新型コロナウイルス関連(5月2日)

【ポイント】

クウェート国内における感染状況(累計感染者数:4,619名)

〇日本入国時の検疫状況(最近の帰国者からの情報含む)

【本  文】

1.クウェート国内における感染状況

(1)5月2日現在,クウェート国内の累計感染者数は4,619名(前日比+242)で,これまでに死者33名(前日比+3名),1,703名が回復,2,883名が治療継続中です。

https://twitter.com/kuwait_moh 

(2)4月16日から連日100名を超える感染者が報告されていますが,当局は感染者数が急増している背景について以下の見解を示しています。

・3月末に感染者が急増して封鎖・隔離されたマハブーラ地区・ジャリーブ地区をはじめとした外国人労働者間が住む地区や集合住居(主に会社の独身寮)で感染が広がっている。

・感染者との接触者にも積極的疫学調査を実施して積極的にPCR検査を実施している。感染者数が急増した4月29日発表の300例のうち患者との接触者数は294名にのぼる。最新の5月2日発表の新規感染者242名のうち患者との接触者数は242名を占める。

・4月19日から5月上旬まで在外クウェート人約3万人の帰還計画を実施中で,帰国者は全員PCR検査及び検疫が義務付けられている。

(3)感染者数は高水準で増加しているものの,特に最近の感染者のほとんどは外国人労働者が占めており,低賃金労働者の劣悪な住居環境に起因するものと考えられます。これらの外国人労働者の多くは1部屋に10名以上が暮らし,シャワー室・炊事場・トイレを共同で利用しているため,1人でも感染者が出れば集団感染は必然の環境にあります。

(4)また,感染経路未特定は数%から高くても10%程度までで,市中での爆発的な感染の広がりや,その感染経路が分からないという事態には至っておらず,保健省による積極的疫学調査での追跡は機能している考えられます。また,4月30日,保健省はドライブスルー式検査の実施を早期に実現するとも発表しています。

(5)上述のとおり,市中での爆発的な感染の広がりは認められないものの,感染者数は増加傾向にあるとともに,院内感染やコーポ従業員の感染等も報じられています。在留邦人の皆様におかれましては,引き続き最新情報を入手するとともに,御自身や周囲の人のためにも,うがい手洗いを励行し,体調不良の時には外出を控えるなど,引き続き感染予防に努めて下さい。

http://www.tohoku-icnet.ac/Control/activity/guide.html

2.日本入国時の検疫状況

4月29日以降,クウェートから日本に帰国する際には,症状の有無を問わず全員に対しPCR検査が実施されていますが,PCR検査の対象となってから,カタール航空によりクウェートから成田(ドーハ経由)に帰国された方より,入国時の検疫状況についての情報提供を頂きましたので共有します。

(1)ドーハから成田までのカタール便は搭乗者12名で,空港到着からPCR検査を終え,検査結果が判明するまでのホテルに到着するまでは,合計2時間弱と意外とスムーズであった。

(2)到着からの流れ。

・ほぼ定刻に成田空港に到着(ターミナル3),降機後はエスカレーター前の椅子に座り,これからの説明を受けた後に検査場へと移動。

・検査場前では,番号の付いた椅子に座り,説明の後にPCR検査を実施。(この間約10分)

・検査終了後,Aコーナーで荷物を受け取り終えてから,一度家族が待ち受けられる自動ドアー側の出口へ出てから,次に立ち入り禁止側のドアーから仕切られていたBコーナー側に入り,専用バスの到着を待つ。なお,この一画には段ボールベッドが置かれ,宿泊待機するホテルの食事があるかどうかが分からないということで,おにぎり,軽いデザート,飲み物が置かれていた。

・送迎バスは他のターミナルを経由し,屋外のバス停を含めて約30分でホテルに到着した。バス車内は感染予防のために座席,天井,窓ガラスの全てがビニールで覆われていた。

・バス到着後,PCR検査の受検者は,陰性反応が出たあとの自主管理ができる場所を記入した用紙を提出し,ホテル利用法の説明を受けた。

・ホテル内は隔離者が移動できる区域を仕切るように,ビニールで覆われており,エレベーターには1人ずつ案内された。この時,改めて夕食の弁当を受け取った。

・ホテルでは,2泊3日の宿泊予定と説明を受けた。検査結果は欲日の夕方に出るものの,各位への連絡は翌々日の朝9時頃になると説明を受けた。

〇入国時の検疫概要(4月29日以降)

(1)クウェートからの帰国者は,全ての方が入国時のPCR検査の対象となります。同検査後,検査結果が出るまで間,自宅等,空港内のスペース,または検疫所が指定した施設等で待機することとなります。

・このPCR検査については,症状のある方は検疫所内,症状のない方は公共交通機関を使用しないで自宅に移動できる場合には,自宅において判明するまで待っていただく。それができない場合には空港内のスペース,又は検疫所が指定した宿泊施設等でそれぞれ待機することとなります。その場合の宿泊に関しては,国が費用を負担することになります。

・入国時の航空便の到着状況や搭乗客数によっては,長時間を要することもあります。

(2)検査の結果,陰性となった場合であっても入国から14日間は,自宅や自身で確保した宿泊施設等で不要不急の外出を避け,待機することが要請されるとともに,保健所等による健康確認の対象となります。

※今後,検査対象となる方がこれからさらに増加をすることも想定されます。着陸から空港外に移動できるまでの時間、さらには結果判明までに1日,あるいは2日程度要するということでありますので,帰国を検討されている方については,このような空港,あるいは検疫の状況をご留意下さい。

〇措置の詳細につきましては,本日「外務省海外安全ホームページ最新情報」から配信の【広域情報】日本における新型コロナウイルスに関する水際対策(新たな措置)を参照ください。

厚生労働省新型コロナウイルス感染症に対する検疫対応2020年4月29日更新

https://www.forth.go.jp/news/20200429_00001.html

〇外務省ホームページ海外安全ホームページ

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C048.html

厚生労働省ホームページ「水際対策」について

※随時更新されます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

厚生労働省新型コロナウイルス感染症相談窓口(検疫の強化)

日本国内から:0120-565-653

海外から:+81-3-3595-2176(日本語,英語,中国語,韓国語に対応)

〇ジョン・ホプキンス大学・新型コロナウイルスマップhttps://coronavirus.jhu.edu/map.html

〇健康上の問題で困っている方やその他ご質問等ある方は,以下の連絡先までお問い合わせ下さい。特に,発熱(37.5℃以上の体温)や咳・痰等の呼吸器に関する症状や新型コロナウイルス感染が懸念される場合には,保健省ホットライン(151)に連絡する前にご相談下さい。当館医務官から助言を行います。

(お問い合わせ先)

クウェート日本国大使館 領事班

電話(代表):(+965)2530−9400

メール:consular@kw.mofa.go.jp (了)