（今回は，全国での感染拡大の状況及び関連のＷＨＯの当地代表の発言等についてのみ，取り急ぎお伝えします。）
１．ルーマニア国内の感染の状況
（１）１０月２２日１３時時点での内務省傘下の戦略コミュニケーション・グループの発表によれば，ルーマニア国内での新型コロナウイルス感染者数は，累積１９６，００４名，前日同時刻からの増加４，９０２名。死亡者数は，合計６，１６３名，増加９８名です。また，集中治療を受けている患者が７７８名です。治癒した者の数は，累積１４１，０８９名。検査は，３４，４６６件（累計約２９６万件）が行われました。
前回のこのお伝え以降の二日間（１０月２０日１３時から２２日同時刻まで）での増加は，感染者が９，７５０名，死亡者は１６７名となっています。
本日の発表では，新規感染者数，死亡者数，集中治療の患者数が，いずれもこれまで最多となり，かつ大幅な増大を示しています。
特に，新規感染者数は，昨２１日に４，８４８人となってそれ以前の最大（先週後半）を８００人超上回り，前日（２０日）との比較では１，５００人近い急激な増加となりました。本日（２２日）はそれをさらに上回って，５，０００人に迫る数字になっています。
後述のＷＨＯのルーマニア駐在代表の発言にもあるように，医療体制の逼迫も懸念されます。
ぜひ最大限の注意を継続いただきますようにお願いします。
以上の統計は，ルーマニア保健省国立公衆衛生研究所の以下のウェブサイトから最新情報が確認できます。
https://instnsp.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/5eced796595b4ee585bcdba03e30c127
（２）また，各地方での感染状況については，直近１４日間の１，０００人あたりの新規感染者数の割合が３人を越えた自治体は，現時点ではブカレスト市，クルージュナポカ市，アルバ県となっています。また，その他の地方でも感染が拡大傾向にあります。
３人を越えた地域での規制強化の実施決定には各当該自治体の関与も必要ですが，講じられる措置の内容は，関係の政府決定等の下で概ね同様です。
（ブカレスト市等と同様に，）屋内外の公共の場所でのマスク着用，映画館等の閉鎖，レストランの屋内営業禁止，学校のリモート授業などが行われることとなりますので，それぞれ，居住地や訪問先の感染，規制の状況を確認するとともに，感染，違反の双方とも生じないように御留意下さい。
（３）１０月２２日時点での，欧州内での直近二週間の各国比較において，ルーマニアは，人口１０万人当たりの新規感染者数で第１５位（２５０．０人），また死亡者数で第２位（４．４人）にあります。
ルーマニアでも感染拡大が進んでいますが，深刻な状況にある国が他にも多くあることにも御留意下さい。同じ時点でルーマニアよりも大きな感染拡大状況にある国は，以下のとおりです。
新規感染者数：チェコ１，０６６．３人，ベルギー９３２．９人，
オランダ５９６．１人，フランス４５３．５人，スロベニア４２５．７人，
ルクセンブルグ４１５．７人，英国３６７．５人，スペイン３６０．９人，
マルタ３２０．９人，アイスランド２９６．４人，アイルランド２８２．２人，
ポーランド２５０．９人。
死亡者数：チェコ８．５人，
（以下ルーマニアに続く国）ハンガリー４．２人，スペイン３．８人，
２．ＷＨＯルーマニア駐在代表による注意喚起
２１日，当地駐在のＷＨＯ代表（アレクサンドル・ラフィラ医師）は，メディアに対して，「ルーマニアで今後３日間に１日の新規感染者が５，０００人近くになった場合は，翌週には，新型コロナウイルスの治療に充てられる国内の集中治療用の１，０００病床は限界に近づいてしまう恐れがある。」と発言しています。
深刻に受け止めるべき指摘と考えられます。また実際に，同日（２１日）に続き，２２日も，まさに５，０００人近くの新規感染者が発生しています。
【問い合わせ先】
在ルーマニア日本国大使館領事部
電話：+40-21-319-1890（大使館が閉館している時間は，業務委託先へ転送されます）
メール：consular@bu.mofa.go.jp
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