大使館からのお知らせ(感染防止策の徹底と感染時の対応)

●モスクワにおいては、6月中旬以降の急速な感染拡大を受けて各種対策がとられていますが、医療施設の逼迫の度合いが増してきているようです。

●在留邦人の皆様におかれましては、まずは感染しないように出来る限りの対策をとるよう、ご自身とご家族、そして職場の感染防止策のさらなる徹底につとめてください。また、感染判明後の対応についても予め検討し、対策をとることをお勧めします。

1.6月中旬以降、モスクワにおいて新型コロナウイルスの急速な感染拡大が起こっており、関連報道も頻繁になされています。現在、ロシアで新型コロナウイルス感染の主流となりつつある変異株デルタ型は非常に感染力が強く、かつ悪化する速度も速いと見られます。また、感染された在留邦人の方から当館にご相談いただいた中には、高熱が続き、息苦しさを訴えてもなかなか入院させてもらえないとのケースが散見されるようになってきており、モスクワにおける医療施設の逼迫度合いが増してきていることがうかがえます。現時点では、モスクワにおける感染者数がピークをいつ迎えるかは未だ不透明な状況です。また、市内の医療体制も急ピッチで整備が進められているようではありますが、引き続き油断できない状況です。

2.ついては、在留邦人の皆様におかれましては、まずは感染しないようにできる限りの対策をとるように、改めてご注意下さい。また、従来からの感染対策をより一層徹底していただくと共に、次の予防策についても予め検討し、対策を取ることをお勧めします。

(1)感染防止策

(ア)感染拡大防止策

モスクワ市が従来から広報している防止策に加え、最近導入されたレストラン利用時等のQRコード導入や、職場におけるリモートワークなどの感染防止策についても、皆様の安全確保の一環として関係者の間で周知徹底し、市内の医療施設の逼迫の度合いが増してきているようであることを十分に踏まえ、感染するリスクをなるべく減らすように対策をとって下さい。ワクチン接種済みの在留邦人の方が感染した例も出ており、基本的な感染防止策が重要であることは引き続き変わりません。

 また、感染拡大の傾向はロシアの各地方においても顕著です。地方への出張や観光地への旅行などの際には、現地の感染状況、医療事情や、訪問先・観光先の混雑状況など、感染リスクを十分に見極めた上で行動するようお気を付け下さい。

(イ)ワクチン接種

ワクチン接種についてご検討ください。6月25日の領事メールでお伝えしたとおり、日本に一時帰国する方を対象に8月1日から来年1月上旬まで羽田空港および成田空港においてワクチン接種が行われます。接種を受ける日に12歳以上である方が対象であり、予約方法等については決まり次第、外務省海外安全ホームページのサイトに公表される予定です。

 https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/vaccine.html

日本政府は、日本で承認された新型コロナワクチンの接種について、国民の皆さまに受けていただくようお勧めしていますが、接種を受けることは強制ではありません。予防接種を受ける方には、予防接種による感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について理解した上で、自らの意思で接種を受けていただいています。詳細は次の厚生労働省サイトの「接種を受ける際の同意」の項目をご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html

モスクワにおいては従来から私立病院のGMSが外国人に有料で接種していますが、公的医療機関における外国人の接種も近日中に開始されるとの報道もあり、詳細判明次第領事メールでお知らせします。この接種についても、感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について理解した上で、自らの意思で行ってください。

(2)感染が判明した場合の対応、事前準備

新型コロナウイルスに感染した場合、モスクワの衛生当局が医師を感染者宅に派遣し、この医師が薬の処方や隔離期間の説明、更には必要に応じて公立感染症病院への入院等を斡旋することになっていますが、最近はなかなか手が回らない状況になっている模様です。ついては、感染が判明した場合には次の対応をとってください。

(ア)海外旅行保険会社への連絡

従来から、日本外務省も当館も海外に滞在する邦人旅行者や在留邦人の皆様には海外旅行保険に加入するようお勧めしていますが、新型コロナウイルスに感染した場合には、それが判明した時点で各自が契約されている海外旅行保険会社に連絡を行うことをお勧めします。その際に、EMCやGMS等の私立病院医師の往診を依頼すべきか、また、悪化したがなかなか入院ができない状況となった際に日本等への国際緊急搬送が可能かも含めて保険会社の担当者にご確認ください。国際緊急搬送の手配にはどうしても数日を要しますので、早めに相談することをお勧めします。

(イ)入院の際の注意点

モスクワにおいて入院する場合には基本的に公立の感染症病院になりますが、多くの症例を扱っていて経験が蓄積されていると見られますので、まずは医師の指示に従ってください。ただし、医師の指示を踏まえてどのような対応をとるかを御家族や会社の方などと相談しようとしても、入院した後の面会等はできませんので、連絡手段を確保するために携帯電話や充電器などの携行にご留意ください。

(参考)7月7日にロシア政府が発表したモスクワ市内における新規感染者数は5,621人であり、6月中旬の急増以降も依然として高い水準で推移しています。

ロシア政府コロナ対策HP https://стопкоронавирус.рф

【問い合わせ先】

在ロシア日本国大使館領事部

電 話:(495)229−2520

FAX:(495)229−2598

メール:ryojijp@mw.mofa.go.jp   

HP:http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/index.html