新型コロナウイルス対策(公衆衛生省記者会見ポイント:9日)

ベルギーにお住まいの皆様、及びたびレジ登録者の皆様へ

本日11時、公衆衛生省による記者会見が行われましたので、主なポイントを以下のとおり御案内いたします。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省による記者会見動画)

https://www.info-coronavirus.be/en/live-pressconferences/

【冒頭】

●(新規感染者数に関し)ここ数か月の停滞した状態を抜け出すのが近いとは思われない。指数関数的増加や明らかな第3波はないが、大幅な減少も見られない。

●新規感染者数と入院者数は再び安定しているが、先週よりは高いレベルである。措置を遵守するとの我々の決意が成果をもたらしている。ワクチン接種の助けにより、この疫病に間もなく打ち勝つであろう。しかし、安心とともに打ち勝つためには、まだもう少しの辛抱が必要である。

【新規感染者】

●ここ7日間の1日当たり平均感染者数は2,336名で、前週と比較して僅かに3%減。フランダース地域及びワロン地域では4%減であり、ブリュッセル首都圏地域では3%増と僅かに増加しているが安定に向かっている。州別では、エノー州が1%増、リンブルフ州は10%、ナミュール州は18%増となっている。

●年齢層に関しては、殆どの層で減少している点が観察される。少し目立った増加がみられるのは10歳未満の子どもの層のみであり、10%増となっている。

【新規入院者】

●新規入院者数に関して、ここ7日間での1日当たり平均人数は147名、前週と比較して1%減とゼロに近いが、最近経験した増加の後では(減少に転じたことは)重要な点である。現在、入院者数は1日平均150名前後で推移している。全体として、協調委員会より4〜5月に提案・予定されている措置の緩和は、ワクチン接種が広範にわたって行われる限りにおいて安全に実施され得る。

●現在、病床率は僅かに上昇している。週末後の影響もある。入院者総数は1,998名であり、前週と比較して3%増。集中治療患者数は440名で前週と比較して7%増となっている。

【死亡者】

●死亡者数の減少が2週間弱続いた後、死亡者数は僅かに増加している。これは、新規感染者数と入院者数がここ数週間で再び増加した後では、残念ながら不可避であった。1日当たり平均26名で、前週と比較して12%増となっている。繰り返しになるが、老人ホーム・ケアセンターでは死亡者数は減少し続けており、36%減となっていることを強調したい。このことは、死亡者数の増加が、老人ホーム・ケアセンター外での死亡と関連していることを意味している。つまり、主にワクチンを接種していない高齢者の死亡と関連している。ワクチン接種キャンペーンの効果は、今後数週間から数か月にかけて非常に大きなものとなるだろう。

【65歳以上の人へのワクチン接種】

●2月末以降、ベルギーでは、コロナ関連の死亡が、老人ホーム・ケアセンターに入居していない65歳以上の人に集中している。2月末以前はそうではなかった。

●ワロン地域及びブリュッセル首都圏地域では、年始以降そのような状況がみられたが、フランダース地域ではそうではなかった。(フランダースを除き、)第2波以後、本年の年初から第7、8週目となる2月末まで、老人ホーム・ケアセンター外の(入居者でない)65歳以上の死亡者数カーブは、入居者の死亡者数カーブを超えている。それゆえ、65歳以上の人の十分な防護を直ちに保証しなければならず、ワクチン接種のみが直ちに我々の助けとなる。

●ワクチン接種タスクフォースは上級保健評議会が行った勧告における最近の変更を受け入れたが、同変更により、イングランド及びスコットランドにおける70歳以上、80歳以上の人々の間での効果を考慮し、アストラゼネカ製のワクチンを、全ての年齢層の人、及び基礎疾患を持つ全ての人に投与することが現在可能となっている。

非複製型ウイルスベクターをプラットフォームとするこのワクチンは、1回の投与が、mRNAに基づくファイザー製のワクチンと、入院者数の面から同じ効能があることを示している。入院者数は、深刻なウイルス感染に関して信頼性の高い指標である。

●現在、ベルギーには、ウイルス対策に有効な3つのワクチン、すなわちファイザー製、モデルナ製、アストラゼネカ製のワクチンが存在する。間もなく、1か月から1か月半以内に、4つ目のジョンソン&ジョンソン製のワクチンが加わると期待している。

●英国で見られたワクチン接種の効果を考慮すると、数週間後には、老人ホームに入居していない65歳以上の人の間で、目に見える効果が期待されるであろう。

【ワクチン接種の効果を疑う人、接種を怖がる人へのメッセージ】

●これらのワクチンは効能があるのみでなく安全であることが判明している。コロナ症状の複雑化と入院を回避することが可能になる。確かに、不快な反応が出る可能性はあり、局所的に出ることや体全体に出ることもある。例えば筋肉の痛み、頭痛、発熱の形で、ワクチン接種後12〜24時間の間に反応が現れ、1〜2日、最長で3日続く。これらの反応は、極めて多くの場合で軽く、一時的なものである。

●我々には、過去50年で約10種類のワクチン接種を実施した経験があり、我々は、副作用が接種後数日から稀に数週間後に現れるが、一定期間が経った6週間後に実質上現れることはないことを承知している。

●現在、この分野では大きな後れを取っている。というのも、現在、3月初旬の時点で、世界中で3億人以上がコロナのワクチンを接種しているが、ワクチンは多種にわたり、我々が承知しているワクチンのみでなく、他のワクチンも用いられており、再び副作用を発見しているためである。しかし、必ずしも、症状が重かったり深刻な結果をもたらす新たな副作用という訳ではない。

●これらの(短期の)副作用の症状は、この1年、ウイルスが我々にもたらしてきたすべての症例とは対照をなすものである。コロナは健康な若い人も、重症化しなかったとしても、長期的には発症し得る。これはしばしばLong Covidと呼ばれる。仮に若く健康だったとしても、このLong Covidは少なくとも(感染者の)10%において、重症でなかったとしても発症し得る。この感染者は入院することもあり得、(感染者の)6〜7%とされる。そして死亡するのは約1%、高齢者の間では数十パーセントとされる。多くの人にとって、感染しても無症状または症状はほとんどない。多くの人にとって、長引く形での症状はないが、いつか症状が出る可能性はある。

●今後数週間から数か月以内にワクチン接種を受けない人は、おそらく感染するであろう。ウイルスが突然姿を消すことはなく、数か月ないし数年にわたりおそらく変異しながら伝染し続ける。

●ワクチン接種の副作用を避けたいのならば、一般的な副作用については、禁忌の場合を除き、パラセタモール(注:アセトアミノフェン)を躊躇せずに摂取してほしい。これは、副作用を抑えるために、ワクチン接種に影響することなく、一般的にいって最も適した薬である。また、検査もされている。それゆえ、必要な場合や、(副作用の)心配がある場合は、ワクチン接種の前に摂取し、仮に接種前に摂取していなければ、全ての人に出ない副作用が出た際に、刺激、アレルギー反応、倦怠感、頭痛、発熱等の副作用が出たらすぐに、躊躇せずに摂取してほしい。

【ワクチン接種キャンペーン】(この部分のみSabine Stordeurワクチン接種タスクフォース担当)

●今週、ワクチン接種キャンペーンのフェーズ1bが開始し、ワクチン接種センターで65歳以上の人へのワクチン接種を行っている。我々は重要な段階を越え、現時点で、ベルギーでワクチン100万回分が投与された。現在までに、約65万人がワクチン接種を行った。

●この新たなフェーズに入ることにより、対コロナの最適な防護の利益を受ける人の数を増大させることに貢献するはずである。ここで、老人ホームの職員及び入居者、医療従事者のワクチン接種に関する、最初の情報をご紹介することが有用である。ワクチン2回目の接種から1週間後に検査で陽性と判明した者の割合は、0.13であった。これは、ファイザー製ワクチンを2回接種した28万人のうち僅か360ケースのみであったことを示す。

また、モデルナ製のワクチンを2回接種した人、及びアストラゼネカ製の1回目のワクチンを接種した人も同様に低い割合であったことが報告されている。これは1つには、臨床試験の際に既に計測されていた通り、ワクチンの効能が非常に高いこと、また、特に、市民が置かれた実際の生活環境においても機能することを確認するものである。

●これらの結果は数値データでしかないということではなく、我々が重視する一連の改善(すなわち、通常の活動の再開、親しい人との再会、恐怖を抱えて生活せずに済むようになること)の前提条件である。これらの数値は、正常な生活へ戻ることが可能であるのみならず、それが明日にでももたらされることを証明するものである。

●また、ワクチン接種は国全体で高齢者を対象に開始しているが、あなたの父母や祖父母に対し、現在優先となっている(ワクチン接種)招請に前向きに応えるよう奨励し手助けをしてほしい。招請は郵送、または当局が把握していれば電子メールやSMSで送付される。

居住地がどこにあるかにより、異なる連邦構成体(ワロン地域、フランダース地域、ブリュッセル首都圏地域、ドイツ語圏共同体)のロゴが示されている。この招請状は個人宛であり、第3者への譲渡は不可。氏名、16文字からなるワクチン接種コードとあなたの住所が示されている。招請状とともに、場所、スケジュール、連絡先の電話番号を含む全ての必要な情報が送付される。高齢者は、ワクチン接種の恩恵を受けることを心待ちにしており、ワクチン接種センター設置のお陰で、3月初めに本フェーズを開始できたことを嬉しく思う。

【その他】

●次回の記者会見は3/12(金)11時予定。

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■■ベルギー国立公衆衛生研究所では,新型コロナウイルスに関する感染者数等の情報を公表しています(毎日午前4時に更新)

https://www.be.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_200923-1.html

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【お問い合わせ先】

在ベルギー日本国大使館

住所:Rue Van Maerlant 1, 1040 Bruxelles, Belgique

電話:(02) 513-2340, 500-0580(領事部)

Fax :(02) 513-4633

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