新型コロナウイルス対策(公衆衛生省記者会見ポイント:20日)

ベルギーにお住まいの皆様、及びたびレジ登録者の皆様へ

本日20日12時より、ベルギー公衆衛生省による記者会見が行われましたところ、主なポイントを以下のとおりご案内いたします。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省による記者会見動画)

https://www.info-coronavirus.be/nl/live-pressconferences/

アントワープ州、リンブルフ州、西フランダース州では他州よりも新規感染数がより増加している一方で、他の州では微増となっている。他方、他の主要指標の数値に関しては望ましいレベルのままであり、(7/18公表の)入院者数は145、7/11-7/17の1日当たり平均入院者数は10名となっている。集中治療室占有率は、コロナ患者用の全収容数の約3%のみと継続して安定。先週の死者1日当たり平均値は1〜2名にとどまっている。

●2週間前と比較すると、状況は好ましくなく、新規感染者数は増加している。状況は劇的ではないが、今こそ当局も我々も行動を起こさなければならない。新規感染者数の増加は主に、異なる地域における感染クラスターに結びついている。それらは主に、構成員の多い家族内や、親戚等を含めた家族内での感染であり、場所がどこであれ、様々なイベントの際に感染が広がったものである。それらが感染増加の起点となっており、各州で感染は局地的であるものの、州全体として感染者数が増加している状況にある。

●ウィルスは消滅しておらず常に存在していることを忘れてはいけない。例えば休暇中も、久々の友人との再開の際も、ウィルスは存在しうる。そのため、我々は自らの行動を最大限考慮しなければならない。家族や友人だからといって、仮にウィルスを保持していたとしてその感染力が弱いということはなく、初対面の他人からと同じように、家族や友人からも感染する。そのため、人との接触を可能な限り制限してほしい。密接な接触が可能なのは週に15名と決められている。休暇先や店など、人混みには注意してほしい。(そのような場では、)話したり、叫んだり、誰かを呼んだりすることでウィルスは拡散し得るため、発話を制限してほしい。

●残念ながら、100名もいるような人の集まりを解散させるため、警察が介入しなければならないことがあった。また、15人を超える多くの人が集まってパーティーをしていたこともあった。皆が既に知っていることではあるが、これらの状況はウィルスの伝染に打って付けである。このような集まりでは通常、人々は大声で騒いだり歌ったりするため、ウィルスを拡散する可能性が高まる。そのような状況は避けてほしい。感染が拡大すれば、我々の自由度は低まる。自由度を維持したいのであれば、感情ではなく理性で判断し、どのような状況でもよく考えて行動しなければならない。自らのみでなく他者のためにも、責任ある振る舞いをしてほしい。

●熱、体中の痛み、強い倦怠感、いつもと異なる頭痛、味覚・臭覚異常等の症状は、コロナ感染の疑いがあると考えるべき症状である。もちろん他の原因も考えられるが、現在の状況下ではコロナ感染を疑うべき。そのような場合、第一のルールは、家に籠もること。病院に受診しに行くのではなく、かかりつけ医にまず電話する。そして、症状の詳細を聞いたかかりつけ医が、隔離方法や検査方法、処方等について指示を出してくれる。重要なのは、伝染を制限することである。その次に重要なのは、接触した人を追跡することであるが、この点については別の機会に述べる。

●コロナは非常に危険であり、感染者が兆候を示す前、最初の兆候が現れる日よりも前に、他者に伝染し得る。それゆえ、直ちに他人から遠のき自己隔離をすることが重要。感染者は、兆候が現れてから3〜5日後ではなく、兆候を示す前のこの時期の方が伝染力は強い。

●残念ながら多くの人が、自分には関係ない、自分は感染しないと考えている。しかし、若者も高齢者も同じであり、特に現在では若者の間での感染者数がより増大しているようである。コロナは、若くて活発な年齢層、すなわち20〜50歳、あるいは0〜20歳、あるいは50〜60歳以上のどの層にも感染し得る。これらの層では、(感染しても)重症化することは稀であるのは事実だが、(感染して症状がなかったとしても、症状のある)感染者と同様、他者を感染させ得るし、また、間接的に感染させた人が、重い症状を示すこともあり得る。

●現在の状況はそれほど深刻ではないが、追加措置をとらずに済むぎりぎりの段階である。そのため、今こそ効果的に行動しなければならない。今であれば、国内の異なる場所で発生した小さな感染の波を抑えることができる。そのためには、皆さんの協力と当局の対応が必要。我々の助言に従ってほしい。

<感染者の追跡について>

●我々は皆、感染者の適切な特定を望んでいる。この適切な特定とは何を意味するかについての見解を述べたい。

まず、迅速性。ある一人の人が感染した場合は直ちに、その周囲で感染した可能性のある人は可能な限り早急に特定され、感染検査、自己隔離、社会から完全に遠ざかるといった、必要な措置が執られなければならない。全ての感染者、及び感染させたかもしれない全ての人は皆、措置の対象とならなければならない。

次に、正確性。関係者(感染者及び感染が疑われる者)に関する情報、例えば電話番号等は正確でなければならない。接触した人を特定することは、感染の鎖を回避するための手段である。コールセンターから連絡を受けた各人は、必要な情報を提供し、助言に従うことが重要。入手した情報は、取り締まり目的で使用することはできず、またされることはない。それは法律で禁止されている。

老人ホーム、学校、企業や、結婚式、青少年キャンプといった、構造的または付随的に多くの人が集う場所での新たな感染クラスターの発見・特定が可能となるよう協力することが重要。

<今後数週間での(短期的)措置>

接触者を特定する担当官は、より迅速に行動する。国立廃疾保険機関(INAMI)は本日、検査ラボ及び病院に対し書面で、感染検査結果を遅滞なく報告するよう慫慂した。現在、これらの報告を受けるのに2日間かかることもあるが、それでは遅すぎる。

コールセンターでの対応の遅れについても、改善される予定。国立公衆衛生機関(Sciensano)はコールセンターに対し、連絡すべき人の情報について、現在は1日1回だが、今後は1日3回送付する。特に危険性の極めて高い人に関しては7/22以降、それ以外の高リスクの人に関しては7/27以降、対応を強化する。

●今週末より、コールセンターから電話があった際に電話に出られなかった人は、自らコールセンターに電話することが可能となる。また、より多くの情報を提供したい場合や、最初の電話の際に名前を伝え忘れた場合なども、自らコールセンターに再度連絡を執ることができるようになる。これらは「インバウンド・コール」と呼ばれる。担当官は、感染者との接触の状況について、より多くの情報を求め得る。

その後、可能な限り早急に、感染クラスターを発見することが非常に重要になる。感染クラスターは、青少年キャンプや結婚式など、多くの人が集った場所で、あるいは、ある一人の感染者が、次々に多くの異なる人と接触をしたことで発生し得る。ケースマネジャーが、それらの感染クラスターの場所の特定をするよう要請を受ける。

イベントを企画・運営する者は、氏名と電話番号を含む参加者リストを準備することが求められる。仮に感染者がイベントに参加していた場合、企画・運営者は、コールセンターが参加者に連絡をとることができるよう、参加者リストを提出することが慫慂される。

なお、ある企業において複数の感染者が出た場合、企業の内外に設置された予防部門に通知される。これは、社会パートナー(労組)から要求されたことである。

●リスク・ゾーンから飛行機、船、列車、バス、車でベルギーに帰還する旅行者は、電子上のフォーマット(Passenger Locater Form:https://dofi.ibz.be/sites/dvzoe/FR/Documents/BELGIUM_PassengerLocatorForm.PDF)に記入しなければならない。同フォーマットへの記入を以て、旅行者は検疫措置の遵守を誓約するとともに、同フォーマットの情報に基づき、簡易感染検査を受けるためのアクティベーション・コードがSMSで送付される。

<短期的措置の後の(長期的)措置>

●8月末にかけて、新たな技術的プラットフォームを立ち上げる予定であり、イベントを中心としたリアルタイムでの作業が可能となる予定(注:詳細は不明)。検査ラボ、一般医、Sciensano、コールセンターにとっても、新たなシステムが求められるため、8月末までの準備時間が必要となる。

●コールセンターが手作業で行う(感染者)追跡を補うものとして、追跡アプリを開発予定。このアプリは、ベルギー国中で全ての住民にとって同一のものとなる予定である。個人情報保護に十分配慮されており、周辺国との(共同での)運用可能性についても考慮されている。この点に関しては、8/15以降の記者会見で触れる予定。

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ベルギー国立公衆衛生研究所では,新型コロナウイルスに関する以下の情報を公表しています(毎日正午に更新)

■感染者数

https://datastudio.google.com/embed/reporting/c14a5cfc-cab7-4812-848c-0369173148ab/page/tpRKB

■入院/退院者数

https://datastudio.google.com/embed/reporting/c14a5cfc-cab7-4812-848c-0369173148ab/page/uTSKB

■死亡者数

https://datastudio.google.com/embed/reporting/c14a5cfc-cab7-4812-848c-0369173148ab/page/QTSKB

■コミューン毎の状況

https://datastudio.google.com/embed/reporting/c14a5cfc-cab7-4812-848c-0369173148ab/page/giyUB

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在ベルギー日本国大使館

住所:Rue Van Maerlant 1, 1040 Bruxelles, Belgique

電話:(02) 513-2340, 500-0580(領事部)

Fax :(02) 513-4633

ホームページ: http://www.be.emb-japan.go.jp/japanese/index.html

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