カステックス首相他による記者会見(3月4日)

3月4日夜、カステックス首相及びヴェラン連帯・保健大臣が記者会見を行い、新型コロナウイルス対策の現状及び新たな措置等について説明を行ったところ、概要を以下のとおりお知らせします。

1 カステックス首相の発言

(1)感染状況全般

●全感染者の約60%を占める英国の変異株の拡大により、感染状況は引き続き悪化。

●感染拡大のスピードは想定よりも遅く、感染者数の急激な増加は起きていない(一日あたりの感染者数は直近7日間で1.4%増)。

●高齢者の感染者数は減少傾向(80歳以上の患者数は直近2週間で17.5%減)。ワクチン優先接種の効果と思われる。

●病院の状況は引き続き逼迫。3月3日時点の入院者は25,156人(前週から500人減少)。蘇生病床の患者は3,647人(前週から200人増)。

(2)地域ごとの状況・新たな措置

●先週、ニースとダンケルクにおいて週末の外出禁止措置を決定し、20県で警戒を強化した。当該20県のうち、ブーシュ=デュ=ローヌ県とモーゼル県を除き感染が拡大し、ほとんどの県で10万人あたりの感染者数が250人を上回り、アルプ=マリティム県とパ=ド=カレー県では400人を超えた(イル=ド=フランスは342人)。

●新たにオート=アルプ県、エーヌ県、オーブ県を警戒強化県に追加(計23県)。

●当該23県において、以下の措置を実施(6日(土)0時適用開始)。

・パ=ド=カレー県において週末の外出禁止措置を実施(6日(土)8:00から7日(日)18:00まで)

・パ=ド=カレー県において5000平方メートル以上、それ以外の県において10,000平方メートル以上の大型商業施設(食料品関連を除く)を閉鎖。

・全ての都市部でのマスクの着用義務付け(まだ義務化されていない場合)

・知事は、週末の人の集まる場所の立入禁止・制限や、衛生上のリスクがある場合、公共空間でのデモを禁止可能

●県を超えた感染拡大を防ぐため、当該23県の住民は可能な限り県・地域外に移動しないことを推奨。

●感染状況の悪化度合いが低い地域においても、状況は脆弱であり、現時点で地域ごとの制限の緩和は不可能。

(3)ワクチン

●今日までに320万人がワクチン接種を受けた(うち180万人は2回目接種済)。

●要介護高齢者施設(EPHAD居住者)の80%以上は1回目のワクチン接種を受け、60%は2回目接種済。施設職員に対するワクチン接種も加速する必要あり。

●以下の2点により、ワクチン接種を加速させる。

・供給の改善:1〜2月には700万回分のワクチンが供給された。3〜4月には、2200万回分のワクチンが供給見込み。

・高等保健機構(HAS)の勧告に基づき、アストラゼネカ社製ワクチンの65歳以上の人々、高リスクの基礎疾患を有する人々への接種が可能に。英国での実績等によれば、同社製ワクチンの当該カテゴリの人々への接種についての当初の疑義はもはや存在しない。

●ワクチンの供給が予定通りに行われれば、4月中旬までに少なくとも1,000万人(脆弱な人全員)、5月中旬までに2,000万人(50歳以上のほぼ全員)、夏までに3,000万人(18歳以上の3分の2)にワクチンの接種が可能。

●年齢別のワクチン接種可能状況を以下のとおり再確認。

・75歳以上は、引き続き、予約の上、ワクチン接種センターで接種可能。75歳以上の28%が1回目を接種済。

・50歳以上で併存疾患を有する等、高い重症化リスクを有する者は、かかりつけ医による接種を推奨。3月15日以降、薬局での接種も可能に(来週以降、手順の詳細を公表予定)。4月中旬以降、50歳以上で併存疾患を有しない人も対象に。

・50歳未満で極めて高い重症化リスクを有する者は、引き続き接種が可能。

・医療関係者等も引き続き接種が可能。

●警戒強化県に対するワクチン供給を強化。今夜にも13万5000回分のワクチンを輸送(うち10,000回分がパ=ド=カレー県)。

(4)その他

●社会的接触を極力減らすことを推奨(家族での食事等の際に6人以上で着席しない)。

●完全な外出禁止措置は最後の手段。気候が温暖になることやワクチン接種の進展による状況改善を期待。

2 ヴェラン保健大臣の発言

●ワクチン接種の加速は始まっており、今日だけで20万回以上の接種を実施(うち6万回がアストラゼネカ社製ワクチン)。

●今週末には、接種センターを最大限オープンし、臨時の接種センターも開設する。病院にも接種加速を指示。

●先週以降、80万回分以上のワクチンが薬局を通して一般医に配布された。来週も75万回分のワクチンを追加配布予定。

●地域保健局に各地域における迅速な情報周知を依頼したのでこれらも参照してほしい。

●症状が出た場合、感染の疑いがある場合、陽性者と接触した場合は、迅速な検査を強く推奨。毎週200万件以上の検査を無料で実施している。先週以降、学校で唾液検査を導入(今後、保育園、保健施設等でも導入予定)。

●陽性者・接触者の自己隔離も重要。陽性者の自己隔離期間は10日間、接触者は7日間。病気休暇取得簡素化を含め、様々なフォローを実施。職場や家庭内でも感染の疑いがある場合は検査結果を待たずに速やかに自己隔離し、早急に検査すべき。

●医療関係者のワクチン接種率が不十分であり、強く接種を呼びかける。

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