCOVID-19の感染拡大と比較した場合少ないことがわかります。米国でも同様なことが起こっています。

(6)保健省は最も脆弱なグループ(60歳以上の人、妊婦、併存疾患のある人、その他の脆弱なグループ)への可能な限り迅速なワクチン接種を優先しています。これらカテゴリに該当する人は、すぐにワクチン接種を受けるように手配することをお勧めします。

(7)ラミ−ナウソリ封じ込め地域にて2021年7月27日より前に自宅隔離しており、COVID-19の症状がない場合は、8月11日より隔離期間を終了できます。まだCOVID-19の症状がある場合は、最寄りのスクリーニングクリニック又は医療施設にて評価とアドバイスを受けてください。さらなるアドバイスが必要な場合は158に電話することもできます。

(8)ラミ−ナウソリ封じ込め地域外の人または家族の誰かがインフルエンザのような重度の症状がある場合は165に電話してください。

(9)世界中でワクチンの安全性に関するデータが確認されており、現在の対象者へのワクチン接種が完了した後に、12歳以上のへの接種推奨について決定する予定です。

2 保健省発表

(1)感染例は、西部地区で262件、また中部地区で306件、確認されています。感染者が増加している地域の内訳は、保健省のCOVID-19ダッシュボード及びフィジー政府のFacebookにて公開されます。

COVID-19ダッシュボード:http://bit.ly/3vE2ZBb

(2)新たに西部地区7件、中部地区6件の計13件の死亡が確認されました。死亡した感染者は25歳から88歳の男女であり、9名がワクチン未接種、1名が2度目のワクチンを未接種、3名が2度接種したものの、感染時には接種後2週間を経過していませんでした。

 さらに6名のCOVID-19陽性患者が死亡しました(COVID-19以外による死亡例と分類)。

(3)現在300名の患者が入院しています。その内、70名がラウトカ病院、68名がFEMAT野外病院、162名がCWM病院、セント・ジャイルズ及びマコイに収容されています。62名は重症、12名は危険な状態です。

(4)フィジー国内感染者数等累計

 総感染者数:38,414件(内本年4月から:38,344件)

 現在の陽性者数:24,299件(中部地区:18,566件、西部地区:5,733件)

 回復者数:13,598件(前日比664件増)

 死者数:340件(内、本年4月から:338件)

 COVID-19以外による陽性者死者数:177件

(5)8月9日の時点で523,285人(接種対象の89.2%)が初回のワクチン接種を受け、196,873人(接種対象の33.6%)が2回目の接種を完了しています。

(6)重度のCOVID-19症状を発症する可能性のある高リスク者のみを検査対象とする7月21日に発表されたスバ-ナウソリ地域での検査方針の変更から来る影響により、同地区での日々の新規感染例の件数が減少しています。この減少は、同地域における感染拡大が収束していることを意味しません。同地域内での検査方針変更前の検査陽性率は40〜50%であり、現在でも全国平均を上回る高い値を示しています。これは同地域で高いレベルのコミュニティ感染が続いていることを示しています。

 西部地区では、7日間平均の千人あたりの検査数は一日3.8から4件と一貫して高い検査水準を維持しています。新規感染例が増加しており、コミュニティ感染が広範に広がっています。同様に重症例や死亡例も増加しています。

(7)重度のCOVID-19感染者が自宅で死亡したり、病状が進行してから医療施設を受診しています。重度のCOVID-19は医療上の緊急事態であり、適切な治療の遅れは、回復の機会を減少させることとなります。COVID-19の深刻な症状には次のものがあります。これらの症状のいずれかが見られた場合には、すぐに最寄りの医療施設に受診してください。医療施設に行けない場合は165に電話してください。

・呼吸困難

・胸部の持続的な痛み、または圧迫感

・数日続く激しい頭痛

・新たな錯乱(new confusion)、目覚めまたは目が覚めた状態を保つことが困難となる(inability to wake or stay awake)

・青白い、灰色の、または青色の、皮膚、唇または爪床(爪の内側の皮膚部)

(8)スバ-ナウソリ地域で重度のCOVID-19患者を受け入れる特別な施設を設置しています。同地域内の住人で上記の重度のCOVID-19の症状が見られた場合は、早急に指定の医療施設にて受診してください。西部地区において重度のCOVID-19の症状がある場合は最寄りの医療施設に受診してください。医療施設に行けない場合は165番に電話してください。

・CWM病院

・FEMAT病院、Vodafone Arena

 ナウソリ在住で重度の症状が見られる方は以下の施設にて受診してください。

・Nausori Health Centre

・Wainibokasi病院

※過去の領事メールは以下より確認できます。

https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0679

※ このメールは、在留届にて届けられたメールアドレス、「たびレジ」に登録されたメールアドレス登録者に自動的に配信されております。周りの方で、本メールを受け取られていない日本人の方がいましたら、在留邦人(3ヶ月以上ご滞在)の方は「在留届」に、短期滞在の方は「たびレジ」にご登録いただくよう、ご紹介ください。

(在留届)

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html

(たびレジ(変更及び解除含む))

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

※「在留届」の変更及び、「帰国届」の提出は以下のURLから手続きをお願いいたします。

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/residencereport/login

在フィジー日本国大使館(領事・警備班)

住 所:(G.P.O. Box 13045)Level 2, BSP Life Centre, Thomson Street, Suva, Fiji

電 話:(679)330-4633(開館時間(8:30〜16:30)以外は外部オペレータによる対応)

メール: ryoji.fiji@fj.mofa.go.jp

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