イツリ州におけるペストの発生

○ イツリ州において、16日までに10名がペストに感染、うち4名が死亡したとの報道があります。

○  感染地域付近には絶対に近寄らず,慎重な行動を心掛けていただきますよう,お願いします。

1 イツリ州Rethy保健区において,少なくとも10名のペスト感染者(腺ペスト8名,敗血症型ペスト2名)が発生し,うち4名が死亡したとの報道があります。最初の感染者は11日に死亡した4歳男児であり,16日までに同家族や葬儀参列者も感染しているとのことです。

 ※ Zambi5名,Bbala3名,Dzavikpa1名,Kpagboma1名。

2 今後,感染地域や感染者数が周辺地域に拡大することが懸念されます。感染地域付近には絶対に近寄らないでください。

3 ペストは,ペスト菌が引き起こす,致死率が高い非常に危険な感染症です。感染したげっ歯類に寄生するノミに咬まれたり,感染した動物やその死体に触れることでヒトへ感染します。ヒトからヒトへの感染は,ペスト菌が患者の肺まで到達して肺ペストを発症した際、患者の咳による飛沫の吸入を通じて起こることが知られています。

 潜伏期間は2−7日で,病態により,腺ペスト,敗血症型ペスト及び肺ペストに分類されます。腺ペストでは局所のリンパ節腫大・壊死に加え、発熱,悪寒,倦怠感,嘔吐及び衰弱を,敗血症型ペストでは血流感染を起こすことにより,ショック,昏睡,手足の壊死及び紫斑が出現します。腺ペスト,敗血症性ペストが適切に治療されない場合や飛沫感染から肺ペストを発症すると,全身状態の悪化や急激な呼吸困難により死に至ります。

治療は,抗菌薬投与と全身管理となりますが,病気の進行が早いため,迅速な診断と治療が必要です。

4 ワクチンは存在しないため,予防のために,ペストの患者(疑い含む)や動物との接触を避け,ノミに咬まれないよう肌の露出をおさえた服装をし,DEET成分を含む忌避剤を使用すること,できるだけ人混みを避け,医療機関を利用する場合はマスクを着用することが重要です。

 ペストに感染しないよう,以上を参考にしつつ,関連情報に十分留意しながら,慎重な行動を心掛けていただきますようお願いします。

(本件担当)

コンゴ民主共和国日本国大使館

領事担当 上島(+243 81 880 5912)

医療担当 浅川(+243 81 880 5582)

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